ザンビアのKagem(カジェム)エメラルド露天掘り鉱床訪問

Tao Hsu, Andrew Lucas, Vincent Pardiew, Robert Gessner

大規模な鉱山抗
他のカラーストーン事業に比べ、 Kagem(カジェム)エメラルド鉱山のピットは圧倒的に大きい。 ブラスト法を用いて、エメラルド鉱石を覆う表土や廃石を除去する。 写真:Vincent Pardieu/GIA.。

はじめに

今日、カラーストーンの需要は高くまた拡大を続けており、このような良質の宝石を産出することは宝石業界の最大の課題の一つとなっています。 Kagem(カジェム)でのGemfields(ジェムフィールズ)の事業は、将来的なカラーストーンの採鉱事業、および鉱山から市場までのサプライチェーンへの参加のモデルとなっています。 この事業は、選鉱、選別、グレーディングを包括しており、すべてはGemfields(ジェムフィールズ)のマーケティングキャンペーンおよびオークションシステムと複雑に結びついています。 Gemfields(ジェムフィールズ)は資本投資、採鉱、マーケティング、ベストプラクティス、政府や地方との連携、持続性という、オークションに至るまでの完全な戦略について専門知識を提供しています。
 

GIAチームを先導したのは、バンコクに拠点を置くGIAフィールドジェモロジィのシニアマネージャー、Vincent Pardiewです。 カリフォルニア州のカールスバッドにあるフィールドジェモロジィのマネージャー、Andrew Lucas、Gems & Gemology(宝石と宝石学)の技術編集者であるTao Hsu、ビデオグラファーのDidier Gruel、および遠征ゲストのStanislasがVincentに同行しました。 今回はVincentとDidierの二人にとって再訪で、Vincentは2011年以来三度目、Didierは2012年に初めてVincentと共に訪れて以来、今回が二度目の訪問となります。 他のメンバーにとって今回の訪問は、長い間遠くから関心を寄せていた鉱山とそこでの作業を観察する最初の機会となりました。
 

このチームの主な目的は、GIAラボ用の新しい標準試料を現地で収集することと、採鉱活動の進化を見て、記録し報告することでした。 新しい標準試料用にエメラルドの原石をいくつも母岩から直接取り出すことに成功し、また選別場での生産品について調査することができました。 彼らは鉱山で作業を観察すること、Gemfields(ジェムフィールズ)の経営陣およびスタッフと対談することに何日も費やすことで、採鉱作業についてや採鉱作業がカラーストーン業界を革新させるというGemfield(ジェムフィールズ)の目標にどう適合するかについての理解を深めることができました。
 

サンプリング
Tao Hsuは、GIAのエメラルド標準試料のデータベースに追加できる最も優れたエメラルドを カジェムのChama(チャマ)鉱抗で発見。 写真:Vincent Pardieu/GIA

ザンビアの国

ザンビアはアフリカ南部の内陸国で、コンゴ民主共和国、タンザニア、モザンビーク、ジンバブエ、ボツワナ、マラウイ、アンゴラに囲まれています。 その総面積は75万2,618平方キロメートルです。 主に熱帯気候で、10月から4月にかけての雨季にはかなりの降雨があります。 また標高の高い高原地帯が多く、丘や山がいくつかあります。 国は内陸にありますが、ザンベジ川がジンバブエとの自然境界線を作り、船での物質輸送を可能にしています。 この川はまた、ヴィクトリアの滝でザンビアとジンバブエ両国にとって主要な観光産業を生み出しています。 体積では世界最大の貯水池であるカリバ湖もまたザンビアとジンバブエに隣接しています。
 

ザンビアの人口は推定1,450万人で、いくつかの異なる民族からなっています。 その中で最も高い割合を占めているのは、ベンバ族とトンガ族です。 ザンビアは旧イギリス植民地だったため英語が公用語となっていますが、国内では主に方言からなる70以上の言語が話されています。 そのほとんどがバンツー系言語と関連があります。
 

2005年から2013年にかけてのザンビア経済成長は著しく、年平均成長率は6%以上でした。 1895年に発見されて以来、銅は従来この国の主な収入源となっています。 1990年代に政府の支配下にあった銅鉱山の民営化が起こり、また過去10年間で銅の需要と価格が高騰したため、ザンビアの銅産業は収益性の高いものとなりました。 ザンビアが輸出する銅の43%以上が、主要バイヤーである中国へ売られています。 Kafubu(カフブ)エメラルド採鉱地域があるCopperbelt Province(コッパーベルト州)の州都Kitwe(キトウェ)周辺には根強い鉱業文化が存在し、ザンビアでのエメラルド採鉱の確立と成功に直接的な影響を与えました。 ザンビアはアメシストやベリル、ガーネットなど、他のタイプの宝石も産出することで知られていますが、エメラルドはザンビアが輸出する宝石の中で経済的に最も重要なものです。
 

地元の作業員
カゲムの洗浄工場では、地元の作業員が雇われている。 写真:Stanislas Detroyat

ザンビアのエメラルド発見の歴史

宝石品質のエメラルドは、ザンビア中央北部のカフブ川の近く、有名なザンビアのコッパーベルト州の中心とされているキトウェの南西約45キロ付近で見つかります。 そこはまた、近くのエメラルド鉱山で働く多くの労働者のための居住地でもあります。 William Collierのような初期のヨーロッパの銅探鉱者がいましたが、1920年代になりようやく技術的大躍進によって、発見した鉱山に収益をもたらすことができました。

1928年にRhodesian Congo Border Concession Company(ローデシア・コンゴ境界採掘権会社)の地質学者DickとBakerにより、カフブ地域で最初のベリルが発見されました。 調査は1931年に終わり、その鉱床の経済的重要性は低いものと結論付けられました。 この決定は、おそらく同社が当時銅の採鉱に重点を置いていたからだと思われます。
 

当初のベリル産出の見通しは、あまり思わしいものではありませんでしたが、さらなる調査が1940年代にRhokana Company(ロカナ社)、また1950年代にRio Tinto Mineral Search of Africa(リオ・ティント・ミネラル・サーチ・オブ・アフリカ)によって行われました。 1966年、採鉱権はMiku Enterprises Ltd(ミク・エンタープライズ社)という小さな民間企業に移されました。 その権利は再び1971年に、政府が所有するMindeco Ltd.,(ミンデコ社)に移されました。 ザンビアの地質調査部門はその後Miku(ミク)地域の地図を作り、鉱床の位置を突き止めました。 その結果は、1972年と1973年に発表されました。
 

こういった仕事や、地元の抗夫らによって発見されたKamakanga(カマカンガ)、Pirala(ピララ)、Fibolele(フィボレレ)およびFwaya-fwaya(フワヤーフワヤ)と呼ばれる鉱床は、1970年代のエメラルドの探査と生産の急速な拡大につながりました。 莫大な潜在的経済性と広範域におよぶ違法採鉱のため、ほどなく政府は地元の住民の移転およびンドラ地方エメラルド制限区域(NRERA)と呼ばれる「制限区域」の設定を余儀なくされました。
 

エメラルド制限区域
ンドラ地方エメラルド制限区域(NRERA)はカフブ地域に位置する。 カジェム鉱山はカフブ川の北側​​にある。 提供:Gemfields(ジェムフィールズ)複写。

この制限区域が確立されたために、大規模な企業および小規模経営の地元抗夫による政府公認の採鉱のみが可能になりました。 1980年に政府の支配下にあったReserved Minerals Corp.(リザーブド・ミネラルズ社)は全ての権利を引き継ぎ、約170平方キロメートルあった鉱化地域に線引きをしました。 それ以来、この地域での生産は著しく増加しています。 同じ年に、ザンビア政府が会社の55パーセントを所有していたKagem Mining Ltd..(カジェム・マイニング社)は、カフブ区域の調査と採鉱を許可されました。 1984年以来、この鉱山は一貫して最高級のザンビア産エメラルドをいくつも産出しています。 カジェムの所有地はカフブ川の北側​​にあります。 また、カジェムの鉱区外でも何百という鉱床探査がなされています。
 

