記者発表

2018年春号 Gems & Gemology(宝石と宝石学)、宝石のカラフルな発見を披露する


3つの美しいリングが、4つのルースダイヤモンドの近くに凝集している。すべて様々な色合いのグリーンダイヤモンドである。
写真撮影:Robert Weldon/GIA、提供:Optimum Diamonds(オプティマム・ダイヤモンズ)
原子レベルの構造上の欠陥が原因で発色する天然のグリーンダイヤモンドは、地球で発見される中で最も稀少な宝石の一つである。Gems & Gemology(宝石と宝石学)の表紙の写真では、様々なグリーンの色相を示すダイヤモンドが紹介されている。

グリーンダイヤモンド、「レインボー」ヘマタイト、ツーソン見本市に関する報告

カリフォルニア州カールスバッド –2018年5月15日 – GIAの季刊専門誌、Gems & Gemology(宝石と宝石学)G&G)の2018年春号では、グリーンダイヤモンドの科学および「レインボー」ヘマタイトについて探索し、DNAを使用して真珠を鑑別する方法を紹介します。また、2017年に出版された記事に基づく25問の複数選択クイズ、「2018年G&Gチャレンジ」も特集しており、100点満点を獲得した方のお名前が2018年秋号に掲載されます。ジェムニュースインターナショナルのセクションでは、2018年2月に行われたTucson gem and mineral shows(ツーソンジェム&ミネラルショー)について24ページにわたる報告と写真とともに詳しく学んでいただけます。G&Gの2018年春号は、定期購読およびGIAストアで印刷版をご購入いただけます。また、GIA.eduでは無料でデジタル版をご覧いただけます。
 
本号は、ファンシーカラーダイヤモンドに関する連載記事の第一弾、『天然色のグリーンダイヤモンド:謎が潜む美しい宝石』で幕を開けます。Christopher M. Breeding、Sally Eaton-Magaña、James E. Shigleyは、9000以上のサンプルのデータを集積し、前代未聞の天然グリーンダイヤモンドを紹介します。これらのダイヤモンドは、放射線暴露によって生じた単純な構造欠陥、もしくは窒素、水素またはニッケル不純物を含むより複雑な欠陥によって着色されます。ラボで行われる照射処理は、自然による放射線暴露の影響を密接に模倣しているため、宝石を鑑別するのが非常に困難となります。この記事では3人のGIA研究者がこの課題の研究について報告しています。
 
『変成岩質「レインボー」ヘマタイトのイリデッセンス』では、ブラジルのMinas Gerais(ミナス ジェライス)から産出された「レインボー」ヘマタイトを探求します。著者であるXiayang Lin、Peter J. Heaney、Jeffrey E. Postは、強力で広角のイリデッセンスの原因を判断するために高度な技術を使用します。この研究によると、微小不純物を含む紡錘形のヘマタイトのナノ結晶で構成されている微細構造が繰り返されることによって干渉が生じることが明らかになりました。
 
G&Gでは、『愛媛県宇和島市から産出された日本産アコヤ貝真珠の鑑別に応用されたDNA技術』も紹介されています。猿渡和子、鈴木道生、Chunhui Zhou、Promlikit Kessrapong、Nicholas Sturmanが、デオキシリボ酸 (DNA) でコード化された遺伝子に関する情報がこのアコヤ養殖真珠の種を鑑別するために使用する方法を紹介します。
 
その他の特集記事は、Sally Eaton-Magañaによる 3カラットを超える5つのCVD合成ダイヤモンドに関する最新のラボ記録などがあり、『ミクロの世界』ではアゲートのような縞模様があるオパールの美しい顕微鏡写真が紹介されています。
 
本号および1934年以降に出版されたG&Gの全号は、全記事、ラボノート、フォトギャラリー、特別なビデオ映像も含めて、GIAのウェブサイトhttps://www.gia.edu/gems-gemologyにて無料でご覧いただけます。
 
その他の研究記事は、http://www.gia.edu/gia-news-researchでお読みいただけます。
 
印刷版の購読およびバックナンバーのコピーに関しては、http://store.gia.eduをご覧いただくか、電話番号+1 760 603 4502までお電話でG&Gカスタマーサービスまでご連絡ください。国内および海外にて定期購読を更新していただくと、10ドルの割引が適用されます。また、最近のバックナンバーは50%割引となっており、すべて15ドルでお買い求めいただけます。


GIAについて

1931年設立の独立非営利組織であるGIA(Gemological Institute of America)は、宝石学における世界有数の権威として認められています。1950年代初頭、GIAはカラー、クラリティ、カット、カラット重量で有名な 4C を考案しました。さらに1953年にはインターナショナルダイヤモンドグレーディングシステム™を開発し、これは現在世界中のほぼすべての宝石専門家や宝石商により認識されています。
 
研究、教育、宝石学ラボサービスおよび機器の開発を通じて、当機関は、最高基準の完全性、研究活動、科学知識、プロフェッショナリズムを維持することにより宝石・宝飾品に対する公共の信頼を確保することに専念しています。