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謎めいた宝石:光と戯れてダンスするオパール


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見事に素晴らしいオーストラリア産ホワイトオパールとダイヤモンドのブローチ。ペンダントとしても着用可能。提供:Rodriguez and Sons 写真撮影:Robert Weldon/GIA

プレシャスオパールのロマンスは、あたかも踊っているように揺れる光と共に動くその瞬間を初めて目にした時に始まります。オパールの遊色効果はまるで軽やかなダンスのようです。大胆に跳ね上がったり、大小のフラッシュ効果を示すときもあれば、時には極小の煌めきを素早く放つなど、様々な面を披露します。

オパールの神秘的で煌めく色は、流れるように連続した動きとして表現することができます。

18Kホワイトゴールドにセットされたオーストラリア産ブラックオパールとダイヤモンドのイヤリング。オパールは38.97カラット。
このオーストラリア産ブラックオパールのイヤリングでは、グリーンとブルーの遊色効果が軽やかに動いているように見える。提供:Rodriguez and Sons 写真撮影:Robert Weldon/GIA

オパールが放つスペクトル色の魅力的な煌めき

科学者たちは、ほとんどのオパール鉱床はシリカが豊富な砂漠地帯で1500~3000万年前に形成されたと考えています。季節的な豪雨で大地が水浸しになり、岩石の奥深くまで浸透し、ケイ素と酸素の化合物である溶解シリカが同時に運ばれました。乾期に水分の大部分が蒸発したとき、シリカの堆積物が地下の堆積岩の層の間にある亀裂で固体となって形成され、オパールが生成されました。

「ピン打ち式」の斑点がある1.7カラットの楕円形のオパール。
南オーストラリア州アンダムーカ産のこのオパールに見られるピン打ち式のパターンでは、緑色、青、オレンジの小さな斑点が遊色効果 を生み出している。提供:Eduard J. Gübelin博士コレクション 写真撮影:Orasa Weldon/GIA

プレシャスオパールの眩いスペクトル色は、その密接に配列されたシリカ球で光が反射するため生じます。シリカ球の配置とサイズにより、オパールの遊色効果で以下のような様々なパターンと色が生み出されます。

  • ピン打ち式またはピンポイント:小さく密集した色斑
  • ハーレクイン模様またはモザイク:市松模様に似た、大きく角ばって密集した色斑
  • フレーム:宝石全体を流れるような赤みがかった縞や筋
  • ピーコック:主にブルーとグリーンの閃光色
18Kホワイトゴールドにセットされた20.80カラットのブラックオパール。1.26カラットのダイヤモンドがアクセントとして飾られている。
このエレガントなブラックオパールのネックレス・ペンダントは、強力な青と緑色の遊色効果 で輝いている。提供:John Fordによるライトニングリッジ・コレクション 写真撮影:Emily Lane/GIA

シリカ球のサイズ、形状と配置に加えて、オパールの地色も全体的な外観に影響します。

  • ブラックオパール - 一般的に青、緑色、赤、オレンジの大胆な色を示す暗い地色。
  • ホワイトオパール - 白からミディアムグレーの地色は、柔らかい明度で青、緑色、赤、オレンジの色相を示します。
  • ファイアーオパール、ウォーターオパール、ジェリーもしくはクリスタルオパール - 異なる条件下で生成され、地色が透明です。これらは赤、オレンジ、黄色、茶色の色相で形成されます。遊色効果を呈する場合、価値が上昇します。
石基 にあるボルダーオパールのこの2つの標本では、青、緑色、赤の煌めきが見られる。
ボルダーオパールの石基は、独自の美しさを追加する。提供:True Blue Opals & Gems(トゥルー・ブルーオパールズ&ジェムズ) 写真撮影:Robert Weldon/GIA

ボルダーオパールには、宝石を補強する役割を果たす石基を含むようにカットされたプレシャスオパールの薄い層があります。多くの場合、ユニークな形にカットされ、デザイナーや消費者はブラックオパールの代替品として手頃な価格で手に入れることができます。

