同窓会スポットライト

同窓生の夫婦、蛍光とリン光を発するダイヤモンドのネックレスで受賞に輝く


Placeholder Alt Text
GIAよりGGを取得したMary Kay Mohs(右)は、宝石の鑑別がGIAで最も好きなカリキュラムであったと語る。「調べている宝石の種類を判断するために色々な検査をして研究するのは、まるで謎を解いてるみたいでした!」 Mohsの夫でありPatrick Mohs Jewelry(Patrick Mohs ジュエリー)のビジネスパートナーであるPatrick Nelsonは、GIAのカリキュラムのおかげでビジネスの世界に入るのに自信がついたと述べる。「宝石鑑定士として自信を持って、宝石を購入してデザインし、販売できるのです。」 写真提供:Carly Milbrath © Patrick Mohs Jewelry(Patrick Mohs ジュエリー)

1971年、まだ若かったMaggie Nelsonは、ミネソタ州の田舎にある故郷を後にして、GIAで宝石学を勉強するためにロサンゼルス近郊のサンタモニカにやってきました。Maggieは、このアドベンチャーが家族のレガシーの始まりになるとは想像もつきませんでした。

たった1個のスーツケースと両親からもらったわずかな現金を手にしてバスで旅をした彼女は、カリフォルニアに着いたら何処で、そして誰と住むのかもわかりませんでした。

「ビジネスの経験が全くないのに、小さい農家から大都市に引っ越すのは非常に勇気がいることでした」と、Maggieの息子でありGIAグラジュエイト ジュエラー(GJ)ジェモロジストプログラムの2001年卒業生であるPatrick Nelsonは説明します。「母はGIAのキャンパスにたどり着き、メキシコ、日本、インドなど、世界中から来た学生と会ったのです。全員が母と同じように宝石やジュエリーに興味をもっていました。同居する学生はすぐに見つかり、そして母は熱心に勉強しました。」

その後、Maggie Nelsonはミネソタ州グレンコーに戻り、宝石店を開店し、経営者として成功を収めました。

「母がいかに勇気があったか、そしてGIAで非常に充実した日々を過ごしていたかという話を聞いて、同じことをする勇気が出て、興味が湧き、元気付けられました」と、2001年にGIAのディプロマを取得するためにミネソタを発ち南カリフォルニアへ向かったPatrick Nelsonは語ります。

ダイヤモンドが象嵌細工で施された楕円形の18金製の「石」のストランドを身に着けている女性。左の写真では、ダイヤモンドは正常に見える。右の写真では、ダイヤモンドが輝いている。
Patrick Mohs Jewelry(Patrick Mohs ジュエリー)が賞を獲得した「ナイトスカイ」ネックレス(左)は、様々な星座の形を作り出す合計149粒のダイヤモンドが象嵌細工で施されている18金の17個の「水切り石」を特徴とする。蛍光およびリン光を発するダイヤモンドは、ブラックライトでは劇的な視覚効果を生み出す(右)。写真提供:Jeff Newcomer © Patrick Mohs Jewelry(Patrick Mohs ジュエリー)

一方、Mary Kay Mohsは、Nelsonの出身地から車でわずか数時間の場所にあるミネソタ州アレクサンドリアで育ちました。彼女も、宝石やジュエリーに長年興味を抱いていました。

「小さい頃、石や宝石にいつも興味津々でした。石を見つけたり集めて、どこで色々な宝石が採掘されたり、どうやって地球で形成されるかについて読んでいました」とMohsは語ります。「それと、私はいつも母の美しいジュエリーコレクションを見てうっとりしていました。」

ミネソタ州セントポールのUniversity of St. Thomas(セントトーマス大学)で経済学を学んでいたMohsは、大学を卒業する時期が近づくと、宝石学と地質学に対して彼女がこれまでずっと抱いていた情熱について考え始めました。そこで、彼女がキャリアを築くのにGIAで勉強することはどうかとジュエリーの愛好家であった母親より勧められました。

「GIAについて詳しいことを知ったとき、子供の頃から抱いていた興味をもっと深く掘り下げて宝石の世界について学ぶのに最高の場所だと思ったのです」と彼女は語ります。

Mohsは、2004年にカールスバッドでGGのディプロマを取得しましたが、2005年にミネソタに戻り、ミネソタにある宝飾品チェーン店の別々の支店で働くまでPatrick Nelsonに会ったことはありませんでした。

Mohsがジュエリーの販売員として働いていると、Nelsonが彼女を見かけ、彼女のいる支店を訪れる「理由探し」を始めたと彼は述べます。「カスタムデザインをするためにそこのベンチジュエラーに会わなくてはいけなかったとか…その支店にあるダイヤモンドを取りに行く必要があったとか…そこで誰かと打ち合わせがあったとか…色々理由を考えていました。」

Nelsonはついに勇気を振り絞ってMohsをデートに誘う決心をしましたが、残念なことに彼女はもっと大きな小売店でファインジュエリーのアシスタントバイヤー兼商品プランナーとして働くために、その小売店を辞めたことを知りました。彼は必死に彼女を探し始め、ついに彼女の電話番号を知っている元同僚を見つけました。彼はその日に早速電話をし、次の日にはデートしました。その後、付き合うようになり、仕事においても良きパートナーとなりました。

A woman’s hand rests on her chin and mouth – she has several multi-color gem rings stacked on her ring finger.

