花言葉を語るジュエリー


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花は自然が作り出した最も繊細な美の1つである。 ジュエリーデザイナーたちがその魅力のとりこにされてきたのは当然と言える。 蘭:提供・Paula Crevoshay、百合:写真・David Behl © Janet Mavec and GIA、スミレ:提供・Cartier(カルティエ) © GIA & Tino Hammid

花は自然が作り出した最も繊細な美の1つです。過去多くのジュエリーデザイナーたちが、その儚い美しさをジュエリーに閉じ込めようと、花にインスピレーションを得てきたのも不思議ではありません。

また、花は様々な象徴として使われてきました。 シェイクスピア、ジェーン・オースティン、そしてシャーロット・ブロンテなどが、自身の作品に花を象徴として用いてきました。 1852年には、Madame Charlotte de la Tourにより、そういった象徴としての花の意味を形式化したThe Language of Flowers(花言葉)が発行されました。

ジュエリーと花言葉は、しばしば道を交えています。 息を飲むような例をいくつかお見せしましょう。

提供:Ineke Peskin © GIA & Tino Hammid

青や濃淡豊かな紫、ピンク、白などの色の香り高い花である藤は、浄土真宗において慎み深さと瞑想を象徴します。 蔓が対になっているため、ヴィクトリア朝のイギリスでは献身的愛情と愛着を表しました。

このアンティークブローチ(1850年頃)は、藤の枝を金で作り、エナメル加工した葉とトルコ石の花弁を使うという、技巧的な配置を用いています。 茎中心の花の集まりには、オールドマインカットのダイヤモンドと、真珠のペンダントがあしらわれています。

スミレ

提供:Cartier(カルティエ) © GIA & Tino Hammid

鮮やかで明るい紫から英語では「バイオレット」と名付けられたスミレは、紫の花は「慎み深さ」、白い花は「無垢」の意味を持ちます。 「The Language of Flowers: A History(花言葉:歴史)」において、Beverly Seatonはスミレは聖母マリアの象徴であると記しています。 奇しくも、ナポレオンはスミレを自身の紋章とし使用し、ギリシア神話で水に映った自分自身の反射と恋に落ちてしまったナルキッソスはスミレに姿を変えてしまいました。

このスミレの花束は、プラチナに付けられたダイヤモンドの雄しべを持つアメシストの花でできており、この花がもつ意味を両方表しています。 このブローチのゴールドの葉にはデマントイドガーネットがあしらわれ、茎にはチャネルセット・バゲット・ダイヤモンドが使われています。

花束

提供:Neil Lane, Inc.(ニール・レーン社)、カリフォルニア州ビバリーヒルズ © GIA & Tino Hammid

ヴィクトリア朝時代(1837~1901年)には、イギリスとアメリカでは友人に「言葉の花束」とも呼ばれる「タッジーマッジー」(ハーブと花のノーズゲイや小さな花束)を贈る文化がありました。 花の配置によって異なる意味が持たされました。

彫刻を施されたルビーとサファイア、エメラルドの「花」が、ダイヤモンドの葉と共に色とりどりの花束を形作っています。 祝日に贈られるフラワーバスケットを思い起こさせる作品です。

提供:Paula Crevoshay

「貴婦人のスリッパ」とも呼ばれるアツモリソウ亜科は、「気まぐれな態度」を表します。カトレヤは「成熟した魅力」を象徴し、シンビジウムは美徳と誠実さを意味します。 デンドロビウムの花言葉は洗練と美です。 ヴィクトリア朝の人々は蘭をエキゾチックな美として考えており、髪に飾ったり、花瓶に活けたりしていました。

Paula Crevoshay作の「Midnight Seduction(真夜中の誘惑)」と名付けられたアツモリソウランのブローチは、195個のパープルサファイア、148個のブルージルコン、ブルーサファイア、ブラックダイヤモンド、サンゴ、そしてアバロンパールをあしらった鮮烈な作品です。

ユリ

写真:David Behl © Janet Mavec and GIA

白ユリは純潔と貞淑を表し、常に聖母マリアと関連付けられてきました。 また、白ユリは完璧、威厳、理想の女性を象徴するとも言われています。 「黒」ユリは(本当は濃い青や茶色です)、初恋の相手に贈られる花です。 黄色のユリは快活さを表します。 赤いユリの色は、欲望や情熱を表すとされます。 フランス国王シャルル9世は、毎年5月1日に王宮内の女性たちにユリを配ったとされ、その伝統は今も続けられています。

この赤いユリのブローチは、エキゾチックかつ優美な作品です。

パンジー

提供:Lydia Courteille

花開いたパンジーの花冠を渡しながら、「私のことを思って」と伝えましょう。 パンジーの名前は、「考えること」を意味するフランス語penserから来ています。友情やプラトニックな愛の証として、パンジーを贈りましょう。

この紫とピンク、白のイヤリングのデザインは、パンジーからアイデアを得たものです。 パンジーの開花は春の目覚めの到来を告げます。