兄と妹のデザインチームが家族の伝説を受け継ぎ、新しい道を作る


GIAでの経験は彼らの専門能力の発展において重要な部分を占めると確信している、と話すTej(左)とAnar Bhansali。地元の街ロサンゼルスにあるゲッティ美術館にて。 「GIAで過ごした時間は、これまでにない素晴らしい経験や思い出を自分に与えてくれました。」とTej Bhansaliは語ります。 「GIAの経験によって、私は強力な基盤を得ました。 そして、その経験とコミュニティが作り出す雰囲気は忘れられない素晴らしいものです。」と、AnarはTejに同意する。写真:© Bhansali
GIAでの経験は彼らの専門能力の発展において重要な部分を占めると確信している、と話すTej(左)とAnar Bhansali。地元の街ロサンゼルスにあるゲッティ美術館にて。 「GIAで過ごした時間は、これまでにない素晴らしい経験や思い出を自分に与えてくれました。」とTej Bhansaliは語ります。 「GIAの経験によって、私は強力な基盤を得ました。 そして、その経験とコミュニティが作り出す雰囲気は忘れられない素晴らしいものです。」と、AnarはTejに同意する。写真:© Bhansali

3世代目のダイヤモンド商人であるSamir Bhansaliは、第二の故郷であるロサンゼルスの街で、過去25年にわたりビジネスで十分な成功を収めてきました。

しかし、ムンバイ出身の実業家が、自身の創造性を表現したいと高級ジュエリーラインであるLa Reina by Bhansaliを立ち上げた際、彼自身のキャリア以上に刺激的な変化を遂げたものがありました。彼の息子であるTejと娘のAnarも、同じ業界に自分たちの居場所を見つけたのです。

南カリフォルニア大学(USC)の経済学の卒業生であるTej Bhansaliと、同じくUSCの学生であったAnar Bhansali(クリスチャン・ディオールやジョルジオ・アルマーニでのインターンシップ経験を持つ新進ファッションデザイナー)は、進化していく父のキャリアを大きな関心を持ってみていました。

経営管理とスペイン語を専攻していたAnar BhasaliはUSCの卒業が近づくにつれ、ファッションデザインに対する自分の計画を再び考え始め、兄と共に事業を経営する夢を持ち始めました。

「大学4年生のときに、会社の基本的な概念を思い付いたのです。」とAnarは話します。 「私はTejに私のビジョンやアイデアを話し、Tejもとても気に入ったの。 USC卒業式の前日の夜、ロサンゼルスダウンタウンの建物が見える、空っぽになった私のアパートに2人で座って、巨大な白い紙に文字通りビジネスプランを描いたのよ。」

その夜、詳細に描いた「世界中の女性のために『身に着ける贅沢』をデザインする」というビジョンには、「慈善活動や貢献の文化の確立」も含まれているとAnarは語っています。 この業界で働くことを伝統としてきた家族と、夢をかなえるには両親のサポートと助言が必要であるということに敬意を表そうと、会社名はBhansaliとすることにしました。
 

Bhansali「Hope(希望)」コレクションの真珠リングは、真珠にはめ込まれた宝石が特徴である。 上から、0.57総カラット重量のダイヤモンドと0.10総カラット重量のアメシストがはめ込まれたタヒチ産真珠のリング、0.57総カラット重量のダイヤモンドと0.18総カラット重量のラボ形成ピンクサファイアがはめ込まれた南洋真珠のリング、0.57総カラット重量のダイヤモンドと0.11総カラット重量のパライバトルマリンがはめ込まれたタヒチ産真珠のリング。 写真:© Bhansali
Bhansali「Hope(希望)」コレクションの真珠リングは、真珠にはめ込まれた宝石が特徴である。 上から、0.57総カラット重量のダイヤモンドと0.10総カラット重量のアメシストがはめ込まれたタヒチ産真珠のリング、0.57総カラット重量のダイヤモンドと0.18総カラット重量のラボ形成ピンクサファイアがはめ込まれた南洋真珠のリング、0.57総カラット重量のダイヤモンドと0.11総カラット重量のパライバトルマリンがはめ込まれたタヒチ産真珠のリング。 写真:© Bhansali


ダイヤモンド業界を身近にして育った2人ですが、ビジネスに関する初めにすることは、GIAのカールスバッドキャンパスに向かうことでした。 Tej Bhansaliは、父親のカラーストーンに関する知識に伴うダイヤモンドの経験をさらに補完したいと考え、グラジュエイトジェモロジスト(GG)のディプロマを、Anar Bhansaliはグラジュエイトダイヤモンドのディプロマを取得し、 どちらも2013年に卒業しました。

