業界分析

ブルーナイル:高いダイヤモンドの価格は、売上減少につながる


61.35カラットのエメラルドとダイヤモンドのリング
オンラインのダイヤモンド小売業者であるBlue Nile(ブルーナイル)の事業の約55%を占めるの婚約指輪の売上高は、2014年第2四半期に4.6%減少しました。 写真:Robert Weldon/GIA
オンラインのダイヤモンド小売業者であるBlue Nile(ブルーナイル)のCEOのHarvey Kantorは、消費者が高いダイヤモンドの価格に抵抗し始めていたことに関して2013年末に懸念を明らかにしました。 ダイヤモンドの価格、特にハーフカラット~1カラットの石の価格が今年上昇するにつれて、 ブルーナイルの売上高は確実に減速してきました。

同社は、今年第2四半期の「ダイヤモンドの価格環境」のため、2013年の同期と比べて売上高は1.3%減少したことを報告しました。 この売上高の減少は同社の15年の歴史の中で初めてではありませんが、二桁成長を達成した数年後、比較的健全な小売環境内で発生しました。

婚約指輪の売上高は4.6%減少した一方、婚約指輪以外の売上高は2.6%増加しました。 婚約指輪の売上高は、同社の事業の約55%を占めています。  

当然のことながら、ブルーナイルの販売の減少は、今年10%価​​格が上昇していた1カラット以下の小さい石に集中していました。 より大きなダイヤモンドの売上高は、同社の収入のごく一部であるにもかかわらず、これらの商品の価格が比較的安定しているため、実際に増加しました。

ダイヤモンドの価格上昇を超えて、ブルーナイルはオンラインプレゼンスを構築している伝統的な宝石商との激しい競争に直面しています。 このため、同社はブリックアンドモルタルもしくは少なくともブリックアンドブティックで事業を進めていくというアイデアを検討しています。

ブルーナイルは、2件のノードストローム百貨店(シアトル地域に1件、ニューヨーク郊外に1件)のウェディング・スイート部門でトライアルブティックを設定しました。 見込み客は、ダイヤモンドジュエリーを見て手にできますが、現場にあるコンピュータまたは顧客の携帯電話を使用してオンラインで購入を完了することができます。

Kantorによると、小売宝石店でダイヤの指輪を買いに行く前にブルーナイルをチェックする消費者の間で特に、「コンバージョン率」(売上に対するクリック)を増加させることが目的でした。

ブルーナイルは、依然として本年度の売上の増加を期待しており、2013年の4.50億ドルと比較して、4.75億ドル~4.90億ドルの売上を推定しています。 その合計は前年比12.5%増加を示していました。

同社は、原石の価格が上昇し続けたとしても、ダイヤモンドメーカーの純利益の圧力を増加させる、さらなるダイヤモンドの価格上昇に抵抗することを示唆しました。

De Beers(デビアス)は、ブルーナイルが消費者の抵抗に対応している全く同じ商品である1カラット未満に研磨される中質の原石の価格を7月のサイトで平均2~3%上げました。
 

Russell Shorは、カリフォルニア州カールスバッドにあるGIAのシニア業界アナリストです。