記者発表

Gems & Gemology(宝石と宝石学)、CVD合成ダイヤモンドのチャート開発


IMG - PR - Fall 2016 G&G Cover 636x358
写真:Kevin Schumacher、提供:Loretta Castoro
Gems & Gemology(宝石と宝石学)2016年秋号表紙 7.95ctのブルージルコンのリングは、18Kホワイトゴールドにセットされ、2.43ctのルビーに囲まれています。 5.46ctのタンザナイトのセンターストーンに使われた同様のリングと共に表示されています。 どちらもロサンゼルスのLoretta CastoroのKissMeコレクションのためにデザインされました。

2016年秋号は、ロシア、マダガスカル、ベトナム、インドネシアからの宝石研究最新情報をお届けします。

カリフォルニア州カールスバッド - 2016年11月8日 - 四半期ごとに発行されるGIA専門誌、Gems & Gemology(宝石と宝石学、G&G)の2016年秋号は、化学蒸着(CVD)プロセスによってつくられる合成ダイヤモンドに関する話題や、ジルコンが完全に逆の色に変化すること、またその豊かな産地の鉱脈に関する記事を掲載しています。 この刊行物はオンラインと印刷物で購読可能です。ロシア極東にある青からピンクがかった青のサファイアの新しい鉱山や、マダガスカルの珍しい宝石グランディディエライトの新しい鉱山、ベトナムの中央高地にあるペリドット鉱山や、インドネシアのロンボク島沖にある真珠養殖場への旅に読者を誘います。
 
G&Gの特集記事「CVD成長合成ダイヤモンドの観察:レビュー」では、2008年以前の商用で出回る前のCVDダイヤモンドの量と質の総合的な概要から、今日入手可能な色の範囲をご紹介します。 著者でもあるGIAのDr. James ShigleyとDr. Sally Eaton-Magañaは、2003年から2016年の間にGIAが行った数百に及ぶ研究に基づいて、CVD合成ダイヤモンドの特性と主な識別特徴をレビューします。 第2の特徴記事では、GIAの研究者Nathan Renfroが、日焼け用ベッドや他のUVライトからの長波紫外線照射を偶発的に受けてしまい魅力のない茶色に変色してしまった青色ジルコンを、分光法を使って可視光を浴びせることによって復元できるか確認します。
 
次に、ウラジオストクのFar East Geological Institute、Far Eastern Branch of the Russian Academy of Sciences(ロシア科学アカデミー極東支部、極東地質研究所)のSvetlana Yuryevna Buravleva率いるロシア人研究チームが行った、ロシアのユダヤ人自治区から産出される未調査の漂砂サファイアの形成と化学組成の研究報告が掲載されています。 四つ目の記事では、オルレアンのFrench Geological Survey(フランスの地質調査)のDr. Delphine Bruyèreが、南マダガスカルで新しく発見された稀な宝石でもあるグランディディエライトについて報告します。長さ15センチメートルほどの青みがかった緑から緑がかった青の結晶で、これまでに発見されたグランディディエライトの中でも特に不純物のないものです。
 
五つ目の記事では、ハノイ科学大学のDr. Nguyen Thi Minh Thuyetらが、ベトナムの中央高地から出るペリドットを宝石学的に検証し、地化学的な特性をレビュー染ます。 最後の記事では、GIAのNicholas Sturmanが率いる研究チームが、インドネシアのロンボク島沖の汚染のない海にある真珠養殖場の白蝶貝から養殖されるビーズ養殖真珠と非ビーズ養殖真珠の回収について紹介いたします。
 
この号にも、G&Gの通常のラボノートとジェム・ニュース・インターナショナルに、世界中の寄稿者から届くためになる記事を掲載しています。「G&Gミクロの世界」のコラムでは、注目すべき内包物の顕微鏡写真と説明を特集しています。
 
1934年から現在にいたるまでの全号を含むG&Gの無料アーカイブ、詳細記事、数百にも渡る写真、貴重なビデオ映像は、GIAのウェブサイトhttp://www.gia.edu/gems-gemologyからご覧いただけます。 

GIAについて

1931年設立の独立非営利組織であるGIA(Gemological Institute of America)は、宝石学における世界有数の権威として認められています。 1950年代初頭、GIAはカラー、カット、クラリティ、カラット重量で有名な4Cを考案しました。さらに1953年にはインターナショナルダイヤモンドグレーディングシステム™を開発し、これは現在世界中のほぼすべての宝石専門家や宝石商により認識されています。
 
研究、教育、宝石学ラボサービス、機器の開発を通じてGIAは、最高基準の完全性、学問、科学およびプロフェッショナリズムを維持しながら、宝石・宝飾品に対する公共の信頼を確保することに専念しています。