記者発表

Gems & Gemology(宝石と宝石学)の特集:宝石の起源と化学


2019年春号<em>Gems & Gemology(宝石と宝石学)</em>の表紙を飾る15.16カラット、ピンククッションカットのトルマリン(左)および10.23カラット、楕円形の含銅エルバイト(右)のリング。トルマリンの裸石(左から右へ)は、75.25カラットのモザンビーク産バイカラーエメラルドカット、4.61カラットのモザンビーク産含銅エルバイトの楕円形、8.64カラットのグリーンのナミビア産オーバル、24.60カラットのピンクのナイジェリア産エメラルドカット、3.20カラットのブラジル産パライバ トルマリン トリリオン。リングと裸石はOmi Privé(オミ プリヴェ)による提供。合成写真:Kevin Schumacher
2019年春号Gems & Gemology(宝石と宝石学)の表紙を飾る15.16カラット、ピンククッションカットのトルマリン(左)および10.23カラット、楕円形の含銅エルバイト(右)のリング。トルマリンの裸石(左から右へ)は、75.25カラットのモザンビーク産バイカラーエメラルドカット、4.61カラットのモザンビーク産含銅エルバイトの楕円形、8.64カラットのグリーンのナミビア産オーバル、24.60カラットのピンクのナイジェリア産エメラルドカット、3.20カラットのブラジル産パライバ トルマリン トリリオン。リングと裸石はOmi Privé(オミ プリヴェ)による提供。合成写真:Kevin Schumacher

2019年春号、宝石学に関するクイズとレギュラー特集を掲載

カリフォルニア州、カールスバッド –2019年5月16日 – 2019年春号Gems & GemologyG&G、宝石と宝石学)は、トルマリンの分類、インクルージョンの分析によるサファイアの起源の判定、伝説的な聖遺物箱、淡水真珠の起源の識別、アレキサンドライトの色に及ぼすカットと方向の影響などに関する記事を掲載します。GIAの専門季刊誌のこの最新版は、ラボノート、ミクロの世界、地球の深部で誕生するダイヤモンド、ジェムニュース インターナショナルのレギュラー特集を紹介し、G&G 2018年 Edward J. Gübelin 博士最優秀記事賞の受賞者を発表します。また、毎年恒例の複数選択クイズ「G&Gチャレンジ」で宝石学の知識を試していただけます。G&Gの2019年春号は、定期購読およびGIAストアで印刷版をご購入いただけます。また、GIA.eduでは無料でデジタル版をご覧いただけます。
 
GIAの科学者であるZiyin Sun、Aaron C. Palke、Christopher M. BreedingおよびGIAで理事を務めるBarbara L. Dutrowによるメイン記事は、レーザーアブレーション誘導結合プラズマ質量分析装置を使用する6つの元素の定量的測定に基づいたトルマリン種の単純で包括的な分類について発表します。2番目の記事では、微量元素組成およびジルコンのインクルージョンの年代の判定などインクルージョンの特性を利用して、スリランカにある2つの漂砂鉱床から産出されたサファイアが生成された年代と起源を研究します。
 
3番目の特集である『The Talisman of Charlemagne: New Historical and Gemological Discoveries(シャルルマーニュのお守り: 新しい歴史と宝石学における発見)』では、この9世紀の宗教的遺物に関して初めて行われた科学的分析の概要を説明します。4番目の研究論文では、GIAの研究員が、レーザーアブレーション誘導結合プラズマ質量分析装置および多変量解析を使用して中国と米国の淡水養殖真珠の微量元素濃度を米国で発見された天然真珠と比較し、その起源を判断します。
 
定期的にG&Gに寄稿していただくKarl Schmetzerによる5番目の研究論文『Pleochroism and Color Change in Faceted Alexandrite: Influence of Cut and Sample Orientation(ファセットカットされたアレキサンドライトにおける多色性および変色: カットと試料の方向の影響)』は、クリソベリルのこの有名な変色においていくつかの要因が目に映る色に与える影響について説明します。本号の最後の記事は、GIAのフィールドジェモロジストWim Vertriestが率いるチームが、2018年にエチオピアへ遠征した際の詳細にわたるレポートを発表します。
 
ラボノートは、北米で発見された最大のダイヤモンド、ビルマ産の変色サファイア、天然ダイヤモンドに成長した CVD層を含むラボで製造されたダイヤモンドを取り上げています。「地球深部からのダイヤモンド」は、ダイヤモンドが生成された時代の判断から学べることを検討します。ミクロの世界は、インドネシア産パープルカルセドニーに含まれている銅インクルージョンやオパールの昆虫の化石など、宝石の内部の世界を披露します。ジェムニュースインターナショナルは、2019年ツーソンショーを市場に関する見解および美しく興味深い標本の写真とともに紹介します。
 
本号および1934年以降に出版されたG&Gの全号は、全記事、ラボノート、フォトギャラリー、特別なビデオ映像も含めて、GIAのウェブサイトhttps://www.gia.edu/gems-gemologyにて無料でご覧いただけます。

その他の研究記事は、http://www.gia.edu/gia-news-researchでお読みいただけます。

印刷版の購読およびバックナンバーのコピーに関しては、http://store.gia.eduをご覧ください。


GIAについて

1931年設立の独立非営利組織であるGIA(Gemological Institute of America)は、宝石学における世界有数の権威として認められています。1950年代初頭、GIAはカラー、クラリティ、カット、カラット重量で有名な 4C を考案しました。さらに1953年にはインターナショナルダイヤモンドグレーディングシステム™を開発し、これは現在世界中のほぼすべての宝石専門家や宝石商により認識されています。
 
研究、教育、宝石学ラボサービスおよび機器の開発を通じて、当機関は、最高基準の完全性、研究活動、科学知識、プロフェッショナリズムを維持することにより宝石・宝飾品に対する公共の信頼を確保することに専念しています。