ポッチオパールとも呼ばれるコモンオパールは、遊色効果を示さない不透明な宝石質の品種であり、彩度は高めから低めまで、そして様々なパターンを呈するピンク、青、他の色で生成されます。

オーストラリアのLightning Ridge(ライトニングリッジ)から産出された 13.60カラットのブラックオパールが、有名なオレンジ、赤、青、緑色を披露する。
オーストラリアのLightning Ridge(ライトニングリッジ)から産出されたこの13.60カラットのオパールは、展示会で注目の的である。提供:Gerry Manning、Manning International(Manningインターナショナル)  写真撮影:Robert Weldon/GIA

オパールの歴史

トルマリンと共に10月の近代的な誕生石であるオパールは、反射光の煌めきを放つため、古代に「宝石の女王」と呼ばれていました。人間は古代から宝石に興味を抱き、富を得るにつれて宝石に対して情熱を注いできました。ハンガリーにある鉱山は古代ローマ人にオパールを供給し、1922年まで2,000年以上生産し続けました。

ペアシェイプのブラックオパールのカボションが、ヨーロッピアンカットのダイヤモンドと青と緑色のエナメルによって飾り立てられ、14Kゴールドにセットされている。

オーストラリアのアウトバックでは、1890年代からオパールが産出されるようになりました。オーストラリアのLightning Ridge(ライトニングリッジ)、Andamooka(アンダムーカ)、Queensland(クイーンズランド)、White Cliff(ホワイトクリフ)、Coober Pedy(クーバーペディ)は、ブラックオパールの産出地として有名な地域です。オーストラリアのいくつかのオパール産地は、約4億年前に形成されたと考えられています。例えば、オーストラリアのグレートアーテジアン盆地は、かつて内海でしたが、現在はオパールの産出地としてよく知られています。恐竜が生存していた時代からオパールとなった化石が、オパールの産地で発見されています。これらのほとんどは、白亜紀の海洋および淡水に生存していた1億~1億2000万年前の水生爬虫類のものです。化石となる可能性のある貝殻、骨、木材などの素材も、オパールになる可能性があります。

6.15カラットのブラックオパールが中央にセットされ、合計1.37カラットのダイヤモンドがスターのようなパターンで囲んでいる。18Kホワイトゴールドにセットされている。
6.15カラットのブラックオパールとダイヤモンドがセットされており、スターのようなパターンをしたネックレス・ペンダントは、青、緑色、黄色、赤、オレンジの遊色効果を放っている。提供:John FordによるLightning Ridge(ライトニングリッジ)コレクション 写真撮影:Emily Lane/GIA

ビクトリア女王は、ブラックオパールがオーストラリアのライトニングリッジから発見された直後、そのオパールを着用し始めました。また、Tiffany(ティファニー)、Lalique(ラリック)とCartier(カルティエ)など高級ブランド店は、アールヌーボージュエリーでブラックオパールをロマンチックに使用しました。

オレンジレッドのファイアーオパールの自由形状の作品.
この彫刻が施されたメキシコ産ファイアーオパールをよく観察すると、興味深い2つの卵のようなインクルージョンが見られる。提供:Cody Opal(コディオパール) 写真撮影:Robert Weldon/GIA

メキシコも、ファイアーオパール、クリスタルオパール、ウォーターオパール、ジェリーオパールの主要な原産地として知られており、エチオピアではプレシャスオパールが産出されます。

オパールのお手入れ

オパールをお手入れする際は、必ず注意深く丁寧に扱いましょう。オパールは繊細で柔らかい石(モース硬度スケールで5.5〜6.5)であり、成分中に5〜20%の水分を含むため、急速に乾燥すると割れてしまうことがあります。

この点に気を付けていただければ、生き生きとしたカラフルなプレシャスオパールを何年もお楽しみいただけます。

オパールの歴史および伝説は宝石百科事典をご覧ください。また、10月の誕生石の一つとしての重要性も学んでみましょう。

Sharon Bohannonは、写真の研究とカタログ化、そして記録を行うメディア編集者であり、GIAよりGGおよびAJPを取得しました。Richard T. Liddicoat 宝石学図書館情報センターに勤務しています。