合成ダイヤモンド:そこにはどれくらいありますか?
8月 26, 2013
小包の非公開合成石が宝石学ラボによって特定されたという報告は、宝石市場に多くの合成石が紛れている可能性があるとの新たな疑問が浮上しました。ただしそれには反対の意見も多くあります。
Tacy Ltd. (ティシー社)による見積もりでは7億ドル(700億円)以上の価値のある合成石が、昨年の宝石市場に参入したと述べています。(開示または非開示を含む) 一方でDe Beers(デビアス)は、金額は提供していないものの数字のごく一部のみが市場に流れていると主張しています。 De Beers(デビアス)は、化学気相成長(CVD)および高圧/高温 (HPHT)合成石の両方を生産するために関わる問題にはコストがあるとしており、この両方は自社のエレメントシックス部門で製造されることがあると述べています。
GIAは、公開/非公開に限らず、ラボに提出される合成石には目立った数の上昇がないと、ラボ&研究担当の上級副社長Tom Mosesは語っています。
GIAは、公開/非公開に限らず、ラボに提出される合成石には目立った数の上昇がないと、ラボ&研究担当の上級副社長Tom Mosesは語っています。
未公開の合成石をめぐる論争は、一般的により小さいダイヤモンド(0.30カラット未満)に焦点が当てられており、こうした石がGIAや他の宝石ラボに提出される可能性は低いのです。 ファンシーイエローおよび黄褐色のメレーサイズのHPHT合成石が時折市場で流通しているという十分な証拠がある一方で(Gems & Gemology(宝石と宝石学)、2008年秋号)、小さい無色のCVD合成石は、生産コストが高いため、天然ダイヤモンドに対してほとんど価格的な優位性がない、とデビアスグループのマーケティング 担当の副社長兼Forevermark(フォーエバーマーク)最高経営責任者のStephen Lussierは昨春のインタビューで語りました。 未公開の小さいCVD合成石の大部分は、工業用に作られた大きなピースの副産物であり、ラボで特定されたものはいまだに「まれな例」であると信じています。CVD法生産されたダイヤモンドは窒素を含まないIIa型で、色も添加でき、光学や電子工学でも利用可能です。
しかしCVD合成石を作るための技術は向上しており、そのことはつまり、市場でその数が増加する可能性があることを意味しています。 GIAの著名な研究員James Shigley博士は、彼が最近調査したサンプルは、生産後の処理の兆候を示していないことを指摘しています。 以前のCVD法合成石は多くの場合、灰色をしており、色を改善するには費用のかかる熱処理が必要でした。 処理後の熱処理を排除することで、かなりのコストが削減できるだけでなく、新たに作られた石の損傷リスクも軽減されます。
De Beers(デビアス)のLussier氏は、合成メレーの非公開合成石を大量に鑑別するスクリーニングデバイスを用意していると言います。 ユニットはテスト中です。 今月初め、同社は顧客に代わって多数の小包のメレーを鑑別したところ、合成ダイヤモンドは発見されなかったと報告しました。
最近、合成石18個のIIa型ファンシーブラウン石(サイズ0.14~0.63カラット)の中に見つかり、ディーラーがHPHT処理により色の改善を期待して購入していました。 しかし処理が失敗したため、ディーラーは検査のためにラボへ鑑定しました。 ラボでは、13個がCVD法合成石であったことを報告しました。
GIAの研究者は、継続的にデビアスのDiamondSureで合成石のサンプルを鑑別しています。これは、合成石のほか、処理済みダイヤモンドの一部や、わずかな割合の天然ダイヤモンドを割り出すことができます。 DiamondSureによって合成石の可能性があるとされた石は、高度な試験計測機器によってスペクトルを収集し、通常はより大きなDiamondViewによってスクリーニングされます。これは、GIAの研究者がダイヤモンドが天然か合成かを特定するために使用する非常に詳細な蛍光性画像を提供します。
GIAの研究者は、すべての「参照された」ダイヤモンドに対して追加テストを行い、ダイヤモンドの起源について絶対的に確認します。