原産地への探究心:ブラジルのクルゼイロ鉱山
11月 16, 2015
ブラジル
このシリーズの記事とビデオでは、GIAフィールドジェモロジストのチームがアフガニスタンの山々からスリランカのジャングルまでさまざまな地に出向きカラーストーンの原産地をを探し求める様子や、これを追求する人々を紹介しています。 このスリル満点の旅では、遠く離れた宝石の採鉱地域で地中から自然界の宝物を取り出す過酷な努力をご紹介します。
カラーストーンの探求は、その石の美しさ、原産地のエキゾチックな特色、発見に導く冒険、宝石を探し求める人々のストーリーから生まれます。 これらの要素がひとつにとなって時代を超えて宝石の魅力が作り上げられ、それらは現代でもなお続いています。
ブラジルは多種多様の宝石に恵まれており、この国はトルマリンの主な原産地でもあります。 国最大の生産力を誇る州のひとつは「ジェネラル・マインズ(一般的な鉱山)」という意味のMinas Gerais州で、Cruzeiro(クルゼイロ)トルマリン鉱山はここで発見されました。 ここでは、非常に人気の高い赤みがかったルベライトを含む、トルマリンのあらゆる色が採掘されます。 この鉱山のトルマリン産出量は年間8トンに上ります。 その20%はルベライトです。 この膨大な量に匹敵する巨大な市場が中国にあります。
クルゼイロ鉱山にも、悲劇と忍耐、そして勝利のストーリーがあります。 兄弟二人が飛行機事故で亡くなったとき、その兄の未亡人と息子、弟の息子が鉱山を引き継ぎ、世界市場のサプライチェーンで大成功を収める鉱山に発展させました。