2004年に英国の上場企業Gemfields Resources PLC(ジェムフィールズ・リソーシズ株式会社)は、ンドラ川の南方に位置するPirala(ピララ)鉱山付近で計画的な探鉱を始め、重要な発見をいくつもしました。 採鉱は2005年に始まりました。 Gemfields(ジェムフィールズ)は、2007年までにその地域にある二つの鉱山の所有権を100%取得していました。 2008年6月にGemfields(ジェムフィールズ)はザンビア政府と連携して、カジェム・エメラルド鉱山の所有権を75/25の分割で確立しました。
 

カゲムの大規模ピット
Gemfields(ジェムフィールズ)が鉱山の経営権を取得する前の2008年には、カゲムの大規模鉱抗の床は採掘できる鉱石は殆どありませんでした。 しかし、その翌年の産出量は大幅に伸びたのです。 提供:Gemfields(ジェムフィールズ)

Gemfields(ジェムフィールズ)が2008年に鉱山の経営権を取得した時、主要の露天堀抗の可採鉱量はほとんどありませんでした。 同社は巨額の資本を投資し、ノウハウを駆使してその状況に変化をもたらしました。 会計年度が終了した2009年6月30日までに、カジェムはカラット当たり約40セントの操業費で2,760万カラットのエメラルドを生産しました。(Gemfields PLC(ジェムフィールズ株式会社)2009年8月経営報告書からのデータ) 2009年から現在に至るまで、Gemfields(ジェムフィールズ)は高品質のエメラルド原石のオークションを9回、また低品質のものを6回開催しています。
 

同社はまた、コロラド州にあるCollector's Edge Minerals, Inc(コレクターズ・エッジ・ミネラルズ社)と協力し、鉱物コレクターに販売するためのエメラルドの標本を開発しています。 カジェムによって生産されたエメラルドの最初の標本は、2009年にDenver Gem and Mineral Show(デンバージェム&ミネラルショー)でデビューしました。 カジェムは現在、世界で単独最大のエメラルド鉱山とみなされています。
 

石基内の結晶
カゲム鉱山では石基内のこの結晶のような高品質エメラルド原石を産出しています。 写真:Stanislas Detroyat

Gemfields(ジェムフィールズ)によるカジェムのサクセスストーリーの鍵は、初生鉱床の採鉱、資本調達、財務計画、および探鉱に関する同社の知識であると思われます。 同社はコッパーベルト州にある既存の機械化採掘インフラを活用し、また同社のうまく組織化されたオークションシステムを使用して、産出品を最も有利な価格で売る機能をサポートしてきました。
 

広域および局地の地質学

カフブ地域は地質学的に、アフリカ中南部の大陸を横断するパンアフリカン造山帯の中心に位置しています。 これは北にコンゴ・クラトン、南にカラハリ・クラトンを分ける重要な地域です。 ザンビア中央部では、中原生代に形成された地帯はパンアフリカン・ルフィリアン弧とザンベジ帯によって左右に分かれています。 地殻の厚化とその貫入は、それぞれ2つの造山運動に関係があると考えられています;中原生代(およそ 13ー10億年前)のlrumde造山運動、および原生代後期からカンブリア紀(およそ 7億5千万年-5億年前)のルフィリアン造山運動(John他、2004年)。
 

ザンビアのエメラルドは、コロンビアなど世界的に有名な他の原産地のエメラルドと同品質でありながら、全く異なるタイプの岩石で形成されています。 ザンビア産エメラルドは、コロンビア産エメラルドと異なり、鉄分が豊富で屈折率と比重が高くなっています。(Zwaan他 2005年) カフブ地域のエメラルド鉱床は、変成火山岩と変堆積岩で構成される中原生代Muva累層群(18億ー11億年前)の岩石内で発生しています。
 

カジェム鉱山区域のMuva累層群は、約18億から20億5千年前に形成された基盤岩体を覆っています。 それは鉱抗の下から上に向けて層状に、滑石マグネタイト片岩、角閃岩、石英雲母片岩で構成されています。 これらの岩相は雲母片岩上に横たわり、一般的に東北東-西南西から北東-南西に分布し、南に向かって弱~中程度に傾斜していきます。 パンアフリカン・ペグマタイトは、ユニット全体に貫入しています。 このペグマタイトは、地球規模の地殻変動の初期に発生、または活性化された近隣地域の花崗岩質岩石に関連するものと考えられています。
 

Kafubu(カフブ)地域の地質図
カジェムにあるエメラルド鉱床のすべては中原生代のMuva累層群に位置している。 カジェムの他にも、 この地域には同様の地質のエメラルド採鉱場が多数ある。 地図提供:Zwaan他、2005年

ベリリウムを豊富に含むマグマとそれから派生した流体は、周囲のクロムやバナジウムに富む母岩と相互に作用しあい、イオン交換が反応帯で発生しました。 この反応帯内において、クロム、バナジウム、ベリリウムの化学成分は適切な圧力と温度条件(400〜600MPa、〜590-630℃)および化学的環境の下で混合しました。 こうした状況下で、一般的なベリルとエメラルド両方の鉱化が起こりました。
 

ベリルの形成
母岩とペグマタイト間で起こる変成作用により、同種のベリルと宝石のエメラルドが形成される。 提供:Gemfields(ジェムフィールド)複写

カジェム鉱山内にある鉱抗には、2つのペグマタイト相があります。 古くて傾斜の浅い(平均して約16度)クォーツ‐トルマリン脈は新しいクォーツ‐フェルスパー体によって切られていました。 クォーツ‐トルマリン脈とペグマタイト間の年代関係に関しては2つの考え方があります。 クォーツ‐トルマリン脈がペグマタイト貫入の終了段階近くで発生したと信じている人もいれば、ペグマタイトよりも古いと考えている人もいます。 どちらも先の造山運動が起きている間に形成された、コマチアイトを母岩とするとされる滑石マグネタイト片岩内に貫入しました。 コマチアイトは、地球の歴史の初期に(主に始生代と前期原生代の間)形成された超苦鉄質火山岩の一種です。 コマチアイトには、マグネシウムがかなり多く含まれています。
 

エメラルドの重要元素であるクロムは滑石マグネタイト片岩に由来しますが、ベリリウムはペグマタイトに含まれていました。 先行研究によると、滑石マグネタイト片岩は最大で総容量の約4%のマグネタイトを含有し、またマグネタイトの平均クロム濃度は、重量で約4%から7%であることがわかっています。
 

エメラルドは、滑石マグネタイト片岩とペグマタイト間の反応帯、およびクォーツ‐トルマリン脈内の両方で見つかります。 通常、反応帯は柔らかくて砕けやすい金雲母・黒雲母・トルマリンの集合体に変わります。 この柔らかさはまた、エメラルドの保存に理想的な環境を提供しています。 カジェムのシニア地質学者 Robert Gessner氏によると、最高級のエメラルドは通常クォーツ‐トルマリン脈内で発見されています。 カジェムでは毎年膨大な量の鉱石が処理されていますが、コレクターのための鉱物標本として適切なものは、エメラルド含有のクォーツ脈からほんの一握りしか産出されません。
 

保護マトリックス
カゲムのシニア地質学者のRobert Gessnerは、反応帯から取れた金雲母・黒雲母・トルマリンの集合体を手に持つ。 この岩石は軟質で、壊れやすいため、エメラルド結晶と取り囲み、最適な保護環境を作ります。 写真:Andrew Lucas/GIA

