書籍:Van Cleef & Arpels: Treasures and Legends(ヴァンクリーフ&アーペル:宝物と伝説)


メタ記述:Vincent Meylan著、Van Cleef & Arpels: Treasures and Legends(ヴァンクリーフ&アーペル:宝物と伝説)の書評
Vincent Meylan著、ハードカバー、344頁、出版 Antique Collectors Club(アンティークコレクタークラブ)、2014年、95.00ドル(約9500円)。
Vincent Meylanによる、Van Cleef & Arpels: Treasures and Legends(ヴァンクリーフ&アーペル:宝物と伝説)は、由緒あるパリのジュエリーブランドの光り輝く世界を追求しています。 これらの作品を集める華やかでエキゾチックなパトロンと彼らの住む世界を、Meylanが探ります。 Treasures and Legends(宝物と伝説)の各章は、ネックレス、指輪、ブレスレット、ブローチ、イヤリングのカラーと白黒写真で満ちており、 中には、この一世紀に渡って多くの著名なコレクターが身に着けた、同社の作品の写真もあります。。 オリジナルデザインのスケッチの多くは、VC&Aのアーカイブから出された写真と共に掲載されています。

歴史愛好家には、特にインドのマハラジャとBaroda(バローダ)(今のVadodara、ヴァドーダラー)のmaharanis(マハラニ)といった王家の話をお楽しみいただけるでしょう。 インドの公国が収集した宝石の莫大な富は伝説となっており、Gujarat(グジャラート)州Baroda(バローダ)は最も裕福な場所の一つでした。 Baroda(バローダ)の、儀式用の三層ダイヤモンド付け襟ネックレスは、王位宝石の一つであり、1864年にMaharaja Khanderaoのために作られたものです。 ネックレスには、世界で最も重要なダイヤモンドがあしらわれています。その3つは、Dresden Green(ドレスデン・グリーン)、Star of the South(スター・オブ・サウス)、そしてEugénie(ユジニー)です。 作成当時、世界中のジュエリーの中で最も高価な作品でした。 著者は、これら宝石や他のBaroda(バローダ)の素晴らしい宝石の歴史だけでなく、BarodaのMaharani(マハラニ)Seta Deviのような、宝石の持ち主の色鮮やかで時には悲劇的な物語も追っています。 1947年のインドの独立で、多くのマハラジャは、所有する大邸宅を維持するために宝物を売却しなくてはいけなくなりました。 Seta Deviはその代わりにパリに移住し、豪華なパーティーや贅沢な生活を送っていることで知られるようになりました。 しかし最終的には、金を使い果たし、息子は殺害され、1989年世に知られることなくこの世を去りました。

他の王室の物語には、イランのシャー(国王)の戴冠式と王冠の宝石の話や、彼の3番目の妻、Farah Dibaの戴冠王冠式の話があります。 親密な一族の写真と豪華な戴冠式の画像は、同社が受けた最も大きな受注の物語を強調するものとなっています。 Pierre Arpels自身による談話によって、これらの王家の財宝を作った旅物語に興味深い話が加えられています。 ウィンザー公爵と公爵夫人の有名な情事は、公爵が夫人のためにパリの高級なジュエリーメゾンで購入した数多くのジュエリーによって立証されています。。 公爵夫人が、それらのジュエリーを身につけている所が社交場での多くのスナップ写真に写っています。 成婚の日の写真には、公爵夫人が結婚祝いの品を身に着けているところが写っています:それは、Van Cllef & Arpels(ヴァンクリーフ&アーペル)の大きなサファイアとダイヤモンドでできたミステリーセットのJarretièreブレスレットです。

Meylanは、ハリウッドの特権階級の世界におけるVC&Aの役割も検証しています。 Marlene Dietrichが、複数の映画の中で大きなルビーとダイヤモンドのJarretièreのブレスレットを身に着けているのが見受けられます。。 Elizabeth Taylorの死後、彼女の財産の中には、Van Cleef & Arpelsのジュエリーが他のどんなジュエリーメゾンよりも多かったことが分かりました。 いくつか印象的なジュエリー作品は、Taylorの人生を表す愛と情熱の物語と共に、この本の中で紹介されています。 また、Barbara HuttonやGrace Kellyなどの著名人の名前も、メゾンのファンとして挙げられています。

本書は、創業者であるEsther ArpelsやAlfred Van Cleef、娘のRenée Puissant、Estherの兄弟であるArpels家のCharles、Julian、Louisを含む一族の人柄の章で締めくくられています。 とりわけ同社の歴史で魅力的な役割を果たしたPuissantは、1926年にブランドのアート・ディレクターとなりました。 1930年代には彼女の指揮で、「Mystery setting(ミステリーセッティング)」や「Zipper Necklace(ジッパーネックレス)」など、同社の最も象徴的な作品のいくつかが作成されました。 Van Cleef & Arpels: Treasures and Legends(ヴァンクリーフ&アーペル:宝物と伝説)は、世界中の見事な作品や興味深い人物で満ち溢れた歴史的な旅へ、読者をいざなってくれます。登場人物は、Van Cleef & Arpelsの美しい芸術に対する愛と黄金の糸でつながっている人たちです。

Timothy Adamsは、ロシア宮廷宝石商であるCarl Fabergéの作品を専門とした、独立の美術史家です。 彼は、オレンジ郡にあるBowers (バウアーズ)博物館での装飾芸術の学芸コンサルタントであり、Gems & Gemology(宝石と宝石学)の編集審査委員会のメンバーでもあります。