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ジュエリー探偵:学生は長持ちになる高い品質の仕上げの手がかりを探索


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質が悪い技量の例:このリングのダイヤモンドのトップクラスターは、質の悪いオリジナルモデルからひとつの作品に鋳造されました(セッティング部分の細部不足とアンダーキャリッジのギャップをご覧ください)。12本の外線が加工され、リングの外側にはんだ付けされ、そのトップを3つのワイヤーシャンクに接合されています。石座は適切にカットされておらず、多数のプロングがダイヤモンドのテーブルの上方に伸びています。多くの石はレベルセットされていません。品質保証のベンチマークを利用して、学生はダイヤモンドのセットの仕方がどんなに悪いかを認識できます。写真撮影:Emily Lane/GIA

ジュエリー鑑定士Teri Brossmer(GIA GG)は婚約指輪を調べた後、最近婚約したカップルの長期にわたる頭痛と悲嘆を高い確率で救いました。

「婚約したばかりのある女性が査定のためにダイヤモンドリングを持ってきました。検査をしているとき金属全体に広がった多孔性を発見しました」と、言いました。「多孔性は良いことではないと分かっていました。」

なぜなら、35年間、地質学者や宝石鑑定士を務めてきたBrossmerさんが、最近GIAのジュエリー鑑識セミナーを受講し、そこで、ジュエリーのデザインと技術を鑑識する学生たちは製造方法、技術、価値、損失または失敗の可能性を特定するジュエリー探偵になるように教えられていることを学んだからです。

Brossmerさんはそのカップルのリングを見ながらそこで学んだことを考えていました。

「そこで学んだことは、表面に見える気孔性は作品全体の状態への窓である可能性が高いことを学びました」と、言います。「私は気孔性を説明し、クライアントの質問に答えることができました。観察された膨大な量に基づいて、私はリングをリメイクすることを提案しました。」

Brossmerさんのクライアントは数週間後に「新しいリング」を持ってやってきました。

「残念ながら、このリングは新しいものではなく、単に修理されたものであることを説明しなければなりませんでした。既存の多孔性がはんだで満たされた部分を示すことができました。」と、Brossmerさんは言いました。「3度目の正直で、次にリングを見たときはGIAで学んだ品質評価のベンチマークをすべて通過しました。」

Brossmerさんは、このリングの問題を特定しクライアントに説明する能力は、彼女がジュエリー鑑識セミナーで学んだことの直接的な結果だと言いました。

「それが目標だ」とGIAのジュエリー マニュファクチャリング アート プログラムの技術顧問兼セミナー開発者の一人であるElizabeth Brehmerさんは言います。

「学生は科学的な方法を用いて、ジュエリーの品質と性質を正しく特定、分析、評価します」と言います。「鑑識のスキルは、さまざまな製造形態から残された痕跡の手がかりを評価するために使用されます。これら手がかりは作品がどのように作られたか、その仕上がりの質、それが長期的にどのように維持されるのかを理解するのに役立ちます。」

このセミナーを終えると、学生はクライアントや他の人に識別したものを公平に提示できます。

「このように提示することで、ジュエリーの仕上がりや喪失する潜在的なリスクについてサプライヤー、顧客、または宝石商と有意義に話し合いを行うことができます。」とBrehmerさんは述べます。

 

メレーのセット方法を示す側面。
質が悪い技術と仕上げの例:このリングの石座は適切にカットされておらず、プロングが短く、プロングの多くがセンターストーンと完全に接触していないので、石を紛失してしまう危険性が高くなります。プロングの側面にセットされたメレーダイヤモンドは、センターストーンのプロングが調整されたり、装着したときにぶつかったりすると緩む危険性が高くなります。提供: Heritage Auctions(ヘリテージ・オークションズ)

12の適格な質問とGIAの品質保証ベンチマーク

学生たちが製造に関するすべての手がかりを集めると、GIAの品質保証ベンチマーク(AOB)を使用する12の適格質問について学び、作品に関連する潜在的なリスクと喪失を評価します。

「AOBは、ジュエリーの仕上がりと職人技の質を判断するのに役立つ一連の基準です」と、Brehmerさんは述べます。「このプロングはこの石を支えるのに適切な高さや厚さか、選択した金属合金はリングとして使うのに十分な強さかなどの質問をするなど、適切な寸法やメトリックを含む、品質の高い何かを作る際に使用されているすべてのスキルを学びます。」

QABは、GIAのジュエリー マニュファクチャリング アートの教育・研究・開発チームによって開発されたもので、グラジュエイト ジュエラー(GJ)とジュエリーデザイン&テクノロジー(JDT)の学生の日々の作業とベンチテストを見直す方法として開発されました。その結果、QAB評価プロセスを開発し、2013年にGJの学生、そして2014年にJDTの学生のためにこのプロセスを採用しました。

「このシステムは革命的なものです。この方法で、私たちは組織的かつ構造化された方法で学生たちに一貫した客観的なフィードバックを提供することができるようになりました」とBrehmerさんは言います。「だからこそ、ジュエリー鑑識セミナーに12段階のプロセスを含めるのはつじつまが合っています。このようなものは他にありません。」

