ルビーの品質要因


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このミャンマー産の11.01カラット石のような、上質の色、大きなサイズ、見た目に透明(目に見える内包物がなく)のルビーは非常に稀少かつ貴重です。 - 提供 Jan Goodman Co.
ルビーにはカラーストーン最高の価格がつけられることがあります。  上質ルビーのカラットあたりの価格は一貫して上昇しており、競売で記録を更新することがよくあります。

より優れた品質のものについては、わずかなカラーの違いが、その価値に大きな違いをもたらします。 また、目に見える内包物のないトップカラーのルビーの場合は、さらに価格がさらに上昇します。

ルビーのカラットあたりの価格もまた、特に優れた品質のものについてはサイズが大きくなるほど大きく値上がります。
 
カラー

未処理および加熱されたルビー
これらの未処理および加熱されたルビーには、暗い赤から明るい赤の色の幅があります。
カラーはルビーの価値に影響する最も重要な要素です。 最高級のルビーには、不純物のない、鮮やかな赤からわずかに赤紫色までの範囲の色があります。 あまりにもオレンジがかったっていりたり、パープル調になると、そのルビーの品質スケールは下がります。 最高品質のルビーは、鮮やかな色彩度があります。

最高級の品質とみなされるには、色が暗すぎたり、また明るすぎてもいけません。 カラーが暗すぎると、石の明るさにマイナス影響を与えます。 またそれと反対にカラーが明るすぎる場合は、その石の色の強さや強度が高かったとしても、ピンクサファイアとみなされます。

ある宝石ディーラーの間では、ルビーとピンクサファイアとの間の境界線について様々な意見があります。 歴史的には、ルビーという言葉は、レッドの色合いの事を表し、技術的にはピンクも含まれていました。 また、ピンクサファイアとルビーに対する解釈には、文化の違いにより異なっています。 スリランカのような宝石の原産国では、ピンクは常にルビーとみなしていますが、多くの消費国ではこれをピンクサファイアと分類しています。

GIAラボラトリーは、マスターストーンと呼ぶ、石比較用のコントロールセットで、コランダムがルビーか、あるいは、ピンク、パープル、オレンジサファイアかどうかの判断をしています。 ラボでは、その石がルビーと名付けられる前にレッドが最も優勢な色合いであることという原則のマスターストーンをグレーディングします。 けれども、宝石の取引では、最も優勢とされる色合いの鑑定は、個人的見解が対象となっています。

ルビー色のもう一つのシンボルは、血です。 ルビーと比較したその描写には 「右心室からの血」または「殺したばかりのハトから滴る最初の2滴の血」といったものがあります。 歴史的には、その言葉「鳩の血」は、柔らかくソフト、鮮やかな、赤い蛍光色をもったルビーの、レッド〜ややパープル調、もしくはピンク味を帯びたレッドを表現しています。

このような伝統的な描写はイメージを想起し、専門家間での色の描写に役立っています。 しかしこれらは、ルビーの実際の色を表現するのに使う際に間違って解釈される場合があります。

取引用語は、石の発生源に関連付けられている特定の色や品質を代表することがあります。 品質がその原産地の典型であったり、原産地からの最高級の石を代表している場合があります。

しかし、単一の原産地が、すべて同じ色と品質の宝石を一貫して産出することはありません。 実際には、説明的用語は、その原産地から採掘された石の割合のわずかな部分を代表しているかもしれません。 特定の場所で採掘される石の外観は、多くの場合、時間の経過とともに変化するので、その場所に関連づけられた元々の品質は製造された材料と一致しない場合があります。

新しい原産地は、以前の原産地と比べ非常に類似ている、あるいは極僅かに異なる物質だけれども、同じように美しい外観を持つものを産出する場合があります。 

透明性

シルク
鉱物ルチルの交差するニードル状は、シルクと呼ばれ、ルビーの中によくある内包物を生成します。 それらが無傷である場合、ルビーが高温で熱処理されていないことを証明します。 けれども、低温熱処理が発生した可能性はまだ残っています。
取引に関わる人々は、内包物が全くないルビーは実際には存在しないため、少なくともある程度の内包物があると見込んでいます。 ルビーの価値は、内包物がどのように見えるにかによるのです。 明らかな内包物や透明性や明るさを軽減するような内包物は、劇的にルビーの価値を下げてしまいます。
 
