デビアスが新たな延期を発表; 中国は人民元を切り下げ
8月 17, 2015
デビアスは、8月24-28日のサイトの75%を遅ければ2016年3月まで延期することをクライアントに許可することを発表しました。 クライアントがテーブルに彼らの7月の割り当てのほぼ三分の二を置いた後に動きがあります。 デビアスは、研磨ダイヤモンドの価格の低下でカッティングに利益が出なくなるにもかかわらず、原石価格を維持しています。
約6.5億ドル(約807.5億円)割り当てられた7月のサイトは、クライアントが彼らの商品を拒否した後、計2~2.5億ドル(248〜310.5億円)の間となりました。 デビアスは、ダイヤモンド原石の売上高が今年の上半期に21%減少したこと、また、2015年の残りの期間はスローな市場に対応するため、その採掘を3200万の目標から2900万カラットまで、約300万カラット削減することを報告しました。
Alrosa(アルロサ)鉱山はインドとイスラエルのコンソーシアムでサイトや契約を介して採集された原石を販売していますが、今年は大幅に価格を下げておらず、報道によればクライアントに契約を履行するよう求め続けており、ディーラーがアルロサの原石に支払うためにデビアスのサイトを遅らせているとの憶測も出ています。
これより柔軟な原石の価格設定を採用しているRio TInto(リオ・ティント)は、ダイヤモンドの生産は18%増加したにもかかわらず、前年同期に対して2015年上半期の総収入が23%減少したことを発表しました。
ダイヤモンド業界にとって心強いことに、ブルーナイルの2015年第二四半期のダイヤモンド販売は、オンラインのダイヤモンド商業史上最低記録のひとつとなる2.1%の上昇を記録した不本意な第一四半期の後、前年同期より6.7%増加を報告しました。 増加を促したのは、同社の中軸である婚約指輪の売上高の堅調な上昇でした。 エンゲージリング以外とファッションジュエリーは3.5%増加しました。 同社は今年の3%〜5%の増加を予測しています。
全体的に、宝飾品を含む高級品の売り上げは、今年は勢いがありません。 米国の宝飾品の売上高は昨年のペースよりやや遅めです。6月には1.5%ダウンしました。 高級時計の売上高は3%以上の低下を見せ、より一層減少しました。
米国の小売需要の軟化と同時に発生して、消費者調査機関のConference Board(コンファレンスボード)によると7月に急激に落ち込んだとされる消費意識の低下は、ギリシャの財政問題と中国経済低下による低迷が米国経済に影響を与えかねないと消費者が懸念を示したからでした。
中国は、すでに減速しているダイヤモンドの販売を阻止する動きがでており、8月10日の週の間にほぼ5%連続して段階的に人民元を切り下げました。 ダイヤモンドは主に米ドルで取引されているため、人民元の下落は価格を引き上げます。 政府は、国の経済のぐらつきに伴い、中国の輸出に対する需要に拍車をかけるための切り下げを発表しました。 国の小売宝石商の多くはすでに昨年に比べて売上減少を発表しており、この動きは助けにはなりません。
業界は、世界最大のダイヤモンド、養殖真珠や宝石のフェアである、9月16〜22日のHong Kong Gem and Jewellery Fair(香港ジェムズ&ジュエリーフェア)の結果を待ってます。 通常は、フェアがアジアでの年末ビジネスの推進力であり、その成否がアジアにおける2016年のビジネスの意義深い予測因子となります。
Russell ShorはカールスバッドのGIAのシニア業界アナリストです。