GIA理事Barbara Dutrow博士に因んで命名された新しい鉱物

dutrowiteはトルマリンの最新の鉱物種です

カリフォルニア州、カールスバッド – 2020年2月26日 – 新たに発見されたトルマリン グループの鉱物種であるdutrowiteは、GIAで理事を務めるBarbara L. Dutrow博士に因んで命名されました。このたびInternational Mineralogical Association （国際鉱物学連合）によって承認された、イタリアのトスカーナのアプアン アルプスで発見されたこの特殊な鉱物は、流紋岩と呼ばれる火山岩が圧縮および加熱された結果、形成されました。
 
dutrowiteを発見したオーストリア、イタリア、スウェーデンの研究員たちは、鉱物科学および結晶化学に対して多大な貢献を果たし、特にトルマリンおよびトルマリンが採鉱される場所の地質に関する情報についてよく知られている総合的な研究を行ったDutrowに敬意を表して、この鉱物を命名しました。34種のトルマリン種のうち、女性に因んで命名された種はdutrowiteが初めてです。
 
「宝石、特に鉱物は、私の人生において常に情熱を抱いてきたものなので、この名誉にあずかり非常に光栄です。このような発見から、私たちの地球とその多くの鉱物、そしてそれらが含まれている地質の情報について学ぶことがまだたくさんあると判断できます」とDutrowは説明します。 
 
Dutrowは、Louisiana State University（ルイジアナ州立大学、LSU）の地質学および地球物理学のGerald Cire & Lena Grand Williams 名誉教授です。25年以上にわたり、鉱物学、岩石学、地球化学、計算論的モデルと計算可視化に焦点を当てて教育および研究を行ってきました。彼女は、現在第23版となる、鉱物について学習するために世界中で利用されている教科書『Manual of Mineral Science（鉱物科学のマニュアル）』を含む、数多くの出版物を執筆および共同執筆しました。Dutrowは、テキサス州のSouthern Methodist University（サザン メソジスト大学）より 地質科学で修士号および博士号を取得しました。GIAの理事には、2016年11月に就任しました。
 

「多大な貢献と功績を果たしてきたBarbaraが、この素晴らしい名誉をあずかり、世界的に認められたことをGIAを代表して心から祝福いたします。Barbaraは、彼女の研究と科学における専門知識だけでなく、最高位の学位を持っているため学生の経験に焦点を当てることができるので、GIA理事会で重要な役割を果たしています」とGIAの社長兼CEOであるSusan Jacquesは語ります。 
 
これまでに、GIAに多大な貢献をしている6人の方々が、優れた研究を行ったため、彼らの名前に因んで鉱物が命名されるという名誉にあずかりました。この歴史は、40年以上も前にトルマリンの種であるリディコータイトの命名を授かったGIA元社長のRichard T. Liddicoatから始まりました。別のトルマリン種であるロスマナイトは、GIA元理事のGeorge R. Rossman博士に因んで命名されました。また、valleyiteとして知られている磁気鉱物はGIA理事のJohn Valley博士、クラウニングシールダイトはGIAの先駆的理事であったG. Robert Crowningshieldに因んでそれぞれ命名されました。2019年には、ジョンコイヴライトがGIAの研究員、John Koivulaに因んで命名されました。
 
GIA理事会のメンバーは、その専門分野においてイノベーターそしてリーダーです。理事は多様な職種、産業、および学術分野で高レベルの経験を持っています。理事の役割は、消費者を保護するというGIAの使命とビジョンがあらゆる決定内容に反映されること、GIAの評判が守られ、世界中に発展すること、そしてGIAの財政目標が達成されることが確実に遂行されるようにGIAの戦略を管理することです。