大きくで明らかな内包物がテーブルファセット下にある場合は、透明性、ブリリアンス、石の価値を大幅に減少させます。 内包物また、ルビーの耐久性を制限します。 表面に到達するの顕著なフラクチャーは、耐久性に対するリスクをもたらします。

典型的なルビーのクラリティ特性には、針と呼ばれる薄い鉱物の内包物があります。 その鉱物がルチルであり針がグループとなって交差し存在している場合に、それをシルクを呼びます。 針には短いものや細長いものがあり、それらがしっかりと一緒に製織されているように見える場合があります。

ルビーは他の鉱物から成る針、小さな結晶、カラーバリエーションのゾーン、または、指紋にも似た内包物も含んでいることもあります。

ある内包物は、実際、宝石の外観にポジティブな影響を与えることができます。 ルチルシルクの存在は、暗すぎると思われるファセット全体に光の散乱をもたらします。 これによりカラーに柔らかさが加わり、ルビーのクラウン全体にわたって均一な色合いが広がります。

交差する針はまた、石の上面をカーブさせてカットすることで、星彩効果と呼ばれるスター効果をもたらすことができます。

スター効果
カボションとしてカットされた石は、交差する長い鉱物内包物によりスター効果を生み出す事が出来ます。 - Hussain Rezayee (フセイン・レザイー)、Rare Gems & Minerals (レア・ジェム&ミネラルズ)提供
カット

様々なルビーのカット
ルビーは一般的に、オーバル型のクッション形状にカットされています。 - Edward Boehm (エドワード·ベーム)提供
いくつかの要因が、市場に流通しているルビーのカットや比率に影響を与えます。 ルビーの結晶形状は、一定のカットのための適合性を決定します。 最も一般的な形状は平らな板状の六角形ですが、いくつかの産出地からのルビーの結晶には細長いものもあります。

これらの結晶の形に対応するために、最も一般的なルビーのカット形状は、楕円やクッション、凧形とトライアングルファセットのブリリアントカットのクラウン、長方形の同心列からなるステップカットのパビリオンです。

ラウンド、トライアングル、エメラルドカット、梨形、そしてマーキーズルビーもあります。 しかし、これらの形状は、大きなサイズや高品質では稀です。

ルビーの未加工品は、非常に高価なため、カッターは、重量をできるだけ多く維持しようとします。 窓と呼ばれる魅力のないシースルーエリアのできる原因となり、光が平たいパビリオンを通して逃げてしまう事になったとしても、カッターは平たくした未加工のルビーを浅い石に形成する場合もあります。

異なる結晶の方向に見える異なる色「多色性」も、カットに影響を与えるもうひとつの要因です。 ルビーでは大抵、1つの結晶方向にレッド〜パープルがかったレッドが見え、その他の方向にはオレンジがかったレッドが表れます。 カッターは、長い結晶方向に垂直にテーブル面を配向させることで、オレンジがかったレッドを最小限に抑えることができます。 けれども、重量の損失が大きすぎる可能性のある場合は、理想的なカラー表現のためにルビーの向きを決定することが必ずしも可能とは限りません。

サイズと重量

ミャンマー産ルビー
これらのルビーはすべてミャンマーで採掘されました。 ファセットカットされた石は重量が11.55カラット、原石は重量が16.65カラットと278.50カラットの間です。
1カラット以上の上質ルビーは非常にまれですが、市場向け品質のルビーは、幅広いサイズで一般に入手することができます。 ルビーのカラット当たりの価格は、サイズが増加するほど大幅に上がります。

たとえば、上質5.00カラットのルビーは、同じ品質1.00カラットのルビーよりも、カラットあたり約5倍以上(石のトータル価値25倍)で販売されている一方、市場向け品質5.00カラットの石は、同じ品質の1.00カラットのルビーのカラットあたりの値段のわずか2倍程度(石のトータル価値10倍)で販売されています。
 
これらの例が正確な価格ガイドラインとなる訳ではありませんが、サイズと品質が上がるとカラットあたりの価格がどのくらい上がるかを説明しています。