下から上に向かって層状になった典型的な露天掘り鉱山での作業は、片麻岩、角閃岩、カイヤナイト含有片岩から成る最も古い基盤岩(〜20億5千年から18億年)の採掘から始められます。 これに、18億年から11億年前の滑石マグネタイト片岩、角閃岩、赤茶色のクォーツ雲母片岩、さらに約3〜5メートルの厚さの表土が続きます。 この滑石マグネタイト片岩、角閃岩、クォーツ雲母片岩はすべて、中原生代Muva 累層群に属します。 クォーツ-フェルスパーとクォーツ‐トルマリン脈はこれらの鉱石すべてに貫入しています。
 

断面
これは大型採掘抗の断面概略図です。 主要石にはペグマタイト、雲母片岩、角閃岩、およびタルク·マグネタイト片岩が含まれています。 エメラルドは多くの場合、ペグマタイトと片岩の間の反応帯に見られる。 提供:Gemfields(ジェムフィールズ)

Chama(チャマ)鉱抗では、滑石マグネタイト体は東から西に広がり、またペグマタイトはおおよそ北から南に伸びています。 ペグマタイトは、後に起きた地殻変動が原因で西寄りに流れています。 しかし、局所的な変動はほとんど避けられません。 変形が周囲の岩石と比べ著しく高いせん断帯と褶曲は非常に一般的に見られます。 地質学者は現場での観察に基づいて仕事を進めます。 エメラルドがより集中している場所がいくつかあります。 クォーツ‐トルマリン脈とクウォーツ‐フェルスパー脈が滑石マグネタイト片岩内で互いに交差しているところでは、「三交差」が形成されます。圧力と温度条件および必要な化学成分が十分にあると、エメラルドを形成するのに適した環境が作られます。

三交差
石英・トルマリン脈と石英・長石脈がタルク・マグネタイト片岩で互いに交差している場合、「三交差」が形成されます。 2つのペグマタイトシュートの台頭で、三交差での理想的なエメラルド形成元素の交換が行われます。 写真:Andrew Lucas(アンドリュー・ルーカス)/GIA

NRERA(ンドラ地方エメラルド制限区域)には、滑石マグネタイト片岩帯が数多くあります。 歴史的に最も重要で生産性に富んだのは、東西方向8.5キロに伸びるPirala Fwaya-Fwaya(ピララフワヤ-フワヤ)帯です。 長さ2キロ半のこの帯は、カフブ川からリブウェンテに及ぶカジェムの認可区域内にあります。 最大の操業規模となるカジェムのChama(チャマ)鉱抗は、この帯の中央東部に位置しています。
 

ボーリングのデータにより、チャマでの鉱脈が2,500メートルの長さであることが判明しました。 現在の露天鉱の寸法はおよそ1,000メートルx600メートルで、最大120メートルの深さにまで達しています。 この地域には、カジェムの他にも機械化された採鉱場が少なくとも5つあり、また現役で働く職人抗夫が何百人もいます。 以前銅の採鉱に関わっていた中国人投資家の存在が、複数のエメラルド採鉱事業でより目立ってきています。
 

鉱山

ザンビアのKagem(カジェム)鉱山は、Copperbelt Province(コッパーベルト州)の南部、Kitwe(キトウェ)の南に位置するエメラルド鉱山地域にあります。 見る人の注意を真っ先に引くのは、そのスケールです。 長さは1キロ以上もあり、これほど大きいカラーストーンの採鉱場は他にはほとんどありません。 鉱抗の規模が地質学に直接関係しているのは、ペグマタイトと滑石マグネタイト片岩の間にある雲母・黒雲母の、エメラルドが見つかる接触変成帯を採鉱の標的としているためです。 鉱抗の規模は、この接触変成帯に到達する方法によって決定されます。
 

カゲム地域
カジェム・エメラルド鉱山は、カフブ・エメラルド鉱区に位置している。 複製図 提供:Gemfields(ジェムフィールズ)

Gemfields(ジェムフィールズ)が6年前にカジェムに来る前は、この鉱山は19年間他の会社の管理下で運営されていました。 操業していたChama (チャマ)鉱抗には、不十分な掘削のため廃土で覆われた60メートルの未採掘壁がありました。 以前の操業では、廃石や表土の除去をすることなく、露出した接触変成帯をターゲットとしていました。 抗夫は掘削機のバケツで接触変成帯まで降ろされました。
 

Gemfields(ジェムフィールズ)は、一年をかけて鉱抗の清掃を行いペグマタイトと滑石-マグネタイト片岩を除去して、エメラルド含有の接触変成帯を露出させました。 現在、未採掘壁は120メートルあり、専門的に掘削された各々10メートルのベンチがあります。 ベンチと盛り土により、採鉱作業に安全で安定した未採掘壁ができます。 同社は膨大な量の岩を除去し、現在の露天坑は以前よりも45メートル深く、合計して105メートルの深さになっています。
 

Chama(チャマ)鉱抗
Kagem(カゲム)はChama(チャマ)鉱抗の堀り止めを60メートルから105メートルに増やした。 立坑の長さはおよそ1キロである。 写真撮影:Vincent Pardieu/GIA

露天掘りの方法論

カジェムは主に露天掘り鉱山です。 露天掘りの利点の一つは、そこにあるすべてのエメラルドにアクセスできるようになるということです。 地下採掘は、壁、天井、柱をシャフトやトンネル使用のためにそのまま残す必要があるので、これらのエリアにあるエメラルドへのアクセスを制限または排除することになります。
 

Gemfields(ジェムフィールズ)は、鉱床を採掘するのにストリップ・アンド・フィルという剥離充填鉱法を使っています。 鉱床を続けて開発するために鉱抗の未採掘壁をもっと後ろに移動させることをプッシュバックと言います。 Gemfields(ジェムフィールズ)が引き継いで以来4回未採掘壁のプッシュバックを行っています。4回目のプッシュバックは現在進行中です。 現在、鉱石の産出は3回目のプッシュバックで行われています。 最初の3回のプッシュバックはすべて50メートルで、4回目は75メートルです。 4回目のプッシュバックでは、3年ほどかけて未採掘壁の除去を行い、その除去分からは5年間採鉱するのに十分な鉱石が得られます。 推定10億カラットを超える資源に基づくと、この鉱山寿命はあと25年は続くものと期待されます。
 

掘削
掘削機で鉱抗の高い壁を削り、トラックに鉱石を積載します。 トラックで鉱石を処理先に輸送します。 写真:Vincent Pardieu/GIA

Gemfields(ジェムフィールズ)は、未採掘壁の除去プロセスで雲母片岩/角閃岩廃棄物を取り除くのに請負業者を採用しています。 請負業者は、1日24時間、週7日間の作業で、一月に約50万トンの廃棄物を除去します。 Gemfields(ジェムフィールズ)は、独自の採掘用の車両を使い、エメラルド含有の可能性がある数センチから数メートルの幅の接触変成帯を採鉱します。 露出したエメラルドの結晶は、手作業によって回収され選別工場に送られます。 接触変成帯に残った他の素材は、掘削機によってトラックに積まれ、加工工場へと運ばれ、見落とされていたエメラルドはそこで手作業により取り出され回収されます。
 

回収
鉱山作業者は、エメラルドを含有する可能性のある反応帯の岩石をノミで割る。 ノミによる削岩 と回収は、地質学者やセキュリティスタッフによって監督されている。 写真:Vincent Pardieu/GIA。

昼間の作業では特に、Gemfields(ジェムフィールズ)担当者による金雲母‐マグネタイト片岩の接触変成帯の生産採鉱を行います。 日光は、ノミによって手作業でエメラルドを回収する時の視界を一番良くし、また警備上、盗難の可能性を最小限に抑えます。 ストリップ・アンド・フィル鉱法では、生産採鉱の前と後に作業を行います。

