大きなダイヤモンド、その意外な起源
9月 8, 2017
博士号取得後、GIAで研究科学者を務めるEvan Smith博士は、稀少なダイヤモンドで発見されるインクルージョンの特性を系統的に表す研究に従事しています。 2017年度JCKラスベガスショーで録画されたこのビデオのプレゼンテーションでは、Smith博士が大きなダイヤモンドの意外な起源およびその特徴から地球に関して学べることについて報告します。
次にダイヤモンドを見るときに、美しくて貴重な宝石として見るだけでなく、ダイヤモンドは私たちの地球が生み出す最も科学的に貴重な試料であることも理解していただきたく思います、とSmith博士は語りました。 このビデオでは、ダイヤモンドが地表から深さ100マイル(約160キロメートル)以上の場所で形成するため、地球のマントルの化学組成が明らかになる鉱物のインクルージョンが含まれることがよくある、と彼は説明します。
ダイヤモンドは私たちの地球が生み出す最も科学的に貴重な試料である。
アンゴラで発見された400カラットのダイヤモンドに関するSmith博士の研究は、『Science(サイエンス)』誌の2016年12月号で特集記事として表紙を飾りました。 大きな石の起源は科学者にあまり知られていないため、このような大きなダイヤモンドは彼の研究で基盤の一部となっていました。 Smith博士は、類似した特性を持つ大きくてユニークなダイヤモンドを数多く検査しました。 それらのダイヤモンドはすべて、宝石品質のダイヤモンドでは史上最大のものであるCullinan(カリナン)ダイヤモンドに似ていました。 これらは大きいダイヤモンドであり、インクルージョンはあまりなく、通常は鉱物のインクルージョンがありません。また、窒素濃度が低く、不純物のないタイプIIaのダイヤモンドであり、丸みを帯びて溶解した表面を持ち、不規則な形をして、融食作用を経ています。 これらの特徴を持つダイヤモンドにCLIPPIRという名称が与えられました。
ダイヤモンドの地質学を専門とするSmith博士は、Queen’s University(クイーンズ大学)で応用科学学士号および工学修士号を取得し、 University of British Columbia(ブリティッシュコロンビア大学)で地質学博士号を取得しました。 彼は2015年にGIAでポスドク特別研究員を務めました。