記者発表

GIA3代目社長 Glenn Nord氏死去


Glenn Nord, 元社長, 死去, 遺産
GIA理事会メンバーであり、GIA元社長のGlenn Nord氏が、6月9日(日曜日)早朝に亡くなりました。

困難な時代を乗り越えGIAを指導したNord氏の功績を称える記念奨学金の設立を予定

カリフォルニア州カールスバッド – 2019年6月10日 – GIA理事会メンバーであり、GIA元社長のGlenn Nord氏が、6月9日(日曜日)に亡くなりました。50年以上もの間、GIAに携わってきたNord氏は、学生および講師を経て、社長およびGIA理事会メンバーを務めてきました。GIAへの貢献は数知れなく、GIAで広範囲に渡り影響を及ぼしました。Nord氏の遺産はGIAで永遠に生き続くでしょう。Nord氏は、卓越した評価を常に目指し、明晰で思いやりのある態度で対応しながら、GIAそしてGIAの使命に対して常に忠実に取り組み、GIAを困難な時代に導いてくださいました。
 
Glenn Nord氏は、GIAの使命、学生やGIAのスタッフ、特に宝石学ラボで活躍するスタッフにとって、献身的な提唱者でした。Nord氏のビジネスの洞察力と知恵は、GIAの経営陣と理事会と共に何十年にもわたって共有され、GIAを成功へと導いた戦略的指導力を提供しました、とGIA社長兼CEOのSusan Jacquesは述べました。
  1968年にシカゴで開催されたAGS Conclave(米国宝石学会議事会)に参加したGIAのスタッフ。後列左から: Bert Krashes、Joe Murphy、John Charter、Richard T. Liddicoat、Bob Ernest、Glenn Nord、G. Robert (Bob) Crowningshield、Chuck Fryer、Ken Moore、Gale Johnson。前列左から: Steven Zack、Eunice Miles、T.J. Barrows。
1968年にシカゴで開催されたAGS Conclave(米国宝石学会議事会)に参加したGIAのスタッフ。後列左から: Bert Krashes、Joe Murphy、John Charter、Richard T. Liddicoat、Bob Ernest、Glenn Nord、G. Robert (Bob) Crowningshield、Chuck Fryer、Ken Moore、Gale Johnson。前列左から: Steven Zack、Eunice Miles、T.J. Barrows。

2018年に90歳を迎えたNord氏は、1959年にGIAよりグラジュエイトジェモロジスト(GG)のディプロマを取得しました。GIAの2代目社長、Richard T. Liddicoatより1961年に抜擢されたNord氏は、地元の宝石商にGIAを精力的に推進しながら学生のための宝石学の研修を指導し、世界各地にあるGIAを訪れて教育する講師陣の一人として活躍しました。また、GIAの社内研修プログラムの先駆者でもあり、1970年にはイスラエルと日本にGIAの教育を紹介し、現在12カ国14都市に及ぶグローバルな活動を始めました。
 
1974年、Nord氏はGIAを後にし、国際的なダイヤモンド取引に注力しました。1983年、GIA理事会は、当時社長を務めていたRichard T. Liddicoatを引き継ぐ新社長としてNord氏にGIAへ戻るよう説得しました。1986年、Bill BoyajianがGIAの社長に任命され、Nord氏は退職しました。Nord氏は他界するまでGIA理事会に在籍し、あと数年で名誉理事に昇任する予定でした。2001年、Nord氏はGIAで最高の栄誉とされているRichard T. Liddicoat賞を受賞しました。
 
Richard T. Liddicoat、G. Robert Crowningshield、Bert Krashes、Eunice Milesなど、GIAで初期に活躍した他の重要な指導者とともに、Nord氏はGIAが創立された基礎を築きました。彼の貴重な見解およびGIAとその使命への揺るぎない忠誠心は、消費者を保護し、公共の善に奉仕するというGIAの取り組みに対して常に重要であるとされています。
 
Nord氏は、妻のHannah、三人の子供、孫、ひ孫を残して他界しました。葬儀は6月22日にカリフォルニア州、パサデナで行われます。
 
GIAは、Nord氏の功績を称えて奨学金を設立する予定です。
 

GIAについて

1931年設立の独立非営利組織であるGIA(Gemological Institute of America)は、宝石学における世界有数の権威として認められています。1950年代初頭、GIAはカラー、クラリティ、カット、カラット重量で有名な 4C を考案しました。さらに1953年にはインターナショナルダイヤモンドグレーディングシステム™を開発し、これは現在世界中のほぼすべての宝石専門家や宝石商により認識されています。
 
研究、教育、宝石学ラボサービスおよび機器の開発を通じて、当機関は、最高基準の完全性、研究活動、科学知識、プロフェッショナリズムを維持することにより宝石・宝飾品に対する公共の信頼を確保することに専念しています。