記者発表

Gems & Gemology(宝石と宝石学)2017年夏号: ヨーロッパ初のダイヤモンド鉱山および研究の発展


Image of Melee Diamonds from Russia
写真撮影:Robert Weldon/GIA、提供:Diarough
今号のトップ記事は、バルト楯状地のクラトンにある原生代層に位置するロシアのロモノーソフ鉱山を研究する。原生代のテクトニクスの過程が、この原産地でファンシーカラーダイヤモンドが産出される要因であると考えられている。表紙を飾る独特な紫がかったピンクのメレーダイヤモンドは、ロモノ―ソフ鉱山で採鉱されたものの一部である。

サファイアの内包物をフルカラーで示す掛図も含まれています

カリフォルニア州、カールスバッド - 2017年8月14日 - GIA (Gemological Institute of America) の季刊専門誌、Gems & Gemology(宝石と宝石学、G&G)の2017年夏号を印刷版およびオンラインでご覧いただけます。本号では、ロシアのロモノーソフダイヤモンド鉱山、カーボナードダイヤモンド、フォトルミネッセンス(PL)マッピング、ベトナム産トルマリン、ネフライトの色の判定、モンタナ州産サファイアに関する7つの多様な記事を紹介します。

G&Gの最新号で第1番目の記事を飾るのは、GIAで研究科学者を務めるKaren SmitとGIAのシニア業界アナリストRussell Shor共著の『Geology and Development of the Lomonosov Diamond Deposit, Northwestern Russia(ロシア北西部のロモノーソフ鉱床の地質および開発)』です。この記事では、ロモノーソフダイヤモンド鉱山の地質、運営、生産を深く研究します。比較的年数の浅い原生代の岩石に位置する、ロモノーソフの2つのキンバーライトパイプは、非常に貴重な少量のファンシーカラーダイヤモンドなど、宝石品質のダイヤモンドを高い割合で産出します。

Florida International University(フロリダ国際大学)のStephen Haggerty教授が執筆した『Carbonado Diamond: A Review of Properties and Origin(カーボナードダイヤモンド: 特性と起源に関する報告)』では、既知の唯一の原産地であるブラジルと中央アフリカ共和国で産出される何百もの試料に基づいて、稀少なダイヤモンドの集合体の起源説を評価します。

『Photoluminescence Mapping of Optical Defects in HPHT Synthetic Diamond(HPHT合成ダイヤモンドにおける光学的欠陥のフォトルミネッセンスマッピング)』では、GIA研究員のLorne Loudinが様々な種類の照射処理したHPHT合成ダイヤモンドの研究において、この手法がダイヤモンドに施された高度な色処理を検出するのに非常に役立つことを確証します。

Vietnam Gemstone Association(ベトナム宝石協会)の宝石学センターに所属するNguy Tuyet Nhungが率いる研究員が『An Update on Tourmaline from Luc Yen, Vietnam(ベトナムのルックイェンで産出されるトルマリンに関する最新情報)』を紹介します。また、北京のNGTCでシニアエンジニアを務めるXiaoyan Fengと彼女の研究チームが執筆した『Characterization of Mg and Fe Contents in Nephrite Using Raman Spectroscopy(ラマン分光分析法を用いたネフライト(軟玉)におけるマグネシウムと鉄の特性評価)』では、ラマン分光分析法を使用して中国産および台湾産のネフライト(軟玉)における色の境界を研究および定義します。

G&G2017年夏号には、このシリーズで第2弾となるサファイアの内包物を示す掛図も含まれています。G&G2016年冬号でエメラルドの内包物の掛け図を作成したのと同じ専門家が、GIAのNathan Renfroの指導の下で、天然、処理済および合成のサファイアに関する内部の特徴を記録しました。

G&GのテクニカルエディターであるTao Hsu博士および彼女の共著者は、米国モンタナ州にあるサファイア漂砂での生産を調査します。『Big Sky Country Sapphire: Visiting Montana’s Alluvial Deposits(「大きな空の邦」のサファイア:モンタナ州の漂砂への探訪)』は、小規模の採鉱の普及および宝石関連の観光業の重要性について説明する一方、比較的大規模な機械化された操業が拡大していることも示します。

G&Gのラボノートのセクションでは、パーセルやジュエリーにおけるメレーサイズのCVD合成ダイヤモンド、天然ダイヤモンドにおけるCVD合成オーバーグロース、真珠層を持たないホラ貝の真珠「ローズバッド」を紹介します。The Micro-World(ミクロの世界)のコラムが、ダイヤモンドのカイヤナイト(藍晶石)およびクォーツにおけるモリブデナイトの「幻影」を紹介する一方、Gem News International(宝石に関する国際ニュース)は新たに発見されたエチオピア産サファイアやメキシコ産のコモンオパールを特集します。

本号および1934年以降に出版されたG&Gの全号は、全記事、フォトギャラリー、特別なビデオ映像も含めて、GIAのウェブサイトhttps://www.gia.edu/gems-gemologyでご覧いただけます。

その他の研究記事は、http://www.gia.edu/gia-news-researchでお読みいただけます。

印刷版の購読およびバックナンバーのコピーに関しては、http://store.gia.eduをご覧いただくか、電話番号+1 760 603 4502までお電話でG&Gカスタマーサービスまでご連絡ください。


GIAについて

1931年設立の独立非営利組織であるGIA(Gemological Institute of America)は、宝石学における世界有数の権威として認められています。1950年代初頭、GIAはカラー、カット、クラリティ(透明度)およびカラット重量から成る著名な4Cを考案しました。さらに1953年にはインターナショナルダイヤモンドグレーディングシステム™を開発し、これは現在世界中のほぼすべての宝石専門家や宝石商により認識されています。
  
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