業界分析

1,109カラットの「ザ レセディ ラ ロナ」から誕生する作品:60作のDカラー フローレスダイヤモンド


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1,109カラットのLesedi La Rona(ザ レセディ ラ ロナ)(左上)から初めて研磨された石が誕生する。Graff氏は、この原石から60作以上のDカラー、フローレスダイヤモンドが作られと期待している。この原石の最大の部分に関しては現在も研究が行われており、完成品となるダイヤモンドの大きさや形に関しては未決定である。写真提供:Graff

ロンドンの宝石商、Laurence Graff氏は、1,109カラットのLesedi La Rona(ザ レセディ ラ ロナ)ダイヤモンドから研磨された初めてのダイヤモンドを発表しました。同氏によると、「ザ レセディ ラ ロナ」からは1~100カラットのおよそ60作の石が制作される予定です。

3,106カラットのCullinan(カリナン)ダイヤモンドに次ぎ、史上2番目の大きさを誇るLesedi La Rona(ザ レセディ ラ ロナ)は、2015年11月にボツワナのKerowe(カロウェ)鉱山で発見され、2016年にオークションにかけられましたが、入札額が最低落札価格の約7,000万ドル(約79億円)に届かず、買い手が付きませんでした。2017年9月、Graff氏はこのダイヤモンドを5300万ドル(約59億円)で購入しました。

グラフ社のダイヤモンドカット職人は、カットを初めて行う前に数ヶ月もの間このダイヤモンドを入念に分析しました。同社は、この加工済みダイヤモンドの正確なカラット重量に関して詳しく発表していませんが、ウェブサイトでは、「ザ レセディ ラ ロナの壮大な歴史的背景を称える意を込めて、Graffのデザイナー達はリング、イヤリング、ペンダントの魅力溢れるコレクションを制作すべく、デザインに取り組みました」と発表しています。これらすべての作品は、GIAがグレーディングを行い、「Lesedi La Rona」と刻印されます。 

この原石の最大の部分は現在も作業が進められており、この残りの部分から作られるダイヤモンドの大きさや数に関しては発表されていません。

アーガイルの入札

2019年 アーガイルピンクダイヤモンドの入札では、2.28カラットのファンシービビッドパープリッシュレッドが、同社のカラーダイヤモンドオークションの34年の歴史における最高価格を達成しました。Argyle Muse(アーガイルミューズ)と名付けられたこのダイヤモンドは、7.39カラットの原石からカットされました。バイヤーおよびダイヤモンドの価格は公表されませんでした。この入札でもう一つの目玉商品であった3.14カラットのファンシービビッドピンクは、シンガポールのGlajz THGが落札しました。落札価格は公表されていません。

今回入札された合計51カラットの63個のダイヤモンドは、すべてGIAがグレーディングを行いました。

ダイヤモンド市場

信用収縮、運用コストの増加、金融問題などが原因で、世界中のダイヤモンド製造事業が大幅に低下しました。 

記者発表によると、International Diamond Manufacturers Association(国際ダイヤモンド工業協会)の会長、Ronnie VanderLinden氏は、この低下は「ダイヤモンド製造の状況に変化をもたらしている」と年2回行われる会議で報告しました。

VanderLindenは、原産国において雇用と技術の増加を始めていた多くの事業が低迷しているアフリカを含む、ほとんどの製造拠点にこの低下が影響を与えていると述べました。これらの事業の多くは、研磨済みダイヤモンドの価格が伸び悩み、与信枠が極端に削減されたためここ数年の間に財政難を経験しているインドの大手企業の事業でした。中国では、ダイヤモンドの製造業における雇用者数は、4万人から約5000人にまでも低下している、とVanderLindenは報告しています。 

また、ダイヤモンド業界の健全性はダイヤモンド製造の状況に多大に依存していると付け加えました。

アルロサ

インドルピーが急激に下落し、それと相まって与信枠が引き続き縮小しているため、ロシアでダイヤモンド採鉱・販売事業を手掛けるAlrosa(アルロサ)は、10月の割り当てでは小さなダイヤモンドの売上高が大幅に減少しました。同月の売上高は2億3400万ドル(約264.4億円)となり、昨年の同時期から28%減少しました。 

同社の生産および原石の年間合計売上高は約9%減少し、3700万~3800万カラットになると発表しています。昨年の売上高は3960万カラットでした。

消費者

米民間調査機関、Conference Board(コンファレンスボード)が毎月行う調査によると、世界中の株式市場において変動が激しかったにもかかわらず、10月の消費者信頼感はわずかに増加しました。

消費者信頼感は、9月に若干増加したのに引き続き10月にも増加し、2000年の秋と同じレベルで留まっています、とコンファレンスボードで経済指標シニアディレクターを務めるLynn Franco氏が述べました。現在の状況に対する消費者の評価は、雇用の伸びが強いことから、非常にポジティブなものになっています。期待指数が10月に再び上昇したということは、消費者は経済がすぐに活気を失うとは予想していないということを示しています。むしろ、この堅調なペースの成長が2019年初期まで続くと消費者は期待しています、と続けました。

Russell Shor は、GIA カールスバッドのシニア業界アナリストです。