業界分析

Hong Kong Show(香港ショー):買い手と売り手の価格の対決


先週開催されたSeptember 2015 Hong Kong Jewellery & Gem Fair(2015年9月香港ジュエリー&ジェムフェア)で宝石を吟味するバイヤーたち。 写真:Russell Shor

September Hong Kong Jewellery & Gem Fair(セプテンバー香港ジュエリー&ジェムフェア)は、お得な取り引きを期待しているダイヤモンドと宝石のディーラーによる厳しい交渉で幕を開けました。

中国の景気低迷が他のアジア経済の足手まといになり、世界最大のこのショーへの期待は高くありませんでした。 需要は減少しましたがまだあります。ディーラーは非常に高価な原石の在庫を減らし、また銀行から利益を示すように強いプレッシャーをかけられていますが、小売業者やジュエリーメーカーはこういったディーラーから積極的にお買い得品を物色しました。

ショーは、デビアスとAlrosaがその年最後の3つのサイトと売り上げをどのようにするかという重要な指針になります。

8月には、デビアスは報告額2.5億ドルの半分以下まで通常のサイト合計額をカットし、平均9%まで価格設定を下げました。また、在庫レベルが最も高く、ポリッシュして0.30カラット(ct)から0.75ctになるであろうミディアムから良好な品質の商品を中心にしました。 生産量で世界最大のダイヤモンド生産者Alrosaは同様に、9月の販売ではボリュームと価格を同じ量に合わせてカットしました。

香港のショーの結果が、原石市場のおよそ4分の3以上を占めるこれら2つの生産者が「通常」の販売に戻るか、あるいは供給を制御し続けるかを確実に決定することになります。

ダイヤモンドメーカーの大半があるインドのグジャラート州の報告では、需要の減少と大量の在庫のため、約2万から3万人(労働人口5~7%)が職を失うと同時に、同州のメーカー施設の多くが労働者の労働時間を最高40%ほど削減したと伝えています。

グジャラート州政府はダイヤモンド業界の問題が、政府や学術関係の仕事の割合を拡大するように求める、Patelコミュニティの不安を悪化させるのではと心配しています。 ダイヤモンド労働力のかなりの割合はこのグループに属しており、地域で最も繁栄しているコミュニティでもあります。

エメラルドの需要は堅固なままです。 Gemfieldsは、ザンビアのKagem鉱山から採集された原石を出品した9月のオークションで強気な価格まで達しました。 シンガポールの60万カラットの売り上げは3,470万ドル、1カラットあたり平均58.42ドルに達し、同社がKagemの素材を競売して以来、6年で3番目に高い総額になりました。 このオークションでは、様々なグレードの高級品質の素材が含まれていました。 同社は別の販売でベリルとして分類される、比較的低めの品質の素材も販売しています。

小売り

米国の小売アナリストたちは、8月の改善されたジョブレポートと米全国産業審議会の消費者信頼感指数の急上昇によって自信をつけられました。 7月に91.0まで低下した指数は、消費者が景気を強気で見るようになり、8月には10ポイント以上の101.5ポイントに上昇しました。

「主に、労働市場の評価がもっと有利になり、消費者の現状評価がかなり上向きになりました」と、経済指標ディレクターのLynn Franco氏が米全国産業審議会で述べました。 「短期的な見通しについて先月表明された疑念が消失し、消費者は再び将来について楽観的に感じています。 しかし、所得の期待はほとんど改善されていません。」

デビアスの幹部は最終四半期のダイヤモンドジュエリーの販売について「慎重ながらも楽観的」のままです。

米国への楽観の理由はいくつか挙げられます。 ひとつは、同社は数年前に停止していた「ダイヤモンドは永遠に(Diamonds Are Forever)」の一般的広告キャンペーンを復活しています。 一部のアナリストは、このキャンペーンを終了した5年間にダイヤモンドの需要が冷え込んだと非難しています。

ふたつめは、米ドルが主要通貨の中で堅固に上昇したので、海外市場の需要が減衰している場合でも、価格の安定に役立ちました。 例えば、中国では、8月のダイヤモンドの見解は、中国の通貨が過去の月のドルに対して6%減少したので、そのくらいの上昇が予想されています。

Russell Shorは、カールスバッドのGIAのシニア業界アナリストです。