記者発表

無効グレーディングレポートに関し業界の皆様へGIAから報告


カリフォルニア州カールスバッド -2015年10月23日-GIAは、主にインドのグレーディングラボラトリーに提出されていた1,042個のダイヤモンドに対するグレーディングレポートを無効としました。 GIAのグレーディング情報データベースに不正に侵入した第三者により、レポートが改ざんされました。 無効になったレポートのリストはGIAのウェブサイトから閲覧できます。
 
該当するダイヤモンドやグレーディングレポートを所有している方は、検査のため直ちにこれらをGIAにご提出していただくようお願いいたします。
 
GIAは、内部統制により特定されたグレーディング情報の矛盾に基づき、GIAのデータベースの請負業者であるTata Consultancy Services(タタ・コンサルタンシー・サービス/TCS)の協力のもと、調査を開始しました。 その結果、GIAにて検査されたダイヤモンド1,042個のグレーディング情報が、第三者により改ざんされていたことが発覚しました。 これらの不正改ざんは、1人あるいは複数のTCS元従業員により行われたものとの疑いがあります。 GIA、TCS双方と一切の関係がない第三者から要請を受けたこれらの人物は、不正な遠隔アクセスを行い、レポートが印刷され依頼者に送付される前にグレードを改ざんしました。
 
今回の調査結果はGIAおよびTCSによりインド司法当局に報告され、本件に関する捜査が進められています。
 
改ざんの影響を受けたレポートを特定する上でのTCSによる尽力、および調査における公正性かつ透明性の高い協力に、GIAは大いに感謝いたします。 GIAはこの件を受け、当機関のグレーディング情報のデータベースへのアクセスに関するシステム、管理、および手順を強化しました。
 
レポート改ざんの対象となったダイヤモンドを提出した依頼者には既に連絡され、継続調査のためGIAへの宝石の提出は一時的に停止されています。
 
当該ダイヤモンドのほとんどはインドで提出されました。 その大部分が、カールスバッドやニューヨークを含むインド国外のGIA支部にて全体または部分的にグレーディングされています。 また当該ダイヤモンドのいくつかはカールスバッドのGIAに直接提出されたものです。 当該ダイヤモンドは2014年11月から2015年9月の間に提出されており、その内約900個が7~8月に提出されました。
 
GIAでは、宝石やジュエリーに対する人々の信頼を確保するという使命を非常に真剣に受け止めております。 宝石の性質・品質を偽ろうとするいかなる行為も許されるものではありません。
 
報道のお問い合わせについては、stephen.morisseau@gia.eduまたは +1 760-603-4411で、Stephen Morisseauまでご連絡ください。

GIAについて

1931年設立の独立非営利組織である GIA(Gemological Institute of America)は、宝石学における世界有数の権威として認められています。 1950年代初頭、GIAはカラー、カット、クラリティおよびカラット重量で有名な4Cを考案しました。さらに1953年にはInternational Diamond Grading System™(インターナショナルダイヤモンドグレーディングシステム™)を開発し、これは現在世界中のほぼすべての宝石専門家や宝石商により認識されています。
 
研究、教育、宝石学ラボラトリーサービスおよび機器の開発を通じて、当機関は、最高基準の誠実性、研究活動、科学知識、プロフェッショナリズムを維持することにより宝石・宝飾品に対する公共の信頼を確保することに専念しています。