請負業者と自社車両によって剥離された硬岩の表土は、鉱抗の反対側にあるエリアを埋めるために使われています。その鉱抗はすでに採掘され尽くしており下盤と呼ばれています。 こうすることで鉱抗全体のサイズを減少させ、環境負債に関わるコストを抑えるのに役立ちます。 また、材料を輸送する距離が短いほど、トン当たりの採鉱コストが全体的に低下するという点で、経済的に意味があります。 ストリップ・アンド・フィル鉱法の鍵は、エメラルドを最適かつ継続的に回収するために、廃石の除去と接触変成帯での採鉱との間に適切なバランスを見つけることです。

プッシュバック
カゲムのピットは巨大です。 プッシュバック・ウォールとベンチが左側にあります。 新しい採掘が始まると下盤の反対が埋まっていきます。 写真:Andrew Lucas/GIA

エメラルドを保護するために、Gemfields(ジェムフィールズ)は滑石マグネタイト片岩とペグマタイトを別々に爆破することはありますが、接触変成帯を爆破することは決してありません。 その後掘削機で、ノミ作業員と呼ばれる回収班のために接触変成帯が露出するよう十分な素材を除去します。 掘削機が接触変成帯を切開した後、エメラルド回収のために、ノミ作業のチームが工具を持ち警備担当者と共に接触変成帯に入ってきます。 ノミ作業の担当員たちは、このすべての手作業の指示を自分自身で行うことができるくらい経験豊富です。

爆破
採掘作業において、爆破行程は重要な工程です。 この工程でプッシュバックを作り、その後ノミ切りや鉱石の除去が行われます。 写真提供:Andrew Lucas/GIA

警備担当者と監督職員は、エメラルド回収のため露出した接触変成帯をノミを用いて手作業で掘っている間、常に居合わせます。 これはエメラルドを盗難から守るだけでなく、その回収に完全な透明性を持たせることになります。 発見された産出品は鍵のかかった産出品保管箱に入れられます。 箱の鍵は地質学スタッフと警備担当者が持っており、箱は保護され選別場に輸送されます。 エメラルド結晶から片岩を削除する小割という作業は、鉱抗ではなく選別場で行われます。 採鉱プロセスは、結晶に損傷を与えないように取り扱い、また回収されたエメラルド結晶の安全を確保しつつ、できるだけ多くの岩石を選鉱できるように計画されています。

カジェムでは運用効率のために機器の一つ一つをチェックし、またすべての岩石の調査を行っています。 すべての接触変成帯にある素材は場所や産出物別に記録され、その記録は素材が産したエメラルドの最終選別が済むまで残ります。 鉱抗内で行ったプッシュバックとその区画のすべてで、廃棄岩の量、接触変成帯の数、およびエメラルドの量と質を含む生産レベルが記録されています。 この情報は、次のプッシュバックでの産出を予測するのに役立ちます。

Gemfields(ジェムフィールズ)の今後の5カ年計画には、第四プッシュバックからの廃石の除去と、露出した接触変成帯の採鉱が含まれています。 カラーストーンの採鉱回収率と品質とを正確に見積もることはできませんが、過去のデータを用いて将来の生産を推定することはできます。 現在の採鉱とプッシュバック計画は2013年に策定されました。

主要対象地域における将来の追加探査を可能にするため、Gemfields(ジェムフィールズ)はすでに採鉱された鉱抗のすべてを埋めることはしません。 代わりに、同社は鉱抗を開けたままにして、水がその中に溜まるようにしています。 二酸化炭素排出量を相殺するために、鉱山の廃棄物があるエリアは土壌で覆い植林することで修復されています。 同社の目標は、発見前よりも良い環境を残し、堅実で高収益な採鉱を実践することです。 Gemfields(ジェムフィールズ)は、6年前にこの鉱山を引き継いだ時、500万ドル(約5.2億円)以上の環境負債を負っていました。 今日、その環境負債額は約 35万ドル(約4,000万円)にまで下がっています。

ザンビアで採鉱作業するにあたり、その地域の湿潤状態を受け入れる必要があります。 我々は乾季に訪問しましたが、主に天然の地下水の存在があったため、鉱抗内にはまだ水が残っていました。 雨季の間はかなりの降雨があり、鉱抗のあるエリアは水で覆われ、地下水位は上昇します。 Gemfields(ジェムフィールズ)は、雨季に溜まる膨大な量の水が今採鉱が行われていない一番深い場所に溜まるように、鉱抗の使用計画を立ててきました。その間、採鉱はさらに高い平地で行われています。 それでもまだ、Gemfields(ジェムフィールズ)は雨季に鉱抗から水を除去するためにポンプを作動し、ディーゼル燃料を大量に使用しています。 泥や降り続ける雨のせいで採鉱はいっそう困難になりますが、一年を通して採鉱を継続させることは可能です。 小規模の採鉱作業は、水を除去するためだけに必要な装置を買う余裕はないので、11月から3月にかけての雨季にはしばしば採鉱を中断します。

濡れた状態
採掘抗には雨や地下水が浸透し、常にいくらかの水があります。 写真:Andrew Lucas/GIA

カジェムにおいて、地質学部門は企画と鉱山運営に密接に関与しています。 モザンビークにあるGemfields(ジェムフィールズ)のMontepuez(モンテプエス)ルビー鉱山と同様、ここでも地質学が採鉱を左右しています。 別の部署では警備と安全性の責任を担っており、未採掘壁が安全かつ無事であるよう適切な角度を保つことを請け負っています。

Gemfields(ジェムフィールズ)は5年以上地下での作業を試験的に行ってきました。 その規模は生産には適していませんが、地下鉱山の実現可能性について多くのことが学べました。 現在Gemfields(ジェムフィールズ)が現在把握している地下鉱石の規模を考慮すると、このプロジェクトはこれからも続行されることになるでしょう。 Gemfields(ジェムフィールズ)は、坑内採掘についてさらに学び、その可能性をより良く理解することで、その規模を増大させていきます。 地下採鉱の試験計画はボーリング計画と共に行われ、全鉱床とその効果的な採鉱方法についての理解が深められています。

降下
下降斜道に通じる階段を降りると、地下鉱山の作業坑道に 到達する。 写真:Andrew Lucas/GIA。

従来から、ザンビアのエメラルド採鉱は常に露天掘りによって行われてきました。 これは一部に、領域内の水量など、地下にもぐることに対する局所的な課題が多くあるためです。 我々が試験的な地下鉱山にいた時、水がトンネルの壁から絶えず滴っているのを観察しました。 一般的に地下水位は高く、雨季になるとそれはさらに高くなります。 これまでGemfields(ジェムフィールズ)は、試験的な鉱山内での水を処理することができています。

この試験計画では地下採鉱のために使われる技術を決定する時、数々の不明な要因を調べます。それには、換気、岩盤の支持、水の浸透、地質学などを含みます。 このプロジェクトは、下降トンネルを掘るところから始まり、5メートルも行かないうちに滑石-マグネタイト片岩に入っていきました。

我々は、現在使われている斜坑を30メートル降りて行き、水平のトンネルを抜けて、クォーツ-トルマリンとクォーツ-フェルスパーのペグマタイトが滑石マグネタイト片岩と垂直に交差し、エメラルドの接触変成帯または反応帯が見られる場所へと入りました。 この5年半で、Gemfields(ジェムフィールズ)は狭いトンネルや立入坑道から成る950メートル以上の坑内掘りを広げました。 この地下作業は、安全確保のために隅々まで調査され、また天盤はロックボルトで固定されています。 大量に取り除かれた岩石は、今後の地下生産の可能性を見越して、全て学習段階の一部として分類されています。

