アールデコの時代を超えた魅力


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Tutti Frutti –トゥッティフルッティ(彫刻が彫られた宝石を使った大胆な色のコントラスト)が、Mauboussin(モーブッサン)によるブレスレット、ブローチ、ラペル時計で輝きを放つ。 宝石提供:Kathryn Bonanno(キャサリン・ボナノー)
狂騒の20年代 - それはまだ私たちを魅了します。

自動車、ラジオ、電話、及び映画が、文化の一部となりました。 高層ビルが、主要都市に次々と建設されました。 ジャズがハーレムの潜り酒場から鳴り響きました。 Charles Lindbergh(チャールズ・リンドバーグ)が、最初のノンストップ大西洋横断飛行を行いました。 F. Scott Fitzgerald(F·スコット·フィッツジェラルド)、Ernest Hemingway(アーネスト·ヘミングウェイ)、 Coco Chanel(ココ·シャネル)、Duke Ellington(デューク·エリントン)、Babe Ruth(ベーブ·ルース)、 Charlie Chaplin(チャーリー·チャップリン)がマスメディアの台頭に支えられ名を広め、文化的な舞台で活躍しました。

女性の役割も変化しました。 第一次世界大戦中一斉に労働市場に参入した女性は、1920年に選挙権を得ました。 フラッパー(ショートドレスを身につけたり、短い髪をした女性)は、 スキャンダラスな行動で社会に衝撃を与え、ファッションの新旗手となりました。 そして彼女らは、エドワード朝やアールヌーボー時代のフリルの付いたような伝統的なジュエリーではない、新しいスタイルを求めていました。

こうして、アールデコ –機械化時代を賞賛したスタイル– が到来しました。 洗練されたオーシャンライナー、合理化された電車、そびえ立つ高層ビルは、そのスタイルを表現するのに適したイメージと言えました。つまりそれらは、繁栄や進歩、そして、技術がすべての害悪の解決策であるという信念を象徴していたのです。

「アールデコ」(1920年代から1930年代まで続いた)の名は、 1925年にパリで開催された工芸品の展示会、Exposition Internationale des Arts Decoratifs et Industrials Modernesに由来しています。 ジュエリーは呼び物アイテムの一つであり、鑑定士は近代産業を祝福した幾何学的、直線的作品を選定しました。

この電車のアールデコ調のポスターは、技術と進歩の力を伝える。
オブジェクトに未来的な外観を与えるために、アールデコ調のアーティストは、縦線と幾何学模様(円弧、円、三角形、正方形、長方形など)を繰り返しのパターンとして使用しました。 マンハッタンのクライスラービルは、アールデコ様式建築の古典的な例であり、これらデザイン要素の数々を特徴としています。

クライスラービルは、アールデコ様式の傑作と言える。
ジュエリーデザイナーは、実にアールデコムーブメントの一部であったと言えます。 以前のムーブメントであるアールヌーボーに属する有機的曲線的な装飾から逸脱し、デザイナー達は縦線でシンプルな、反復的幾何学模様を採用しました。 その目的は、優雅さと洗練さを呼び起こすことでした。

アールデコ調の宝石商は、プラチナとホワイトゴールド、幾何学的な形、鮮やかな色、対比を用い、時代の精神を具体化しました。 このようなバゲット、三角形、台形、および半月のような幾何学的形状のダイヤモンドカットは、アールデコ調のジュエリーで人気となりました。

プラチナ、エメラルド、サファイア、ダイヤモンドで作られたアールデコ調のシャンデリアイヤリング。
石のカットの進歩により宝石職人は、下の写真のプラチナ、サファイア、ダイヤモンドのペンダント/ブローチのように複雑な作品を作れるようになりました。


ブローチ提供:カリフォルニア州ロサンゼルス、Frank Goodman & Son(フランク·グッドマン&サン社)
アールデコ調ムーブメントにとって重要な出来事は、1922年のツタンカーメン王の墓の発見でした。 エジプトの芸術と建築はエキゾチック、すなわちミケランジェロやレンブラントなど旧世界の巨匠から教え込まれた芸術家にとっての新鮮なインスピレーション であり、アールデコ調の芸術家は、それらのモチーフや発掘されたその他の古代文明をすぐに取り入れました。


留め金提供:Ginger Moro(ジンジャー・モロ)
アールデコ調の芸術家は、過去から受け継ぐのと同時に、未来に目を向けていました。 このユニークな組み合わせで、人々の想像力をとりこにした独特のスタイルを創り出したのです。
Robert Ackermann(ロバート・アッカーマン)、カールスバッドGIAのジュエリー マニュファクチャリング アート講師
アールデコ調の時代を超えた美しさと、明るい未来の約束は、フラッパー達を魅了し、今でも私たちに語りかけてきます。 F. Scott Fitzgerald (F·スコット·フィッツジェラルド)は、この感情をThe Great Gatsby(グレート・ギャツビー)で詩的に表現しました。「ギャツビーは緑の灯火を信じていた。年を追うごとに我々の前からどんどん遠のいていく、陶酔に満ちた未来を。 それはあのとき我々の手からすり抜けていった。でもまだ大丈夫。明日はもっと速く走ろう。両腕をもっと先まで差し出そう。 。 。 だからこそ我々は、前へ前へと進み続けるのだ。流れに立ち向かうボートのように、絶え間なく過去へと押し戻されながらも。(中央口論新社ー村上春樹訳)」

アールデコ調のジュエリーをデザインし、販売するためのヒント

  • アールデコ調は、縦線や反復の幾何学的形状により特徴付けられました。 デコ風の作品をデザインするためには、そのような線や模様を使用します。 そういったデザインの要素が、おしゃれで洗練された外観をいかに形成するか、お客様に伝えてください。
  • アールデコ調のジュエリーは、多くの場合、劇的な色のコントラストを持っています。 おそらくこれは、将来に向けた楽観主義の表明、またはアールヌーボー時代のパステル調やエドワード朝時代の殆どのジュエリーに共通するカラーストーンの典型的な欠如に対する変化を歓迎するものであったのかもしれません。 作品に大胆で対照的な色の宝石やエナメルを使用すれば、アールデコ様式を喚起することができます。
  • アールデコ調の芸術家は、古代文化からデザイン要素を自由に取り入れました。 そして、新旧のコントラストにより、魅力的な作品が生み出されました。 お客様は、このことに関心を示されることが多いです。 また、デザインに活力を加えるためにも、古代のモチーフを組み込むことができます。