GIA 4C カット



GIAダイヤモンドの構造
カットの品質は、ダイヤモンドのファイアー、きらめき、および輝きを増幅させる要因です。 際立つダイヤモンドの美しさや魅力は、何よりもカットの品質に左右されます。

DからZの色範囲で表される標準ラウンドブリリアントに関するGIAダイヤモンドカットグレーディングシステムは、7つの要素の評価に基づいています。 最初の3要素は、輝き/明るさ(ダイヤモンドからの反射される光)、ファイアー(スペクトルへの光の分散)およびシンチレーション(光のパターン、暗い部分、光の点滅、またはダイヤモンドを動かした時のきらめき)で、外観に基づいた特徴です。 残りの4つの要素、重量比率、耐久性、ポリッシュ、およびシンメトリーはダイヤモンドのデザインとクラフトマンシップに関係しています。 

GIAのシステムでは、各構成要素はダイヤモンドの全体的なカットの品質にそれぞれの要素がどの程度重要かを考慮に入れながら個別に評価されます。 各々のカットグレードは、エクセレントからプアまで相対的なスケールでグレード付けされ、比率の組み合わせとフェースアップの外観を表しています。 数多くの異なる比率の組み合わせで魅力的なダイヤモンドが生まれます。

D から Z ダイヤモンド用のGIA 4C カットスケール

例えば、一般的なラウンドブリリアントの側面図を見てください。 主要な構成要素は、上から下へ順に、クラウン、ガードル、パビリオンです。 ラウンドブリリアントカットのダイヤモンドには57または58のファセットがあります。58個目のファセットはキューレットとして知られているパビリオンの下部にある小さな平たいファセットです。 上部の大きな平たいファセットは表(テーブル)です。 ダイヤモンドのプロポーションとは、表 サイズ、クラウンの角度、パビリオンの深さの相互関係のことを言います。 比率の組合せの範囲は幅広く、最終的にはこの比率の組み合わせと光による相互作用で石に影響を与えることや、ダイヤモンドを見る人が受ける魅力に関わることを知っておくことが重要です。
 



ラウンドブリリアントカットのダイヤモンドの全体的なカットの外観と品質を評価する際に多くの要素を考慮することは重要ですが、個人の好みにも大きく左右されます。 なぜなら各カットグレードは様々な比率の組合せからなるため、個人はグレードの範囲内で、自分の好みの特定の外観を自由に選択することができるのです。

ダイヤモンド業界だけでなく、一般の人々もラウンドブリリアントカットのダイヤモンドを評価または購入する際には色、クラリティ(透明度)、およびカラット重量と共にカット詳細に基づき意思決定が出来ます。

 

カットか 形か

一般的にカットと形という二つの言葉は、ほとんど同じような意味で使われています。 カットのことを、魅力的なフェースアップの外観を作るために必要なファセットの配置というよりは、ダイヤモンドの形あるいは輪郭ととらえています。

ほとんどのダイヤモンドジュエリーに使用される形はラウンドです。 他の外形は全て「ファンシーシェイプ」と呼ばれています。 伝統的なファンシーシェイプの代表例には、マーキス、梨形(ペア)、楕円形があります。 ダイヤモンドジュエリーにおいては、ハートや三角形その他の様々なファンシーシェイプの人気も高まりつつあります。