形成帯域
カゲムのシニア地質学者Robert Gessnerは、地下鉱山の形成帯域を差し、ザンビアのエメラルドの地質について説明します。 写真提供:Vincent Pardieu/GIA

現在Gemfields(ジェムフィールズ)は、ロープと滑車システムを使い、袋詰めの素材をトンネルの外に運んでいます。 このシステムは費用効率は高いですが、労働集約型になっています。 これは試験学習計画段階ではうまくいきましたが、本格的な商業生産に用いた場合、支障をきたす可能性があります。 この地下プロジェクトでは、950メートルすべてを19人の鉱山労働者が5年半にわたり掘削、除去、積み下ろし、運搬をやってきました。 この地下作業では、接触変成帯の物質を一日に20トン取り除きます。 ちなみに露天掘りでは、1台のトラックがそれと同量の物質を一時間に5回除去することができます。

プーリーシステム
現在、地下鉱石は滑車システムによって除去されているが、このプロジェクトを 本格的な商業生産へと移行する際には、大幅な生産能力の向上を可能にするシステムを 開発する必要がある。 写真:Andrew Lucas/GIA。

坑内掘りを試験計画から実生産まで持っていくための鍵は、毎月およそ8,000トンの鉱石を産出する露天掘り鉱山の生産能力と同じにすることです。 作業の規模を拡大し、適切な生産運搬システムを導入し、こういった大規模システムのサポートを操作すれば、これは可能になることでしょう。 地下採鉱区域のみならず採鉱されていないエリアにおいても作業をサポートするために支柱が必要になります。 現在、主要トンネルは2×2メートルです。 生産を拡大するためには、トンネルは少なくとも6x3メートルである必要があります。 将来のビジョンは、水平トンネルから取り出された鉱石を積むために、トラックが中まで入れるような下降斜道を持つことです。

Robert Gessnerは、露天掘りと坑内掘りには大きな違いがあると言っています。その一つが、露天坑では鉱石のすべてを洗鉱場に運びはするものの、生産の65パーセントは鉱抗内の作業で得られ、洗鉱場で回収されるのは35パーセントであることです。

この試験計画だけでなく、将来の地下操業も同様に、鉱石のすべては洗鉱場に送られます。しかし汚染が多いという事実があるため、生産の大半―約80パーセント―は鉱石が選別場へ行く前に洗鉱場で達成されます。 これを踏まえて、Gemfields(ジェムフィールズ)は洗鉱場の収容力拡大に力を入れてきています。

この試験計画は継続的に行われていますが、続行中の探鉱と踏査の結果によると、今後新しい露天鉱が生産に入ることが予測されます。 これは露天坑での生産がこれから先何年にもわたり、カジェム産エメラルドの主な供給源であり続けると予測されることを意味しています。

トンネル
地下作業の生産レベルを露天掘りの生産レベルに少しでも近づけるためには、 現在のトンネルを大幅に拡大する必要がある。 写真:Andrew Lucas/GIA。

地下での操業は、まだ実験的な段階にあります。 しかし、地下トンネルの中では地質学がいっそう明確になります。 新しいトンネルが開くと、別の探査プロジェクトに利用できる重要な情報が追加されます。

探鉱と探査

広範な探鉱と探査は、カジェムのような大規模な機械化鉱山の生産と寿命を保障し確保するための鍵となります。 この鉱山を引き継いで以来、Gemfields(ジェムフィールズ)はコアボーリングとバルクサンプリングの両方に莫大な資金を投資してきました。

カフブ区域のエメラルド探鉱は過去100年の間に一度も停止したことがなく、以前行われた調査は、現在および将来の仕事のために強固な基盤を作りました。 探鉱の主な目標は、鉱脈を含む片岩とクォーツトルマリン脈の地下分布をより詳しく把握することです。 一方、探査をすることで、エメラルドを回収するのにどれほどの廃棄物や鉱石を処理するべきかという推定が地質学者にとってしやすくなります。 初期段階では、滑石マグネタイト片岩およびクォーツ・トルマリン脈を見つけるのに磁気と放射測定の両方が使われました。 片岩は磁鉄鉱を含むので、そのエリアの他の岩石よりも高い磁気反応性を有しています。 ペグマタイトとクォーツ·トルマリン脈は、その中にある特定成分のため放射測定で発見することができます。

場所が定められると、滑石マグネタイト体とクォーツ・トルマリン脈をより正確に描くために、コアボーリング、岩石組織分析、地球化学分析など精密な解決方法が適用されます。 過去3年間、鉱山の探査チームによって、集中的なコアボーリングとバルクサンプリングが選択されたエリア内で行われています。

採掘活動
カゲムでは、大型ピットの他に、バルクサンプリングピットがあります。 このうちいくつかは、近い将来稼動を開始します。 提供:Gemfields(ジェムフィールズ)複写

カジェム鉱山のコアライブラリーでは、数千もの箱が2つの保管部屋に積まれています。 シニア地質学者Robert Gessnerによると、過去3年間にGemfields(ジェムフィールズ)は所有地内の生産性のありそうなエリアで大規模なコアボーリングを行いました。 全掘削の長さは約36キロです。 探査チームは1日あたり2交替で週に6日間仕事をします。 チームメンバーは毎日30メートルの硬岩掘削を完了する必要があります。

コアを採取した後、滑石マグネタイト片岩体に岩石学的研究と地球化学的分析を行います。 微量元素のクロムおよびバナジウムの濃度はX線蛍光分光法を用いて測定されました。 コアボーリングはメートルごとに観察され、そのデータはすべてSURPACと呼ばれる地質学の3-Dモデルのプログラムに入力され、地下の地質の3-Dモデルを構築するのに使用されます。 このモデリングは、滑石マグネタイト片岩とエメラルドの鉱化が起こる反応帯の分布に焦点を当てています。

3-Dモデリング
地質学者は、数千にも及ぶコアを採取をして、そのデータで母岩と地表下のペグマタイトの3-Dモデルを構築する。 提供:Gemfields(ジェムフィールズ)複写

ボーリングしたコアはすべて将来の鉱山計画の参考として重要であるため、個々のサンプル資産として丁寧に分類され保存されます。 さらなる研究のために、鉱山担当者がそれを利用しやすくなっています。 コアボーリングのコストはメートル当たり500ドル(約6万円)です。 Gemfields(ジェムフィールズ)がこのプロセスに投資してきた資金の総額はとてつもないものですが、本格的な採鉱プロジェクトを開始し、鉱山労働者が地域の地質についてできるだけ理解を深めることができるようにするためには必要な経費です。 それはまた、対費用効果の一番高い採鉱技術を判断するのに役立ちます。 Robert Gessnerが繰り返し言ったように、「採鉱は地質学によって決定されます。」

コアボーリングおよび地質モデリングが完了した後、実際の掘削が開始されます。 これは、バルクサンプリングと呼ばれる生産前の段階です。 地質学者が言うように、鉱抗を開けて調べてみるまで地質について確信することはできません。 バルクサンプリングを行う鉱抗を開けるために掘削機が使用されます。 同社の所有地には、現在稼動している大きな露天坑の他に、探査が必要な潜在的生産エリアが6箇所あります。 我々のチームは、潜在的鉱抗の2つ、Fibolele(フィボレレ)とLibwente(リブウェンテ)を訪問しました。

バルクサンプリング
カゲム鉱山のFibolele(フィボレレ)はバルクサンプリングピットの一つです。 すべてのバルクサンプリングピットは警備スタッフと警備犬が無休でしっかりとパトロールにあたります。 写真:Stanislas Detroyat

