合成ダイヤモンドの最新事情


5.26カラットのファンシーディープブルー、ハート型のHPHT合成ダイヤモンド(左)。 5.27カラットのファンシーディープブルー、エメラルドカットのHPHT合成ダイヤモンド(右)。
現在最も大きな青いHPHT合成ダイヤモンド: 5.26ctのハート型と5.27ctのエメラルドカット。 両方とも、ファンシーディープブルーとグレードされている。 写真撮影:Terry Poon

GIAの名誉研究員、James Shigley博士は、ダイヤモンドおよびダイヤモンドの鑑別においてで世界有数の専門家の一人です。 2017年度JCKラスベガスショーで録画されたこのプレゼンテーションでは、Shigley博士がHPHTおよびCVD合成ダイヤモンドに関する最新動向、そしてこれらを鑑別するGIAの技量に関する情報を発表します。

宝石品質の合成ダイヤモンドは1986年に市場で入手できるようになりました。 その後、合成ダイヤモンドの生産は着実に増加し、品質も向上し続けています。 合成ダイヤモンドは、販売される際に適切に情報が開示されている限り、業界に存在する意味があります、とShigley博士は述べました。 ラボで製造されたダイヤモンドまたは人工ダイヤモンドとも呼ばれている合成ダイヤモンドがジュエリーで多く使われたり、消費者に対してそれらを宣伝することが増えたため、彼らが適切な情報に基づいて購入できるように正確な鑑別と情報の開示を行うことがさらに重要となります。  

合成ダイヤモンドは、販売される際に適切に情報が開示されている限り、業界に存在する意味がある。
James Shigley博士、名誉研究員

GIAの研究チームは、数十年にわたって天然ダイヤモンドと合成ダイヤモンドの検査に従事してきた経験があります。 高度な技術を利用したGIAの研究では、人工ダイヤモンドを確実に鑑別し、天然宝石から区別することが可能になりました。 天然ダイヤモンドかラボで製造されたダイヤモンドかを確認する目的でグレーディングのために提出されたすべてのダイヤモンドを検査するのに加えて、GIAはメレー(ジュエリーに使われる約0.005〜0.25カラットの小さなダイヤモンド)のパーセルを選別する特別なサービスも提供します。このサービスにより、合成ダイヤモンドから天然ダイヤモンドを区別することができる優れた分析をクライアントに提供することが可能となります。 Shigleyは、合成ダイヤモンドと天然ダイヤモンドを確実に選別できる新しい機器、GIA iD100に関しても説明します。 

合成ダイヤモンドの最新事情


Shigley博士は、University of California at Berkeley(カリフォルニア大学バークレー校)より地質学で学士号を取得し、Stanford University(スタンフォード大学)から地質学の博士号を取得しました。 1982年にGIAに入社して以来、Shigley博士はダイヤモンドやカラー宝石の鑑別においてGIAの研究活動の指導に従事しています。 彼は、講演や研究を発表することにより、世界中でGIAの研究に関して報告をしてきました。