セラミックリング寄贈:
学生のための教育ツール


Etienne Perret(エティエンヌ・ペレ)がGIA博物館に寄贈したセラミックリング
Etienne Perret(エティエンヌ・ペレ)の黒い凹面サターンリングは、彼が金属の代替としてコスト効率の高いセラミックをいかに使用するかを示しています。 リングは間もなくGIA博物館コレクションの一部になります。 写真:Ron Ringsrud
カラーダイヤモンドジュエリーで知られるデザイナーでGGの資格を持つEtienne Perret(エティエンヌ・ペレ)は、プラチナ、金およびその他の貴金属に対して、コスト効率の高いデザインの代替としてセラミックを使用するパイオニアです。 ​こ​の秋、ペレのCeramique(セラミーク)コレクションからの黒の凹面サターンリングに加えて、彼の革新的な作品がGIA博物館、そして最終的にはGIAの教室でまもなく輝きます。  
 
12ミリ幅のリングは、18Kイエローゴールドバンドがセラミック上に溶接され、様々な色の36個の熱処理されたサファイアがセットされているのが特徴となっています。 これは博物館で展示される初のセラミック作品で、宝石店のオーナーとマネージャーとして働きながら、1970年代と80年代に通信教育を通して空き時間にGGを獲得したペレからの2つ目の寄贈品です。
 
GIAでセラミックジュエリーを展示してほしいという願いから、ペレはリングを寄贈することを決めました。 「私はGIA博物館を強く信じています」と彼は述べます。 「私はカールスバッドに行き、そこの図書館で時間を過ごしました。 そこはジュエリーの世界と一般の人々のためにとっても素晴らしく、学生に利益をもたらす以上の役割をします」 
 
ジュエリー マニュファクチャリング アートプログラムのマネージャーであるMark Maxwell(マーク・マックスウェル)によると、ペレのセラミック作品は、新素材と技術を利用して完成できるものの限界を超えています。
 
「彼の名はセラミックの使用のみならず、現代の金属の分野でも最も有名です。 この作品は、プラチナや金なら2倍3倍の価格でしょう。」とマックスウェルは述べます。 「セラミックに目を向けることによって、ペレは今のコスト意識が高い時代に、より手頃な価格のファッションを製作しています。」   
 
ペレのキャリアは数十年に及び、2つのダイヤモンド特別賞(Diamonds of Distinction)など、数々の栄誉を残していますが、彼のCeramique(セラミーク)コレクションが近年、ジュエリー業界で話題となっています。 ペレは伝統的な黒を好みますが、様々な色でセラミックデザインを作るために、宝石の切削工具を使用してその非常に硬い宝石のような素材で作業をする芸術を極めました。 
 
ペレは、環境に配慮した方法で採掘されたオーストラリアのジルコンサンドからの、ジルコニアセラミックを使用しています。 初めは航空宇宙やハイテク産業のために開発されたジルコニアセラミックですが、今は包丁、歯科、関節インプラントに至るまで広く使用されています。 モーススケールが8.7であるジルコニアセラミックは、サファイアと同程度の硬度を持ち、耐久性が高いため傷やその他の損傷から保護されます。 
 
「我々の学生にとって、この寄贈は素晴らしいプレゼントであり、最終的には他の作品と同様に、教室に導入される予定です」とマックスウェルは述べます。 「学生がこのような創作品を目で見るだけでなく、実際に手にする機会が与えられる教育機関は、世界中どこにもありません。」
 
学生は過去の歴史と革新を理解し、また、ペレのようなデザイナーに象徴される新しいフロンティアを研究することが重要である、とマックスウェルは付け加えました。  「私達は、ペレのリングを展示し、学生が勉強のために利用できることを嬉しく思います。」