2011年と2012年にVincent Pardieuがこの鉱山を訪れた時、フィボレレでの踏査とサンプリングがちょうど始まったところでした。 この「でき初めの鉱抗」の壁は、過去2年間継続的にプッシュバックが行われています。 バルクサンプリング・プロジェクトの目標は、第2の露天掘り作業の可能性を決定することです。 検査中の鉱抗での警備は厳重です。 どんな石の塊の損失でも、プロジェクトの判断が利益アリから利益ナシに変わる可能性があるので、警備員と犬は24時間体制でパトロールにあたっています。 筆者らの訪問の際に、この鉱抗は良い利益率を示していました。

その後、選別場を訪問中に我々は、期待できる品質の興味深いサンプルがフィボレレから発掘されるのを見ました。 我々は、GIAラボの標準試料としてサンプルをいくつか選びだすことができました。 この鉱抗は第1段階のサンプリングから有望な結果を得たので、現在、第2段階のバルクサンプリングが行われているとの報告を受けました。

筆者らは、採掘権を有するLibwente South(リブウェンテサウス)と呼ばれる別のバルクサンプリングの鉱抗を訪問しました。 Gemfields(ジェムフィールズ)はこのエリアで約17キロ長のコアボーリングを行っており、その結果は大きな将来性を示しています。 筆者らが訪問する前の3ヶ月間、鉱山操業者たちは表土の除去に従事していました。そのチームは現在、採鉱コストと利益のバランスを検証しています。 この鉱抗は、非常に近い将来稼動を開始します。 鉱抗の端に立ち、筆者らは露出されたクォーツ・トルマリン脈や滑石マグネタイト片岩体の一部をはっきりと見ることができました。

Libwente南
Libwente南の探査ピットは、まだ初期段階にあるが、探査の結果、大きな可能性を秘めていることが分かった。 写真:Stanislas Detroyat

生産

金雲母-黒雲母の接触変成帯は2つのペグマタイト、クォーツ‐トルマリン・ペグマタイトおよびフェルスパー‐トルマリン・ペグマタイトに関連しています。 良品質のエメラルドは、クォーツ‐トルマリン・ペグマタイトとの反応エリアでの接触変成帯と関連しています。 Gemfields(ジェムフィールズ)のオークションは、低グレードのオークションと高グレードのオークションの二つの品質範囲に分けられています。 下のチャートは、2005年1月以降の岩石の取り扱いと総宝石生産に関するカジェムの生産量を示しています。

エメラルド結晶
遠征ゲストのStanisias Detroyatは、鉱抗で回収されたエメラルドから選別された エメラルドの結晶を見せてくれる。 写真:Vincent Pardieu/GIA。

洗鉱

加工工場の作業には鉱石の破砕と洗浄が含まれます。また化学物質は使用しません。 三層構造のスクリーンは物質をサイズによって分類し、最後の手選工たちが警備の監視の目の下にエメラルドの結晶を手で選びます。

鉱石用トラック
採掘抗から鉱石を次々と洗鉱工場へ輸送するトラックを見れば、カゲム鉱山で大量生産が行われていることは明らかである。 写真:Vincent Pardieu/GIA

鉱石は洗鉱施設に輸送された後、カラーストーン採鉱作業の典型的な最新式プロセスをたどります。 スクリーンを用いてサイズに別に物質を分類した後、洗浄機が沈泥を除去すると、潜在的なエメラルド含有片岩が露出します。そして、それを手選工が検査します。

我々の訪問中、2013年12月に改装された鉱洗施設でGemfields(ジェムフィールズ)が実施したさまざまな興味深い改良を観察しました。 手選別エリアは囲まれ、照明や警備環境が改善されました。 その作業容量は目下毎時40トンですが、現在は24時間体制の三交替8時間シフトで操業することができます。筆者Vincent Pardieuが前回訪問した時は、二交替の8時間シフトだけで操業していました。 低品質の素材は夜間に選鉱処理されますが、高品質の鉱石は日中鉱洗施設に送られます。 容量を毎時150トンに増やすために、プロセスを改善し続ける予定です。 それだけの容量があれば、カジェムの鉱洗場は、フィボレレのような新しい鉱抗から産出される予想量と、さらには、生産レベルに達した地下操業からの素材も同様に受け入れることができます。

選別とグレーディング
 

金庫を開けることが、カジェムの選別場スタッフの最初の仕事です。 鉱石や岩石のサイズに合わせて、さまざまな大きさの金庫が使用されます。 エメラルド含有鉱石は、露天坑、地下採掘場、洗鉱場から直接搬送することができます。各金庫には4つのロックがついており、これにより中の石を保管し、また別の部署へ警備責任を移管することができます。 金庫が開けられてから石を標準試料と比較する作業までかかる時間は、数週間あるいは数ヶ月になることがあります。 このプロセス全体を通して、非常に厳格なルールが各ステップで適用されます。 重量は各ステップでチェックされ、また廃鉱も保管しておくことで総重量が最後まで変化しないことを確認します。

セーフボックス
Gemfields(ジェムフィールズ)では、警備に力を入れており、 セーフボックスには関4つの鍵が掛けられ、関係者利益を保護しています。 写真:Vincent Pardieu/GIA

選別場のスタッフによると、一日に約200キロ、年間合計20-30トンの鉱石が処理されます。 低品質の素材は表土を除去するために小割りにされ、また高品質の素材は高圧空気によって個別に洗浄されます。

小割
小割りというのはひとつの技術で、エメラルド原石からインクルージョンの多い部分を除去する非常に 重要なステップである。 写真:Andrew Lucas/GIA。

選別場では、スタッフがエメラルドの一つ一つを回収するために最善を尽くしています。 筆者は、この鉱山の生産マネージャーでありシステムの設計者の一人であるEtienne Marvillet氏から、新たに設計され設置された社内洗浄システムを紹介されました。 この機械の操作は、洗鉱場にある機械と似ていますが、細かい素材を処理するために設計されたため、はるかに小さい規模になっています。 これは、社内のスタッフが洗鉱場まで戻ることなく素材を現場で処理できるため 非常に便利なツールです。 これはまた、警備リスクと潜在的な損失を全体的に減少させることにもなります。

エメラルドの削除
プロセスの最初のステップは、片岩からエメラルドを回収することである。 写真:Vincent Pardieu/GIA。

Gemfields(ジェムフィールズ)がオークションで良質な収集を提供することができるのは、その標準試料セットの品質に直接関係しています。 Gemfields(ジェムフィールズ)には3つの標準試料セットがあり、ザンビアのカジェム鉱山にある選別場、インド、そして英国にそれぞれ1つずつあります。 この標準試料セットは、長年にわたって鉱山内の様々な場所で産出されたものから作られました。 システムに古い産出品を組み入れることは、新たな産出品が出てくる際、一貫性のあるグレーディングを確保するために役立つので、これはグレーディングシステムの非常に重要な側面となります。

このグレーディングシステムはカジェム生産固有のものであり、オークション成功の鍵となっています。 バイヤーは、同社の宝石のグレーディングを信頼するようになってきたので、年を追うごとにその一貫性に頼るようになりました。 Gemfields(ジェムフィールズ)は、混合品質の鉱石を大量に提供することを良いとは考えていません。 同社は、生産される全てのグレードをカバーする、適切に等級分けされた宝石を提供することで、顧客や株主に有益をもたらすと信じています。

グレーダー
このグレーダーは、オークションに適正な表示で出品することができるように、この大きなエメラルドの結晶の品質を 決定しなければならない。 写真:Vincent Pardieu/GIA。

グレーディングセットには6つのサイズ分類があり、カジェムで生産される石のサイズの範囲を表します。 大きな石に比べ小さい石はインクルージョンが少ないことが多いので、サイズ分類が重要になります。 この産出品はさらに、より純粋な緑の素材と強烈な青色の二次色が入った素材とを区別して分類されます。 ここまでグレードされた後、産出品はより厳格なグレーディングの手順に従いさらに細かく分類されていきます。 その後、Gemfields(ジェムフィールズ)は色、クラリティ、および透明度を評価していきます。 透明度に関してグレーダーは、カボションやビーズに使用されるかすんだ素材から、きれいなファセット・グレードの素材を分離します。 石は純粋な緑色のものと青味がかった色のものとに分けて配置されてから、さらに約14の分類にグレードされていきます。

