ブラジルの宝飾品業界の台頭
4月 30, 2013
2012年8月サンパウロにおけるFeninjerショーでは、ブラジルの宝飾品デザインのあらゆるスペクトルを目にしました。 そして、ショーに展示されたスタイルが非常に有益である一方、実際にブラジル人が着用しているのを見ることは、宝飾品の文化の関連性を理解するのに役立ちます。
ブラジルの宝飾品は、その女性が持つスタイルのセンスを反映しています。 ブラジルのファッションとスタイルと同様、宝飾品にも大胆なものがよくあります。 写真提供： Vianna Joais（ヴィアナ・ジョールズ）（左）およびManoel Bernardes（マノエル・ベルナルデス）（右）のご厚意。
サンパウロ、ベロオリゾンテ、その他の都市のデザイナーが、ブラジル人独特のスタイルを築き、国内の文化の重要な要素を取り込むことに専念しています。 ブラジルの文化は非常に豊かで多様です。 ポルトガルの入植者、先住民社会、そして奴隷貿易で取り込まれたアフリカ人のすべてが、独自の文化を取り入れてきました。 この文化的混合が、ユニークなスタイルを生み出しました。
アフロブラジル文化は、デザインに強い影響を持っています。
文化の多様性に加えて、ブラジルは、アマゾンの緑豊かなジャングルから美しいビーチや山、驚くほどの数々の動植物にいたるまで、その自然の美しさでも知られています。 ブラジルの宝飾品は、常に、これらのデザインのインスピレーションを反映しているようです。
ブラジルは、イグアスの滝など、宝飾品デザインにインスピレーションを与える自然の驚異で満ちた国です。
もうひとつ貢献している要素として、そこで手に入る宝石の豊富さがあります。 ブラジルは、これらの宝飾品デザインによく使用されている、様々なカラー宝石の最も重要な産出国のひとつです。 自由な宝石の色使いが、大胆な外観を作り出しています。
音楽やダンスなどの文化的側面が、時折り、ブラジルの宝飾品デザインに反映されることがあります。 Vianna Joais（ヴィアナ・ジョールズ）のご厚意。
宝石の採鉱や切削にかかるコストは、ブラジル経済と共に着実に上昇しています。 特に鉱業部門における運用コストに対し、人件費や政府の規制が大幅に追加されました。 ある採鉱作業にとって、国際市場のために特定の宝石品種を生産する上での経済的利点は、もはやありません。国際宝石の取引は、通常、米ドルで行われますが、これがダブルペナルティのようなものを生んできました。 ビジネスコストが上昇するにつれて、米ドルに対するブラジルレアールの価値も上昇しました。 その結果、現在ではブラジルにおける宝石の採鉱や切削のコストもかなりかかるようになり、これらを販売する際に、より低いドル価値を受け取っています。
コストが上昇するにつれて、多くのブラジルの企業は、価値連鎖をブランドの完成した宝飾品に移動することで繁栄してきました。 ブラジルのスタイルには、多くの異なる国内産の宝石が、ユニークな形で組み込まれています。 高価な宝飾品のため、宝石の採鉱と切削の収益性が再び上昇し、新たな雇用機会を提供します。
ブラジルの宝飾品デザインは、通常、マッチするセットに組み込まれています。 Vianna Joais（ヴィアナ・ジョールズ）のご厚意。
Manoel Bernardes（マノエル・ベルナルデス）は、長い間、カラーストーンの卸売り業者をしてきました。 その事業の大部分は、鉱山から市場へのサプライチェーン全体を占めるブランドの完成した宝飾品です。 また、同社はブラジルに独自の販売店を持っています。 Vianna Joais（ヴィアナ・ジョールズ）は、ブラジルで、そして輸出により世界中でブランド力を持つ、もう１つの会社です。 その宝飾品デザインとセットには、カラーストーンが幅広く取り入られています。
アースカラーは、ブラジル人とその環境との強いつながりを意味しています。 Manoel Bernardes（マノエル・ベルナルデス）のご厚意。
ブラジル人のデザイナーは、ひとつの作品に魅力的な虹色を出すためにカラーストーンを組み合わせることで知られています。 このデザインは、国内市場で非常に人気があり、輸出市場成長のおかげで世界的に認められるブラジルスタイルのテーマの一つでもあります。
ブラジルのデザインの多くには、ひとつの作品にいくつもの色が組み込まれています。 Vianna Joais（ヴィアナ・ジョールズ）のご厚意。
このすべてにおけるひとつの重要な要因は、ブラジル人女性自身です。 モダンで、ファッショナブルで、しかも汎用性があるスタイルのユニークなセンスを持っています。 女性は、自由に流れる動作の感覚を想起させる、自然と調和する宝石を好みます。 ぶら下がって揺れるイヤリングが、女性たちのお気に入りです。
