記者発表

 GIAグローバル・リサーチ・チームがカールスバッドに集結


The more than 60 scientists, engineers, gemologists and technicians of GIA’s global research team met November 1-3 at the Institute’s world headquarters in Carlsbad, CA.
毎年開催されるGIAグローバル・リサーチ・ミーティングの参加者たち。

 科学者たちが宝石学と技術の進歩について話し合う

カリフォルニア州カールスバッド - 2023年11月13日 - 11月1日から3日まで、GIAのグローバル・リサーチ・チームの60名以上の科学者、エンジニア、宝石学者、技術者がカリフォルニア州カールスバッドにある研究所本社に集結し、会合を開きました。GIA理事会のメンバーと数名の著名な顧問科学者が加わり、GIAの教育プログラム・ラボサービス・機器開発を支える、最近の広範な発見について議論し、検討しました。
 
GIAのエグゼクティブ副社長兼ラボラトリー研究部門責任者であるトム・モーゼスは次のように述べています。
「厳格かつ独立した調査は、GIAの活動の中心を成すものであり、我々の使命である消費者保護と、取引へのサービスにおいて不可欠な要素です。私たちの努力の焦点は宝石学的発見と調査技術から、より高度な技術を取り入れることに進展しており、この会議の範囲は人工知能、高度な統計モデリング、新しい特注および独自の機器、自動化の進歩までを含む広範囲に拡大しています。」
 
会議は3日間にわたり、参加者は、天然ダイヤモンド、ラボグロウンダイヤモンド、カラーストーン、真珠、計測機器における最新の研究進歩について議論しました。
 
天然ダイヤモンドとラボグロウン(合成)ダイヤモンドについて、ダイヤモンドに含まれるユニークなインクルージョン(内包物)の観察、カラーダイヤモンドの蛍光とカラーゾーニング、ラボグロウン(合成)ダイヤモンドの進歩、ダイヤモンドの原産地決定に向けた研究の継続的な課題などが議論されました。
 
カラーストーンに関して、研究者たちは様々な種の地球化学、拡散処理を検出するための高度な技術の使用、米国ノースカロライナ産エメラルドの宝石学的特性について掘り下げました。また真珠については、珍しい養殖真珠を識別する際の課題や、真珠の原産地識別をサポートするための微量元素分析と機械学習の活用などが取り上げられました。
 
技術に関する議論では、クラリティのグレードが高いダイヤモンドの鑑定をサポートする先進的な画像システム、ファンシーシェイプカットの鑑定システムの開発、多くのカテゴリーのダイヤモンドを対象とした自動装置ベースのダイヤモンド鑑定システムの開発に向けたGIAの取り組みの進展などが話し合われました。
 
60年以上にわたり、研究は、GIAの重要な使命である消費者保護の中心となってきました。1950年代のGIAインターナショナル・ダイヤモンド・グレーディング・システムの開発、1970年代のラボラトリーグロウン(合成)ダイヤモンドの最初の観察から、研究所独自のフィールド宝石学プログラムに基づく色石の原産地に関する先駆的発見、宝石の処理を検出する高度な機器の開発まで、GIAの世界レベルの努力は、宝石と宝飾品に対する社会の信頼確保に役立ってきました。GIAは、専門誌『Gems & Gemology』、『Science』や『Nature』を含む他の科学雑誌に掲載された論文、GIAの科学者による学術会議や業界会議への参加を通じて、その研究成果を一般市民、宝石・ジュエリー業界、科学界と共有しています。
 
11月の会議で議論された研究の多くは、初期段階または独自のものであるが、一部は今後のGems & Gemologyに掲載される予定です。1934年から今日までの同誌の全号は、https://www.gia.edu/gems-gemologyで自由に閲覧いただけます。

GIAについて

独立した非営利団体であるGIA(米国宝石学会)は、1931年に設立され、宝石学の世界的権威として認められています。GIAは有名な4C(カラー、クラリティ、カット、カラット)を考案し、1953年にはダイヤモンドの品質の基準として世界中で認められている国際ダイヤモンドグレーディングシステム™を創設しました。

研究、教育、宝石学研究所サービス、機器開発を通じて、GIAは、誠実さ、学術、科学、プロフェッショナリズムの最高水準を維持することにより、宝石と宝飾品に対する社会の信頼を確保することに専念しています。詳しくはウェブサイトを御覧ください。https://www.gia.edu/JP/home