リファレンスセット
標準試料セットを用いた一貫性のあるグレーディングにより、Gemfields(ジェムフィールズ)の オークションが成功している。 写真:Vincent Pardieu/GIA。

標準試料の収集

Gems & Gemology(宝石と宝石学)2014年夏号に、バンコクラボのVincent Pardieuを含むGIAの研究者が、さまざまな原産地のエメラルドの三相インクルージョンに関する予備研究を発表しました。 彼らはカフブ区域からの石も含め、GIAの世界各地標準試料コレクションから選択したサンプルの研究をしました。 この研究は、継続的に続くGIAのリサーチの一部で、エメラルド、ルビー、サファイアに重点を置いたカラーストーンの起源の判定に関するものでした。 この研究は 2008年以来GIAバンコクラボの指示の下で行われています。

サンプル採取
フィールド宝石鑑定士の最終目標は、自ら基準宝石のサンプルを掘り、場所や状況を文書化することです。 写真:Vincent Pardieu/GIA

カジェム鉱山へ訪問した最初の日、我々は大規模な露天坑の底に降ろされました。 鉱山労働者たちは局所的剪断帯から鉱石を除去するのに掘削機を使っていました。我々は、除去された素材からエメラルドのサンプルを選ぶことを許可されました。 Vincent Pardieuは、まだ母岩の中に残っていたサンプルをいくつか収集しました。 どの石も、優れた色と透明度を持っていました。 Tao Hsuは、素晴しい色と形の大きなエメラルド結晶を発見しました。 その後、VincentとTaoはその大きな石を追って選別所に行き、その洗浄に立ち会いました。 サンプルの残りは、母岩に付したまま、さらなる研究のためGemfields(ジェムフィールズ)によってGIAバンコクラボに発送されます。

エア洗浄
Tao博士が見守る中、1人の選別作業員が高圧エアーブローで高品質サンプル をきれいにしている様子。 作業中のこのサンプルはTao博士がその日に採取したもので、 GIA標準試料のデータベースへと送られる。 写真:Vincent Pardieu/GIA。

この訪問中、グループのメンバーはカフブ区域の他の採鉱操業からもサンプルを収集しました。 研究者がサンプルを現場で収集し、それが鉱抗から直接産出されたことが確認できた場合、そのサンプルは研究目的として最貴重カテゴリであるタイプAのサンプルと見なされます。 今回そして今後の収集遠征は、GIAの標準試料コレクションを豊かにするのに役立ちます。 これらのサンプルに基づいたより完全な研究は、将来のGems & Gemology(宝石と宝石学)およびGIAのウェブ記事に掲載されます。

初期的な宝石学

すべてのエメラルドと同様、カジェムのエメラルドもクロムとバナジウムの存在によって、その豊かな緑色を発色しています。 その色は、鉄によって変わることがよくあります。鉄は片岩に進入したペグマタイトから採鉱されたエメラルドの中に一般的に存在しています。 鉄の存在は、Energy-Dispersive X-ray Flourescence(エネルギー分散型蛍光X線組成分析)またはLaser Ablation Inductively Coupled Plasma Mass Spectromety(レーザーアブレーション誘導結合プラズマ質量分析装置)を用いた化学分析によって発見されますが、紫外-可視分光分析で見つかることもあります。

カジェムのエメラルドは、クォーツ‐トルマリンまたはクォーツ‐フェルスパー・ペグマタイト内の反応帯で形成されます。 滑石、マグネタイト、雲母などが豊富な片岩の存在があるため、マグネタイト、雲母、クォーツ、フェルスパー、トルマリンといった鉱物インクルージョンがよく見られます。 こうしたエメラルドの形成に流体が重要な役割を果たすため、多相インクルージョンが頻繁に見られます。 このインクルージョンは通常、液体と気泡、および時には固体の複屈折結晶で構成されます。

カジェム鉱山産のエメラルドの宝石学的特徴について、またGIAラボがそれらのエメラルドを他の鉱床産のエメラルドと識別する際に使用できる技法についての詳細情報は、Gems & Gemology(宝石と宝石学)2014年夏号に掲載された、多層インクルージョンのあるエメラルドについての記事でご覧になれます。

鉱山での警備

鉱抗のサイズの次にカジェムで驚かされたことは、その警備のレベルでした。 警備員の一人によると、採鉱区域全体の周囲は150人の警備員と50匹の警備犬によって警備されているそうです。 鉱山労働者が鉱抗内にいる時には、作業を監視する警備員が常に二人います。 ノミ切り作業者は、鉱抗からエメラルドを掘削し、それを金庫の中に置くまで厳重に監視されます。

警備
マネージメントと警備員は、作業員がのみで岩を削り、赤の保管箱にエメラルドを入れるまで監視する。 写真:Vincent Pardieu/GIA

鉱抗を離れる人すべてが車、バッグ、ボディのチェックを受けます。 これは地位に関係なく、訪問者、カジェムのスタッフ、カジェムの管理者に行われます。 セキュリティーチェックはまた、洗鉱場と選別施設でも行われ、鉱山用地を離れるときにも実施されます。 セキュリティーチェックはチェックポイントを通過する人すべてに平等に適用されます。 選別場では、CCTV監視も行われています。

こういった厳重な警備にもかかわらず、鉱山スタッフが不法採掘者と呼ぶ人たちが認定区域や鉱山のゴミ捨て場からエメラルド含有鉱石を回収しようとするのを我々は目撃しました。 この訪問に続き、Vincent Pardieu、Stanislas Detroyat、およびDidier Gruelは、カフブ区域内の他のエメラルド採鉱操業を数日かけて訪問しました。 この訪問中に、彼らは、夜通しの試掘を終えて戻ってきた早朝、もしくはちょうど仕事を始めようとしている夜に個人の鉱山作業員数人に会いました。 実際、何百人もの人々がエメラルドを探すためにカジェム鉱山に入ってくるようです。 そういった人たちによると、彼らの主な市場は、近くの村やキトウェで毎日待っている地元または外国からの商人(主に西アフリカから)だということです。 興味深いことに、不法抗夫や商人が使用する最強なツールの中に携帯電話があります。そのため、Kagaem(カゲム)区域内では携帯電話の使用は許可されていません。
 

GEMFIELDS(ジェムフィールズ)とカジェム

Gemfields(ジェムフィールズ)は、そのカジェム採鉱操業に関係する人々を大変重要視しています。 彼らは、自分の仕事への情熱を持つ有能で意欲的な人材の発見、採用、維持に多くの時間と労力を費やしています。 Gemfields(ジェムフィールズ)もまた、人材を開発し、職位の向上を助け、社員自らが前進していくことで、会社が成長していくことを信じています。 作業環境はチームとしての協力に焦点を当てています。

地域雇用
カゲムの鉱山事業により、多くの鉱山雇用含む地域雇用を生み出し、技能習得の機会を提供しています。 写真:Vincent Pardieu/GIA

Gemfields(ジェムフィールズ)の別の強みは、採鉱事業の適切な運営のために投資している運転資金です。 この運転資金により、設備への初期投資と1年間の鉱抗清掃が可能になり、適切な採鉱方法論を実施することができました。 適切な装置を持ち込み、相応の構造を構築し、正しい技術を適用し、スタッフを訓練することで、Gemfields(ジェムフィールズ)は旧経営陣の下でまったくやる気のなかった地元の従業員を、意欲的な社員へと変えることができました。

