GIA、採掘職人教育プロジェクトに130万ドルの支援を約束
GIAとPactが、アフリカの国々でプログラムを拡大します
カリフォルニア州カールスバッド – 2019年10月16日 – タンザニアのカラーストーン鉱山で働く小規模採掘職人向けに行ない、成功を収めたパイロットプロジェクト、そしてこのプロジェクトに関する現地の採掘職人からのフィードバックに基づき、GIAは、アフリカのその他の国々や地域社会で革新的な採掘職人のための宝石ガイドを配布することを決定しました。10月15日にバンコクで開催されたICA総会で、GIA社長兼CEOのSusan Jacquesは、タンザニアで始まったプログラムをマダガスカル、ナイジェリア、ルワンダ、ザンビアに拡大するために、GIA基金から資金提供を受け、4年間で130万ドルの支援を約束することを発表しました。この地域に重点を置いて支援しているワシントンD.C.を拠点とする国際開発非営利団体のPactと協力し、GIAは10,000人の鉱山労働者に対し、彼らが採鉱した原石の品質を評価する方法に関する関連情報を提供する予定です。
これは、宝石やジュエリーのサプライチェーンのスタート地点にいる採掘職人の方々に直接情報を提供するというGIAの取り組みにおいて大きな第一歩を踏んだことになります。この投資は、鉱山労働者や家族、そして彼らが住んでいる地域社会へ非常に貴重な利益をもたらすと確信しています、とJacquesは述べました。
宝石ガイドのプロジェクトは、GIAの名誉研究員、James Shigley博士が2008年にケニアとタンザニアを訪問した際、採掘職人の過酷な労働条件を目にした直後に始まりました。Shigley博士およびGIA図書館で当時ディレクターを務めていたDona Dirlamは、GIAの研究員と図書館のスタッフと協力して、「宝石の原石の選択: 採掘職人のためのガイド」という小冊子を作成しました。この小冊子は、最初に英語で制作され、後にスワヒリ語に翻訳されました。また、東アフリカで発見された宝石の画像など写真が豊富に掲載されており、宝石の原石を検査および評価する方法のイラストも含まれています。耐水性に優れたこの小冊子には、宝石を選別し、宝石に関する基本的な評価を行うために使用することができる耐久性のあるプラスチック製のトレイが付いています。GIAは、Pact(パクト)より協力を得て2016年にこのプログラムをパイロットプログラムとして始めました。
投資した1ドルにつき、社会に対して12倍もの恩恵が生じ、それが将来に向けて長続きすることが確認されました。新しい知識を身に付けたため、鉱山労働者は収入が改善し、子供たちを学校に送れるようになり、鉱山や地域社会に投資しています、とPactのMines to Markets(鉱山から市場へ)プログラムでテクニカルプログラムマネージャーを務めるCristina M. Villegasは述べました。
Richard T. Liddicoat宝石学図書館情報センターでディレクターを務めており、宝石ガイドの開発および内容に主に貢献したRobert Weldonを含むGIAのスタッフは、今年初めの2週間でタンザニアにてガイドとトレイの使用方法について1,000人以上の採掘職人を訓練しました。小規模な採掘職人に情報を提供するというGIAの最初の取り組みは、GIAのチームがTanzanian Association of Women Miners(TAWOMA、タンザニア女性鉱員協会)を訪問し、この宝石ガイドの最初のトレーニングセッションにこの団体が参加したときに、始まった原点に戻りました。
鉱山労働者の方々が素材に関して学んだときの反応を見ることほどやりがいがあることはありません。誰かの人生にポジティブな変化を起こしたことがすぐにわかるからです。このような超越的な瞬間を体験すると、GIAが採掘職人に宝石ガイドを提供して、彼らが市場における自分の価値を判断するのに自信を与えることができて誇りに思っています、とWeldonは説明しました。