75カラットのコロンビア産エメラルドのキャッツアイ効果


コロンビアのエメラルドカッター、ミサエル・エンジェル・ロドリゲスが 2012年9月に壊れたトラピチェエメラルドの大きな塊を提供されたとき、彼はほとんど入札を見送ろうかと思いました。 ラフ部分はおよそ370カラットの重量で、黒色炭素質のコーティングで覆われており、わずかに垣間見える緑色がエメラルドが含まれていることを示唆するだけでした。 他の何人かの目利きあるいは専門家は既に購入を拒否しており、Rodriguez(ロドリゲス)の懸念に拍車をかけました。 これに入札することは高価な賭けでした。ピースは大きく、おそらくはコロンビアの歴史的なエメラルド源であるムゾで採鉱されたと思われました。 「しかし、この石に何の秘密が隠されているのか?」 ロドリゲスは疑問に思いました。 


洗浄後、ムゾ産のこの大きなトラピチェエメラルドの塊は、300カラット以上の重量がありました。 ラフには、カッティングに適しているかもしれない2つの部分が明らかになりました。 すべての写真提供:ミサエル・エンジェル・ロドリゲス
エメラルドのミステリーがカッティングによって明かされる
エメラルドディーラーは、大きなピースは本質的に不可知であるため、投機に慣れています。 ロドリゲスのジレンマは、ミャンマーのジェダイトディーラーのそれと匹敵しています。ジェダイトの巨礫を購入する際、同じような不安に直面するのです。 彼らは石の内側に、価値のある深い色が見つかることに賭けていますが、実際にウィンドウをカットするか、巨礫をスライスするまで本当には分からないのです。 こうしたピースの売り手にも、ギャンブルがあります。 多くの場合、彼らは重量を失うことを、あるいはそうでなければ、貴重な一つの石あるいは意味のない石を切り取ることになるかも知れないことを怖れて、ウィンドウをカットすることを拒否することもあります。

ロドリゲスと妻のクラウディア・ベルトラン・ルビアノは、2人とも経験豊富なエメラルドのカッターで、最終的には賭けを取り、ラフを購入することにしました。 彼らは潜在的な宝石の深さを判断しようと、1つずつコーナーをカットしました。 彼らはすぐに、この塊が実際に6線トラピチェエメラルドの2つの部分を含んでいることを見つけ、同様のサイズの二つの石を作れるかもしれないと結論付けました。 また彼らは、キャッツアイを生成するタイプの素材の特性である、ラフの一面に細管状の内部構造があること指摘しました。 彼らがさらに研磨して表面を落とすと、上質なエメラルドの紛れもないグリーンを目撃し始めました。

「それはラフの中のエメラルドの謎です」とロドリゲス氏は説明しました。 「それらの素晴らしさは多くの場合、隠されています。」


次にロドリゲスは、過剰な部分をトリミングし、ラフを通じて切断しました。 
彼と妻は、素材中の小さな穴やピットを除去しながら、ゆっくりとエメラルドの炭素質外層を除去し始めました。 トラピチェエメラルドは多くの場合、キャッツアイを作り出すことを念頭におき、さらに現象を生じさせる細管に気づいていたため、キャッツアイ効果を引き出すことを期待してラフに小さな湾曲したファセットをつけました。 彼らはすぐにアイの最も強い向きを見つけ、両方の宝石をどのようにカットしなければならないであろう方法についての詳細なガイダンスを得ました。

長いカボションの両方が形になり始めました。カット経験の豊富なロドリゲスは、さらに上質なものと思われるものにファッショニングを始めました。 「しかしカットとポリッシングを毎日続けた後、クラウディアのものは自分のものよりも常に良く、上質に見えました」と、ロドリゲスは振り返ります。 


二つのエメラルドは、その後、ほぼ一致した重量と色を達成するために予め形成されました。 
研磨された後、エメラルドのペアは合計105カラットあり、ロドリゲスが一致するペアとしては記録的な重量だと考えました。 しかし、内包物のせいで重量の犠牲はまだ払われねばなりませんでした。ペアは、合計約75カラットになりました。 ロドリゲスは、一致したペアのこのようなサイズと品質の宝石は、コロンビアではその時まで見たことがなかったことを指摘しました。

2013年2月のツーソン宝石のショーの後まもなく、GIAは石を見せてくれるよう尋ね、さらに検査のためにカールスバッドのラボに送られました。


最終的には約75カラットの総重量の二つの大きなマッチングキャッツアイエメラルドが、ラフトラピチェから現れたのです。 写真提供:ロバート·ウェルドン、©GIA
GIAラボ検査
両方の石は2013年春にGIAで受理されました。 それらの宝石学的特性は、過去に調べたキャッツアイエメラルドの典型でした。 1.57のスポットRI、スペクトルの赤色部分のクロームライン、紫外光への無反応が記録されました。

最も興味深かったことは、これらの石の内部構造が、キャッツアイ効果を浮き上がらせていたことです。 高密度の並列成長チューブはやや透明に見え、他の多くのキャッツアイ標本に見られるような針またはシャトヤンシーを引き起こす成長チューブのようではありませんでした。 上述のように、エメラルドにおけるこのタイプの構造は、しばしばトラピチェエメラルドの個々のパイ形状の部分で見られます。 しかし、それが強力なキャッツアイをカットするのに十分なほど蜜であることは稀で、大きなマッチしたペアではなおのことです。

彼の1981年の本『エメラルドと他の緑柱石』では、緑柱石の目利きであるJohn Sinkankas(ジョン・シンカンカス)は、キャッツアイエメラルドは稀少で、市場にほとんど存在しないと書いていることを指摘しました。 この本が30年前に出版されて以来、いくつかのコロンビアキャッツアイエメラルドが報告されており、それらは国際市場では今日、もう少し普及しています。 これは一部には、エメラルドカッターは現在、稀少なキャッツアイエメラルドが出てくる可能性を理解した上でラフ素材を見ていること、そしてその希少性と美しさのためにコレクターが積極的にこれらの石を求めていることが挙げられます。