光がどのようにダイヤモンドの見え方に影響を与えるか


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ラウンドブリリアントカットのダイヤモンドに対するGIAのダイヤモンドカットグレーディングシステムには、輝き、ファイアー、シンチレーション、重量比、耐久性、ポリッシュ、シンメトリーの7つの要素が含まれる。 2~3.03カラットのサイズのこれらのルースダイヤモンドでは、ファイアーが顕著に見られる。 写真:Harold & Erica Van Pelt/GIA
ダイヤモンドを日光の下で見るのとろうそくの火の近くで見るのとでは、あるいは日光とオフィスの照明で見るのとでは、なぜ見え方が違なるのか疑問に思われたことがありますか。それは、ダイヤモンドのカットが光や環境に応じて異なって反応するためです。 ダイヤモンドをどのように見るか、そして見る場所により、ダイヤモンドの外観は非常に異なって見えます。 

GIAの研究者Al Gilbertsonは、ダイヤモンドを「その環境を反射する鏡の集まり」であると考えれば、ダイヤモンドの見え方がなぜ光と場所によって変わるのかを理解するのに役立つと述べています。 ダイヤモンドを見るときは、自分を含め、周囲の環境の反射も見ていることになります。

「ダイヤモンドに見える模様の暗い部分は、自分の顔または、写真を見ている場合はカメラの反射であることがよくあります」と、Gilbertsonは説明します。 「これはご自身で試してみることができます。 ダイヤモンドを手にして腕を伸ばし、その明るさと、明暗の模様がどのように表れるかを観察してみましょう。 それから、徐々にダイヤモンドを目に近づけます。 かなり近くまで持ってくると、ダイヤモンドの暗い模様の部分が大きく、より顕著になります。」

「これは、どこでダイヤモンドを見たとしても常に、この鏡の集まりがその環境だけでなく自分自身を反射していることを意味します。 ダイヤモンドをどれだけ近くに見るか、そしてそれを取り巻く環境が、ダイヤモンドに見られる模様に影響を与えます。」  

GIAのダイヤモンドグレーディングシステムの4C、つまりカラー、クラリティ、カット、カラット重量の中では、カットが最も理解されがたい傾向にあり、それはカットグレードには考慮すべき要因が多くあるためです。 輝き、ファイアー、シンチレーションの3つの要因は、ダイヤモンドの外観を表します。 他の4つの要因、すなわち重量比、耐久性、ポリッシュ、シンメトリーは、デザインと職人の技能に関係しています。

エクセレント、ベリーグッド、グッド、フェア、プアで表されるカットグレードはそれぞれ、プロポーションの組み合わせの範囲とダイヤモンドの外観を表しています。 あるひとつの組み合わせのみが上質なカットのラウンドブリリアントダイヤモンドを定義するというわけではありません。特に明暗の模様をフェイスアップで観察する場合、さまざまなプロポーションが、きらめきを放ち輝きやファイアーのある全体的に素敵な外観の魅力的なダイヤモンドを作り上げることができます。

DからZのカラーグレードでフローレスからI3のクラリティにあたる標準的なラウンドブリリアントダイヤモンドに対するGIAのダイヤモンドカットグレーディングシステムは、ダイヤモンドの全体的なカットの品質を客観的に評価します。

GIAは、このシステムが2005年に導入されるまでに何十年もかけてダイヤモンドのカットを研究し、数万件にも及ぶプロポーションの組み合わせを分析してきました。 その分析は科学的なだけでなく、ジュエリー業界や一般の方達にとって実用的で適用性がある必要がありました。 ダイヤモンド製造者、ディーラー、小売業者や潜在顧客など、ジュエリー業界のあらゆる分野で行われた研究では、2,300個のダイヤモンドで70,000件以上の観察を行いました。

GIAは、カットグレーディングシステム導入の前に、数万件にも及ぶダイヤモンドおよびプロポーションの組み合わせを分析し、ジュエリー業界のメンバーを対象に研究を行った。 写真:Robert Weldon/GIA
GIAのラボでグレーディングされるダイヤモンドは、標準化された環境で校正された器具を用いて検査されます。そうしたカラット重量測定用秤、ダイヤモンドのあらゆるプロポーションを測定する光学測定機器、カラーグレーディング用の照明、クラリティ・ポリッシュ・シンメトリーを検査する10倍ルーペなどを使用することで、一貫性のある客観的なグレーディングが可能となります。 

ほとんどの方はラボでダイヤモンドを見るということはありません。では、ダイヤモンドを購入する際にどのような照明が最適なのでしょうか。Gilbertsonは、自分が通常最もダイヤモンドを身に着ける環境で使用されているのと同じタイプの照明でダイヤモンドを見ることを勧めます。

GIAのカットグレードシステムは、研究および多くの方の好みに基づいた説明を提供していますが、 ダイヤモンドはそれ以上の意味を持つものであるということをGilbertsonは人々に伝えようと努めています。

「ダイヤモンドとジュエリーは非常に個人的なものです」と彼は述べます。 「人々は自分のためにジュエリーを購入したり、特別な機会を祝うなど特定の理由でギフトとしてジュエリーを受け取ったりします。 自分の好みの、自分が最も素敵だと思うジュエリーを選びましょう。 そして、ご自分のダイヤモンドがどのようにさまざまな見え方をするのかを知る楽しみを味わってください。」    

左から:蛍光灯の下では、これらのダイヤモンドは、高、中、および低の程度の輝きを示す。 写真:Eric Welch/GIA

GIAのライターKristin A. Aldridgeは、GIAのパールプログラム及びAccredited Jewelry Professional(AJP アクレディテッドジュエリープロフェッショナル)プログラムの卒業生です。