Brehmerさんは、ジュエリー鑑識のQAB基準を適用することは、GIAがあるプログラムから学んだ知識を別のプログラムに伝えることができる多くの方法の一つであると言います。

「これは、GIAの教室でしばしばみられる相乗効果の現れです。つまり、ある設定で学んだことを、別の設定の全く新しい実用的な側面に活用することができるのです」と言います。

Brossmerさんは、GIAの12段階のプロセスを使用して製造方法を判断し、技量の質を評価することは、セミナーで学んだ最も実用的なもののうちの1つだと言います。

「実際、私は現場の検査バッグにジュエリー鑑識の配布資料を入れています」と言います。

 

アンティークブレスレットの上面と側面。
始まりが別々のものを組み合わせた例:このアンティークブレスレットはいくつかの場所で鉛はんだを使って別々の部分と関連性のない部分の結合として組み合されました。関連性のない部品の象徴を認識する方法と、使用された様々な製造方法を識別する方法を学びます。写真撮影:Emily Lane/GIA

ジュエリー鑑識プロセスの完了

GIAのリサーチアソシエイト兼セミナー開発者の一人であるAl Gilbertsonさんはジュエリー鑑識セミナーをGIAのグラジュエイト ジェモロジィプログラムに例えて学生に宝石の識別方法を教えています。

「この方法で状態と品質を評価する方法論を教えます」と言います。「学生たちは作品がどのように作られたかを特定し、リスクにどれだけ耐えるかを確認するために評価します。」

Brossmerさんは、ジュエリー製造への理解を深めたいと思い、コースを受講しました。

「私は完全なジュエリー作品の品質と状態をもっと自信を持って評価できるようになりたかったので受講しましたが、最終的にはより信頼できる価値の意見をもたらしました」と言います。

ビバリーヒルズのHeritage Auctions(ヘリテージ・オークション)のファインジュエリー担当ディレクター、Gina D’Onofrioさんは、このセミナーは「ジュエリー業界の教育の空白を埋める」とし、「CNC研磨ワックスからの鋳造など、より新しい技術を利用した作品のケーススタディがあることは私にとって貴重だった」と語りました。

BrossmerさんとD'Onofrioさんの両者はアンティークやエステート・ジュエリーを評価するときにセミナーで学んだことが役立つと同意しました。

「私は、より洗練された新しい製造技法がどのようになっているか、そしてアンティークやピリオド ジュエリーをより説得力のある複製にするためにそれらをどのように利用することができるかについて、より認識しています」と、D'Onofrioさんはが言います。

Brossmerさんは、作品がどのように製造されたかをよく認識できるようになったと言い、「アンティークやピリオドピースに溯るとと非常に貴重です。キャストインプレイスのビーズセッティング対ハンドセッティングの宝石の実践例も非常に役立ちました」と言います。

また、ジュエリー製造で一般的に使用される貴金属の特性や、各製造工程のステップについてもより明確に理解しています。

「実践的な経験はとても優れた基盤になり、はるかに意味のあるものになりました」と述べます。強力な磁石を使って950コバルト含有プラチナを確認するちょっとしたトリックが大好きでした。」

ジュエリー探偵になりたいですか?

D'Onofrioさんは、ジュエリー鑑識セミナーが他のジュエリー専門家にどのように役立つかについて具体的な例を次のように提示しました。

  • 店頭で修理を行う場合は、潜在的な問題が発生する前に検出・評価できます。
  • ピリオド ジュエリーを鑑定/購入/販売する場合は、ピリオド ジュエリーの推定製造時期や複製のための工法における不整合を認識することができます。
  • ベンチスキルのないジュエリーデザイナーにとってこのコースは、将来、ジュエリーの失敗を防ぐ構築ジオメトリーを知っていれば、作品の設計・仕上げに役立ちます。
  • ジュエリーのバイヤーや熱心なコレクターにとっては、購入する製品の金属タイプの性能、品質、技量に関して詳細な情報を得た上で決断することができます。

「ジュエリー鑑識クラスの有用性は潜在的なリスクの特定を支援するので、ジュエリー業界を超えて保険の専門家にまで及びます」とBrossmerさんは言及します。「このカリキュラムはこのような情報の宝庫なので、自分が逃した事に集中できるようにもう一度受講する予定です。」

2日半にわたるジュエリー鑑識セミナーではプロセスの動画、実践的な演習、イラストや画像の例を含んで詳細な教育教材を提供します。セミナーの参加者には、GIA 12段階の評価プロセス、用語集のほか、補足の参考文献とジュエリーケーススタディに関する情報を含むフラッシュドライブ付きのジュエリー鑑識ガイドブックが提供されます。

GIAでは年に数回のジュエリー鑑識セミナーを開催しています。  今後のイベント日程を見る

Amanda J. LukeはGIAのシニアコミュニケーションマネージャーです。彼女は現在GIA Insider(GIA インサイダー)とAlum Connect(同窓生コネクション)の編集者であり、The Loupe(ルーペ誌)の元編集者でもあります。