また、パステルカラーも人気があります。 Vianna Joais（ヴィアナ・ジョールズ）のご厚意。
ブラジル人女性は、宝石では強力な色とパステルカラーの両方を大変好んでいます。 多くの場合、大きな石や異なる石を組み合わせた作品を着用しています。 豊富な石の種類には、アクアマリン、モルガナイト、ブルートパーズ、イエローからインペリアルのトパーズ、アメジスト、黄水晶、グリーンクォーツ、スモーキークォーツ、ローズクォーツ、様々な色のトルマリン、ロードナイト、アイオライトなどがあります。
ブラジル人女性は、ファッショナブルな服装に大きめの宝飾品をよく取り入れています。 Manoel Bernardes（マノエル・ベルナルデス）のご厚意。
多くの場合、ブラジルの消費者は、高価格の宝石ではなくむしろ色に焦点を絞っています。 ブラジルは世界市場においてエメラルドの主なソースですが、エメラルドは、特に国内市場向けには、ブラジルのブランドの宝飾品に使用されるのに人気の高い宝石のうちのひとつではありません。 ブラジル人は、安価な色の宝石を好むだけでなく、他の多くの消費者よりもより頻繁に宝飾品を購入したりスタイルを変更したりします。 多くのブラジル人の宝飾品デザイナーは、1年間で4つの新しいコレクションを発表します。 国内で需要があるため、これがほとんど必要とされています。 新しい宝飾品は、多くの場合、ブラジルの女性が身に着けるファッションとコーディネートするために、その季節ごとに発表されます。 特に、花のデザインは春と夏に人気があります。このデザインには、花のモチーフとぶら下がって揺れる宝石が施されています。 Vianna Joais（ヴィアナ・ジョールズ）のご厚意。
Vianna Joais（ヴィアナ・ジョールズ）やManoel Bernardes（マノエル・ベルナルデス）のようなブランドでは、垂直な統合がデザインの汎用性の多くを提供しています。 これらは、標準的な宝石の形や大きさを使用するスタイルに限定していません。 すべての季節の宝飾品を作成するのに十分な量を製作しながら、非対称的な形状と非標準的なサイズを作成して、華麗なデザインに組み込むことができるのです。
ブラジルのデザイナーは、宝石の虹色すべてを活用することで知られていますが、中間色を取り入れたりもします。 Vianna Joais（ヴィアナ・ジョールズ）のご厚意。
また、このデザイン方針は、生産コストの上昇を相殺するのに役立つ経済的な利点も提供しています。 鉱山から未加工の宝石が細長かったり、標準カットに重量の減少をかなりもたらす他の形状を有している場合、デザイナーは、石の元の重量の大きな割合を保持するような方法でそれらを組み込むことができます。18Kイエローゴールドはブラジルの宝飾品にとって標準的な金属ですが、18Kホワイトゴールドとローズゴールドが人気を集めてきています。 銀もより重要になってきており、より低いコストが国内市場に適した価格帯を維持するのに役立つということが理由のひとつです。
ブラジルの宝飾品メーカーは、ユニークなデザインを取り入れ、頻繁に新しい商品を発表することにより、他の地域におけるより低い人件費に対抗することができます。 また、製造装置及び技術は、常に更新され、改善されています。
今日、非常に才能があり芸術的なブラジルの宝飾品デザイナーの多くは女性です。
小売業者へ販売しているデザイナーやメーカーのFeninjerショーに加えて、私は2012年初めにサンパウロでテクノゴールドにも出席しました。 テクノゴールドは、主にブラジルの宝飾品メーカーに焦点を当て、最先端の機器がショーで展示され、販売されていました。
ブラジルの宝飾品ブランドの多くは、自分たちのデザインのために必要な任意の形状に石をカットすることができる独自の宝石細工の施設を持っています。
ブラジルのデザイナー宝飾品業界は、とても将来性があるように見えます。 同国の広大な宝石の富が、ブラジルの文化と自然の美しさを取り入れる革新的なスタイルがある特別な宝飾品のデザインに貢献しています。 カラーストーンのサプライヤは、完成した宝飾品に価値連鎖を移動することでより高いコストを相殺し、国際的にも自分のスタイルをブランド化しながら国内市場を満足させています。 一方、ブラジル宝石貴金属協会（IBGM）のような取引機関は、デザインコンテストを後援したり、全国で80の研修プログラムを実施するなど、宝飾品の革新者の次世代への準備に取り掛かっています。
ブラジルのデザインは、パステルカラーの宝石をより暗い色や強い色の品種と頻繁に組み合わせます。 Vianna Joais（ヴィアナ・ジョールズ）のご厚意。