NelsonとMohsは2006年に結婚し、オフの日には宝石を探し始めました。

「最初はただの趣味で、一緒に見つけた宝石を使ってアートとかを作っていました」と、Mohsは語ります。

彼らは、Patrick Mohs Jewelry(Patrick Mohs ジュエリー)というビジネスを立ち上げ、数年間宝飾品を製作し、アートフェアやジュエリーフェアに出展していました。2013年、このカップルはJCKが主催するライジング・スター・ジュエリーデザイナーのコンテストに応募し、ラスベガスで行われるJCKショーに展示される作品のトップ5の一つに選ばれました。

「この時から、単なる趣味ではなくて、ビジネスとして一緒に働き始めました」とNelsonは語ります。「それ以来、一緒に宝石ショーに行ってジュエリーを作るための宝石を買ったり、コレクターのために特別な作品を作ったり、カップルとしてジュエリーを作るという芸術を探求し続けています。」

NelsonとMohsは、ミネソタ州ウェイサタにあるスタジオで「一つ一つの作品を一緒に制作するアーティスト」であると説明します。彼らは一緒に石を選び、デザインを描いた後、MohsがCADを使って作業し、Nelsonが金属を鋳造して、宝石をセットします。「それぞれの作品が三次元の彫刻のように作られていて、作業をしていない箇所はありません。楽しくて、好奇心をそそるような作品にしたいのです」とMohsは述べます。

彼らは自分たちのジュエリーは「有機質の感じがあり近代的」で、自然から最もインスピレーションを受けていると説明します。「一万の湖を持つ州」とも呼ばれるミネソタ州出身の彼らは、水と波がデザインにおいて非常に重大な役割を果たしており、ほんの少し使われるときもあれば、主要なテーマになるときがあると語ります。

スペリオル湖の北部を家族で訪れた際、NelsonとMohsは、子供達と一緒に湖で石を飛ばして水切り遊びをしていたときにその光景の美しさに感動し、夜に湖に映った星や星座の景観に心を打たれました。彼らは、その日に早速、珍しいリバーシブルネックレス、ナイトスカイを制作しました。このネックレスは、合計149粒のダイヤモンド(総重量2.84カラット)が象嵌細工で施されている18金 イエローゴールド製の17個の「水切り石」を特徴とします。「石」を表現しているゴールドには、十二星座のパターンがセッティングされており、それぞれのゴールドには蛍光およびリン光を発するダイヤモンドがあしらわれているため、ブラックライトで発光し、その後も発光し続けます。(北斗七星、こぐま座とオリオン座など、NelsonとMohsの好きな星座がいくつか含まれています。)

このナイトスカイネックレスで、Patrick Mohs ジュエリーはManufacturing Jewelers & Suppliers of America (マニュファクチャリング・ジュエラーズ・アンド・サプライアーズ・オブ・アメリカ)の2017年度ビジョン賞で2位を獲得しました。彼らは、このナイトスカイネックレスのように、何世代にもわたって「着用されて大切にされる」家宝にふさわしい作品を制作するのを目指していると説明します。

フレンチブルドッグと娘を抱いているPatrick Nelsonと息子を抱いているMary Kay Mohsのグループ写真。
GJGであるPatrick NelsonとGGのMary Kay Mohsが、娘のVivian、息子のOliver、家族の愛犬のフレンチブルドッグのWoodyと共に自然の中で楽しいひと時を過ごす。写真提供:Andy Opsahl © Patrick NelsonとMary Kay Mohs

彼らは、このような作品を制作するのに最適なトレーニングをGIAで受けたと実感しています。

「わずか6ヶ月という短期間のプログラムでいかに多くのことを学んだか、そしてそれをいまだに覚えていることを考えると、本当にびっくりします」と、Mohsは述べます。「講師は全員非常に知識豊富で、それぞれが業界のユニークな視点をクラスで紹介してくれました。GIAは取引業界における宝石についての実用的で広範囲にわたる知識を非常に詳しく教えてくれました。」

成功を収めるにあたりGIAでの教育が「土台」となり、「販売からデザインおよび購入に至るまで」すべてをその土台に基づいて行うNelsonは、授業はもちろんのこと、講師とクラスメートからも多くのことを学んだと語ります。

「GIAは、私の母が体験したのと同じように生徒を歓迎し、さまざまな才能を持った人が集まっていて、素晴らしい学校でした。これは30年たった今でも同じなのですから感動します!」と、彼は述べます。

今日まで築き上げた成功の裏には母親たちの「偉大な力」があったと認めるこのカップルは、これからもっと多くの宝飾店やギャラリーで作品を展示する計画をしています。さらに、彼らはアートとデザインの大きな世界におけるジュエリーの受け止められ方に影響を及ぼしたいと願っています。

「これから何世代も楽しんでもらえるような美しいジュエリーをデザインして作っていきたいと思います」とMohsは語ります。「私たちがこの業界に最も大きく与えられる影響は、ジュエリーデザインを美術として見たり、芸術品として収集するというムーブメントが続くのを助けることでしょう。」

寄稿者Jaime KautskyはGIAダイヤモンドグラジュエイト、またGIA Accredited Jewelry Professional(AJP アクレディテッドジュエリープロフェッショナル)で、The Loupe(ザ・ルーペ)誌の共同編集者を務めていました。