Tejは次のように話しています。「GIAでの時間はとても快適で、 同じものに対する情熱を共有する人々に会うのは、エキサイティングだった。 私たちは、誇りを持って自分たちのことGGs、『gem geeks(宝石オタク)』と呼んでいたよ。それは何か新しいことを学んだり、話題にあげる方法でもあったのでね。」

子供の頃、父親の机にあったGIAダイヤモンドグレーディングレポートを見た覚えがあるAnar Bhansaliは、子供の頃から目にしてきたものを超え、ダイヤモンドの世界に対して広がる知識に魅了されていました。

「私は、ダイヤモンドの背後にある歴史や科学、またはその業界について深く考えたことはありませんでした。」と彼女は言います。 「それは私にとって新鮮でした。」

兄妹は、新鮮な知識と急成長する業界の友人ネットワークを武器に、来年は精力的に各地に赴いて会社のサプライチェーンを設立し、バンコクには製造工場をオープンする予定です。 ロサンゼルスに戻った後は、ビバリーヒルズにBhansaliがデザインしたスタジオを設立し、そこでは父親と定期的に意見やアイデアを交換します。
 

Bhansaliの「One(ワン)」コレクションにある陰陽バングルは、6.30カラットのホワイトクォーツ、6.50カラットの ブラックオニキス、総カラットが1.50のダイヤモンドと共に、18Kホワイトゴールドが特徴である。 写真:© Bhansali
Bhansaliの「One(ワン)」コレクションにある陰陽バングルは、6.30カラットのホワイトクォーツ、6.50カラットの ブラックオニキス、総カラットが1.50のダイヤモンドと共に、18Kホワイトゴールドが特徴である。 写真:© Bhansali


彼らのデザインラインには、「シンプルで洗練」された、アクセサリーにおける「ちょっとした黒いドレス」を意味するようなジュエリーラインの「One(ワン)」や、彼らの母親の名前であるAshaのヒンディー語の意味から付けられた「Hope(希望)」などがあります。 「Hope(希望)」ラインは、「強い個性と優しい心」を持った女性を称賛したラインで、真珠にはめ込まれたダイヤモンドのクラスターが特徴的です。

デザイナー主任であるAnar Bhansaliは、ほとんどの日常業務も管理しています。 また、Tej Bhansaliは共同創業者兼最高経営責任者(CEO)としてタイ工場を統括し、スムーズな運営が確実に行なわれるようサポートしています。
 

Bhansaliの「One(ワン)」コレクションにあるこれらの18Kホワイトゴールドのイヤリングは、ラボで作られたルビーと総カラット1.53のダイヤモンドが特徴である。 写真:© Bhansali
Bhansaliの「One(ワン)」コレクションにあるこれらの18Kホワイトゴールドのイヤリングは、ラボで作られたルビーと総カラット1.53のダイヤモンドが特徴である。 写真:© Bhansali


Anarは兄とのパートナーシップについて、「Tejと私は同じようなビジョンと価値観を共有していますが、互いの強みやスキルは正反対なのです。 パートナーとしては最高で、お互いをとてもよく補完していると思います。」と話しています。

2人は、還元するという考えについても共有しており、それは彼らのビジネスプランにおいて、重要な要素としています。

「社会貢献は当社の心です。 家族と同様、私たちの生活や幸せを与えてくれる社会に対して還元することの重要性を、私たちは皆感じているのです。」とAnar Bhansaliは語っています。

Tejは彼の冒険的事業の1つとして近々インドに赴き、低所得者層のための低価で環境に配慮した住宅、学校、病院や公共トイレの開発を援助する予定です。 Anarは、数年後に彼ら独自の非営利団体を設立したいと話しています。 その団体は、援助が必要な女性を力づけ、子供を教育し、気候変動への意識を高め、社会的起業家精神の促進に焦点を当てる予定です。

それらは大きな目標ですが、2人は進化することの良さ、そして個々の能力と情熱を積極的に受け入れることによって、それが彼らの事業や夢の発展につながっていくと、これまでの例から学んだのです。

「誰もがそれぞれの長所や才能を持っています。」と彼女は言います。 「自分を表現すること。人と異なる、ということを恐れてはいけません。」

寄稿者Jaime Kautskyは、GIA Diamonds Graduate(GIAダイヤモンドグラジュエイト)およびGIA Accredited Jewelry Professional (AJP アクレディテッドジュエリープロフェッショナル)であり、The Loupe(ルーペ)誌の副編集長を務めていました。