Gemfields(ジェムフィールズ)が採掘事業を引き継ぎ、生産を開始してから、この鉱山生命のなかで初めて利益が出るようになったとカジェム鉱山の人々は言っています。 開鉱から19年後にGemfields(ジェムフィールズ)が事業に参入し、わずか6年でこの鉱山を収益性のある採鉱事業に変えました。

強力な投資
カゲムの採掘事業は、多額の設備投資と高度な技術投入した、カラーストーンの採掘プロジェクトです。 写真:Andrew Lucas/GIA

Gemfields(ジェムフィールズ)は、ロンドン証券取引所で取引される株式公開企業です。 この会社は、プラチナ採鉱に非常に豊富な経験を持つ別の株式公開企業Pallinghurst(パリンハースト)の子会社です。 Gemfields(ジェムフィールズ)はカジェム操業の75%を所有しています。 他の25%をザンビア政府が所有しています。 カジェム鉱山は、政府と所有割合を共有するザンビア唯一の稼動中のエメラルド鉱山です。 Gemfields(ジェムフィールズ)は、旧経営陣から自社の75%分の株を引き継ぎました。

株式公開企業であるため、Gemfields(ジェムフィールズ)は企業戦略として、カラーストーンの宝石業界ではまだあまり浸透していない、高レベルの透明性を誇っています。 この透明性はカジェムにおいて、同社が政府パートナーとの関係を築くほか、従業員、株主、および他のカラーストーン宝石業界との関係を築くのにも助けとなってきました。 ザンビア政府には、議長を含むカジェム役員会の代表者がいます。
 

地域とのつながりと従業員

Gemfield(ジェムフィールズ)には、地元の農業、教育、健康、酋長の地位などの文化的要因を評価する積極的なプログラムがあります。 同社は地域社会と共に、社会的選鉱に貢献するプログラムのこうした要素を改善する手段を見つけることに取り組んでいます。

同社では、このプログラムを実施するために、現場で働くフルタイムの地域プロジェクト·コーディネーターを配属しています。 食糧供給の確保は、地域社会の多くで、おそらく最も重要な要因となっています。 カジェムの操業は、地元の農家を2軒完全にサポートしています。これらの地元の農家が自分の家族を養い、生産物を売り、新鮮な野菜を鉱山に提供できるように後援しています。

農業
地元農家はGemfields(ジェムフィールズ)のカジェム鉱山からの支援の恩恵を受けている。 農家が生産する野菜は地元市場で販売され、鉱山の食堂でも提供されている。 写真:Robert Gessner。

地元住民の基礎教育をサポートするために、Gemfields(ジェムフィールズ)は学校と教師の宿舎を提供し、ザンビア政府は教師を提供しています。 その地域に依然は存在しなかった中等学校と保健センターを建てるという二ヵ年計画のために、120万ドル(約1億4,000万円)の予算が承認されています。 保健センターでは、地元の人々5,000人に医療の提供ができます。 小児科や産科病棟も開設されるところです。

Gemfields(ジェムフィールズ)と地域社会の関係の大半は、地元の人々を雇用し、将来のために技能訓練をすることにあります。 新規採用は、採鉱スタッフが普通契約する2年ではなく、5年契約となります。 従業員は、作業場まで毎週バスで行き、週末になると自宅まで送られます。 宿泊と食事は現場で提供されており、従業員とその家族は医療保障を受けています。 カジェムはまた、300万を超える勤務時間で負傷者ゼロという安全性の記録を誇っています。

安全証書
カジェムの優れた安全記録は、ザンビアの鉱山安全部門によって認識されている。 提供:Gemfields。

Gemfields(ジェムフィールズ)のカジェム操業には、現在約570人の従業員がいます。 約50人いる外国人居住者が、管理職のほとんどを占めています。 しかしGemfields(ジェムフィールズ)は、いずれ地元従業員が管理職に就き、事業を運営することができるように、彼らの技能レベルを向上させることに専念しています。 地元の人々がザンビアで鉱山技術者や地質学者になる機会は限られていますが、Gemfields(ジェムフィールズ)の目標は、このような職業に地元従業員が就けるよう養成することです。

従業員教育
カジェムは、将来のザンビア鉱物資源の利益のため、地元従業員が採鉱技術を取得できるよう 養成を行う。 写真:Vincent Pardieu/GIA。

オークション

Gemfields(ジェムフィールズ)の事業の透明性は、そのオークションシステムに反映されています。 オークションでの売上高の結果は公表されており、実際の生産収益が報告されていること、市場価格で生産品が販売されたことの事実性をザンビア政府に保証しています。 このオークションは、株主にも収益について完全な透明性を提供します。 カラーストーン業界の多くは、宝石の原石販売において、Gemfields(ジェムフィールズ)のオークションシステムが非常に透明かつ公正な方法であることを認めています。 オークションに招待された取引メンバーのすべてに、必要とする原石を取得する機会が平等にあります。

オークション表リンク

エメラルド生産オークション結果ダウンロード(PDF)

Gemfields(ジェムフィールズ)は高品質と低品質のエメラルド両方のオークション結果を発表する。 ここまで高い透明性は、カラーストーン業界では珍しい。 提供:Gemfields(ジェムフィールズ)複写。

鉱山で行うエメラルド原石の選別とグレーディングに一貫性のあることがオークションを成功させる重要な要因です。 長年にわたり、Gemfields(ジェムフィールズ)はオークションのバイヤーからニーズに関するフィードバックをもらっていました。そして、バイヤーは、Gemfields(ジェムフィールズ)のグレーディングの一貫性に信頼を寄せるようになりました。 また数年前に特定のグレードを購入した顧客は、確実に将来のオークションで同じグレードの宝石を入札することができ、違う時期に入手した石でもマッチングさせることができます。 またこのオークションはすべてがオープンで裏工作がないので、信頼感を生み出しています。

カラットあたりの収益は、高品質および低品質の素材のオークション両方で、過去6年間一貫して上昇しています。 カラットあたりの価格の上昇は、採掘された石のトン当たりの収益がトン当たりの生産費よりも高いことを確実にしています。 これは、鉱山の継続的な収益性と持続可能性を判断するのに非常に重要です。

Gemfields(ジェムフィールズ)は、これまでカジェム鉱山で目覚しい成果を挙げています。 損失の長い歴史からこの鉱山を受け継ぎ、当事者すべてに有益なベンチャーへと生まれ変わらせました。 年間収益が増し、鉱山は現在利益を上げるようになって、ザンビア政府へのロイヤリティの支払いも増加しています。 また、適切な採鉱方法論、地域社会との関係、環境保護、透明性、および政府とのパートナーシップが、宝石の採鉱事業を実際に向上させることを実証しました。 しかし、この採鉱事業の影響は、おそらくこの鉱山で得られた結果をはるかに超えています。

Gemfields(ジェムフィールズ)は、適切な資金がしかるべき鉱区に賢く投資されることにより、利益が生まれることを示してきました。 株式公開企業として、同社はカラーストーン業界に投資家を誘致する動きに重要な貢献をしました。 同社のオークションシステムは、顧客の支持と満足度、当事者全員のための透明性、カラット当たりの価格の増加、そして企業の収益性の面で成功しています。 カジェム鉱山は、地質学、採鉱方法論、革新的なビジネス戦略、ビジネスにおけるベストプラクティス、およびマーケティングが最適に組み合った注目すべき例です。

Tao Hsu博士は、Gems & Gemology(宝石と宝石学)の技術編集者です。 Andrew Lucasは、GIA カールズバッドのコンテンツ戦略におけるフィールドジェモロジィマネージャーです。Vincent Pardiewは、GIAバンコクのフィールドジェモロジィシニアマネージャーです。 Robert Gessnerはカジェムの地質学のシニアマネージャーです。

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