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Richard T. Liddicoat への追悼


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Orasa Weldon

Richard T. Liddicoat holding a slab of liddicoatite tourmaline. Courtesy of Charles Carmona.

Richard T. Liddicoat holding a slab of liddicoatite tourmaline. Courtesy of Charles Carmona.


究極の宝石鑑別士、RTL


英国、Cornwall(コーンウォール)出身の2人の銅鉱山労働者の孫であったRichard Thomas Liddicoat Jr.(1918~2002年)は、宝石や鉱物に対する愛は家族代々伝わるものであったとよく述べていました。このため、University of Michigan(ミシガン大学)で地質学と鉱物学を勉強する決心をしたのは当然のことでした。

Liddicoatは、Gene Hibbard(1915~1995年)と結婚した直後の1940年6月にGIAに入社しました。GIAの創始者、Robert M. Shipley Sr.を非常に気に入り、数年後には「カリフォルニアのような"ひどい"場所で宝石の研究をするというアイデアは本当に魅力があった」と述べました。

第二次世界大戦中に米国海軍に兵役した期間を除き、LiddicoatはGIAで60年間も宝石学の研究に貢献してきました。兵役を終了した後、1946年にGIAに戻り、1952年にはいち早くGIAの学長となり、最終的にはGIA理事会の会長に就任しました。

非常に働き者であったRTLは大いに楽しむ事も好きで、  ゴルフ愛好家であり、トランプのゲーム「ブリッジ」が得意でした。Liddicoatと昼食を食べると、1杯(または2杯)のシャルドネワインは欠かせませんでした。風変わりなジョークは面白く、時には困惑したこともありましたが、彼の目のきらめきを見るといつも「落ち」が理解できました。小柄であったものの、ダンスフロアでは紳士のFred Astaireのように振る舞い、いつも最後まで踊り続けていました。

GeneとDick Liddicoat(別名)には子供がいませんでしたが、この謙虚で優しい思いやりのあるリーダーは何年間にもわたって数多くのGIAの学生やスタッフに父親としての役目を果たしてきました。
 

Richard T. Liddicoat

4Cの生みの親


1953年、Richard Liddicoatは、無色からほぼ無色のダイヤモンドの品質をカラー、クラリティ、カット、カラット重量という4Cに基づいてグレーディングする実用的なシステムを紹介しました。今日、彼はGIAのインターナショナルダイヤモンドグレーディングシステムTMの考案者として広く称えられており、現在このシステムは世界でダイヤモンドグレーディングの基準として認識されています。

この新しいシステムは、LiddicoatとGIAの同僚が、ダイヤモンドのグレーディングおよび評価の新しいクラスで使用するための教育手段として元々制作した物でした。最終的に、宝石商、ダイヤモンドディーラー、消費者など共通に受け入れられた、ダイヤモンドに関する用語を作り上げました。

GIA ダイヤモンドグレーディングレポート(1955年に初めて発行)は、新しいダイヤモンドグレーディングシステムから偶然生まれたものでした。最初は、新しいシステムを正しく使用しているか確認するために学生がダイヤモンドに添えてGIAに提出していたワークシートでした。後に、彼らは自分自身でグレーディングを行うよりもGIAにダイヤモンドを送った方が簡単であると判断するようになりました。現在、GIAは世界各地で毎年何百万ものダイヤモンドのグレーディングを行っています。

現代宝石学の父


GIAでのキャリアにおいてRichard Liddicoatが直面した最大の宝石学での課題は、カラー宝石に関するものでした。例えば、カラー宝石自体の鑑別、その宝石の処理有無の判断、天然の宝石を類似石や合成石から区別する方法などの課題に取り組んでいたのです。長年にわたり、GIAで強い研究倫理を構築し、さらに重要なことには、書籍やGIAの科学季刊誌、Gems & Gemology(宝石と宝石学)の他、GIAのグラジュエイトジェモロジスト(GG)やその他の教育プログラムを通して世界中の人々と情報を分かち合いました。1977年、宝石学の知識および専門性の両方に対する彼の貢献に敬意を表して、新しいトルマリンがリディコータイトと命名されました。